"SF映画"カテゴリーの記事一覧
-
前々回のブログ 映画おすすめ ハート・ショット
前回のブログ 映画おすすめ カルモー、コークスを引き出す 1896年
記憶の中でなけは幸せを
「レミニセンス」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
都市が水没し、戦争が起こった後の未来。
退役軍人のニックは同じく退役軍人のエミリーと二人で、記憶を除く装置を使い、過去の記憶に幸せを求める人たちの依頼を受け、過去へと記憶をさかのぼらせていた。
時には検察から依頼を受け、記憶をさかのぼり、犯罪捜査の手助けなどもしていた。
ある日、閉店した店に一人の女性がやってくる。
メイと名乗る彼女は、鍵をなくし、どこにやったのか記憶から見つけてほしいと言い出す。
メイの記憶をさかのぼって、鍵を見つけたニック。
すると帰った後のオフィスにメイのイヤリングが忘れられていた。
メイが働くバーへ行き、メイの歌声を聞くニックは、自分が好きな歌を歌っていることに気付く。
イヤリングを返したニックはすでにメイに心を奪われ、メイもニックに恋をしていた。
二人は幸せな時間を過ごしていたのだが、ある日、忽然と彼女は姿を消してしまう。
自分の記憶をのぞいては幸せな時間を思い出すニックに、エミリーは忘れろ、と促すもニックは水没した町中を探し回り、メイがどこにいるのか、何者なのかを探っていく。
そして彼女の過去が次第に明らかになっていくのだった。
・映画おすすめ 感想
題材としては人の記憶、過去を覗き見るという点で、同じようなテーマを持っているSF映画はいくつかある。
この映画は過去の記憶の中から手がかりを探しながら、恋した女を探す物語。
しかしその奥にはある事件につながる手がかりがあるのだった。
期待された超大作映画として宣伝もされていたのだが、目新しいものは特になく、女を忘れられない男が未練で女の過去を探る物語。
そこへ事件を絡めるやり方は、複雑になるだけで、どちらかを選べばよかったようにも思える。
事件を追いかけるか、女の追いかけるか。
あえて観客を惑わす仕掛けとして、そういう設定にしているのかもしれないが、いまいちその仕掛けが発揮されていない気がした。
ラストは劇中のセリフ通りなのは、少し悲しく感じてしまった。
人は記憶に頼って生きるべきなのか否か。
監督 リサ・ジョイ(英語版)脚本 リサ・ジョイ製作 ジョナサン・ノーランリサ・ジョイマイケル・デ・ルカアーロン・ライダー出演者ヒュー・ジャックマンレベッカ・ファーガソンタンディ・ニュートンダニエル・ウークリフ・カーティスブレット・カレン
映画観るなら<U-NEXT>
PR -
前々回のブログ 映画おすすめ 私の居場所のみつけかた
前回のブログ 映画おすすめ 帽子による変身 1895年
突然現れた地中生物
「トレマーズ」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
アメリカの田舎町で便利屋をするバルとアールは、毎日、小さい仕事ばかりでうんざりしていた。
しかし自由な生活も止められずにいた時、とうとう町を出ようとした。
ところが町で異変が起こり始める。
鉄塔の上で脱水で死亡する老人がいたり、羊飼いの老人が地面に埋まった状態で死んでいたり、地質学者のロンダが地震計で不思議な近く振動を検知するなど、何かが起こっていた。
そんな中、工事中の道路でがけ崩れが起こっていることで、町を出られないバルとアールが町に戻ると、車に蛇のような生物の死骸がくっついていた。
それが何なのか分からないでいると、その直後、地面を蠢く全長10メートルの巨大な化け物がいることが判明する。
一匹はコンクリートにぶつかり死に、ロンダの見たところ、目がなく完全な地中生物だということが明らかになる。
その生物は複数体おり、振動で獲物を捕らえるため、地中から次々と人や車まで引きずり込んでいた。
対策を見いだせないまま、逃げ出すこともできず、町は孤立するのであった。
どうやって町から逃げるのか、そして化け物を退治するのか。
・映画おすすめ 感想
公開当時、本作は「バックトゥザフューチャーpart3」と同時上映だったらしいが、評価は現在の物と変わらないものだったようだ。
それでも特撮やしゃべりのセンスは監督得意とするところらしく、深刻にならないところが面白く感じられた。
一般層には受けなかったものの、カルト的人気作品になった本作は、ビデオ作品として次々と続編が作られ、テレビシリーズにもなった。
現在も新作のシリーズ企画があるらしく、まだ新作が作られるようだ。
本作でアール役を演じた俳優さんか、2022年5月に亡くなられている。
監督 ロン・アンダーウッド脚本 ブレント・マドック(英語版)S・S・ウィルソン(英語版)原案 ブレント・マドックS・S・ウィルソンロン・アンダーウッド製作 ブレント・マドックS・S・ウィルソン製作総指揮 ゲイル・アン・ハード出演者ケヴィン・ベーコンフレッド・ウォードフィン・カーターマイケル・グロスリーバ・マッキンタイア
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 海辺のエトランゼ
前回のブログ 映画おすすめ ドーバーの荒波 1895年
AIは人を幸せにできるのか
「AI崩壊」
評価:★3,9
・映画おすすめ 物語
桐生浩介は妻の望みとAI、人工知能の研究を行っていた。
のぞみ、となずけたその人工知能は画期的な人工知能で、もし政府の認可が下りれば、医療現場を中心に人の命を守る人工知能となる予定であった。
しかしその認可が下りる前に、妻の望はガンで他界する。
残された浩介は娘の心と海外へ移住し、認可が下りた人工知能のぞみは、望の実弟である悟が責任者となり、医療現場への導入を開始した。
のぞみは瞬く間に医療現場へと入り込んでいった。
人々はデバイスを手首に着け、体の異変にいち早く気付くことができ、手術も人工知能の指示で行われ、医療現場から生活のあらゆる面に、のぞみは入り込んでいた。
2030年、浩介と心は悟からメッセージを受け取る。
浩介に総理大臣賞が授与されるので、一度、日本に帰って気ほしいというものだった。
浩介は日本に戻るつもりはなかったものの、心は悟に反抗して、日本に行くと言い出す。
これまで妻の死から逃げてきた浩介は、久しぶりに日本の地をふむのであった。
そして新しく設立されたデータセンター開設に立ち合い、新しいサーバールームを見せてもらい、のぞみが妻の思い通りに、人の命を救っていることを実感する。
総理大臣賞の授与式へ向かおうとした浩介と心だったが、心が大事だ家族写真をなくしたことに気付き、データセンターへ戻っていくが、浩介には時間がなく、センターの職員に任せ、浩介はデータセンターの職員と二人で総理公邸へ向かうのだった。
ところが突如として、のぞみが暴走を始め、医療現場では機械類が停止してしまい、大混乱となり、ペースメーカーを付けた人々はのぞみの暴走により心臓が停止し、総理までも死亡してしまう。
さらには自動運転プログラムも暴走し、各地で事故が起こり、銀行システム、役所のシステムもダウンし、日本は瞬く間に大混乱に陥るのだった。
警察は独自に開発した人工知能を使い、ハッキングした犯人を特性することに成功する。
その犯人とは、桐生浩介という結果が出た。
自分のデバイスがのぞみをハッキングしていることに気付いた浩介は、その場に駆け付けた警察に潔白を訴えるも、拘束されそうになる。
そこへ暴走した車が突っ込んできて、桐生は逃げ出すのだった。
その頃、データセンターではサーバールームに心が閉じ込められてしまい、冷却のためサーバールームの気温が下げられ、命の危機に瀕していた。
AIの暴走の原因はなんなのか、浩介は逃走しながら、AIを止めるすべと犯人を捜すのであった。
・映画おすすめ 感想
ある評論家がこの映画を観て、荒唐無稽と言っていたが、果たしてそうであろうか?
今はまだそれぞれのデバイスが、各企業バラバラな時代で、統合した一つのソフトウェアですべてが動くという環境にはない。
スマホでもパソコンでもOSがそれぞれ違うので、暴走したところで、違うOSのデバイスは無事である。
しかしこれが統一された時、または何らかのAIが各企業で統一された時、さらにはAI同士が連携した時、この映画は現実味をもってくるのではないだろうか。
コンピュータの暴走、人間がコンピュータに支配されるというテーマは、昔からある題材ではある。
しかし近年ではそれがリアルになってきている気がする。
さらに人間選別という機械が人間を選別する時代が近くに迫っているという人もいる。
この映画を本当に荒唐無稽といって済ませてよいものなのだろうか。
映画として見ると、多少のツッコミどころはあるものの、日本でこれだけの映画を作ったことは、賞賛したい。
SF映画が作れないし、ヒットしない日本で、こういう形のSF映画を作ったことに、SFファンの一人として、感謝したい気分である。
監督 入江悠脚本 入江悠製作 北島直明(企画・プロデューサー)製作総指揮 伊藤響松橋真三出演者大沢たかお賀来賢人広瀬アリス岩田剛典髙嶋政宏芦名星玉城ティナ余貴美子松嶋菜々子三浦友和
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 寫眞館
前回のブログ 映画おすすめ 金魚釣り 1895年
人の進化なのか
「攻殻機動隊2045 接続可能戦争」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
草薙素子率いる公安9課が解散し、草薙素子率いる面々は、紛争地帯へと身を置いていた。
4Gが定めた条約による経済的戦争。
しかしそれが破綻した瞬間、紛争が起こり、内乱が国々を襲った。
そんな中、傭兵として活動する一団は、ある企業に雇われ、テロリスト集団を追っていた。
雇い主は全員を確保すること。
光学迷彩を駆使し、タチコマたちと電脳での通信を行いながら、武装集団のアジトへ入ると、そこには到底、プロとは思えない素人らしき集団が武装していた。
しかも戦車まで持っていたのである。
戦車の暴走、武装ドローンの襲撃をかいくぐり、何とか武装集団を拘束することに成功したかに見えたのだが、武装集団が標的としていた人物の屋敷へミサイルが命中するのだった。
その直後、アメリカのジョン・スミスと名乗る男に草薙素子等は身柄を拘束され、ある作戦に従事させられる。
それはミサイルが直撃した屋敷に主を拘束する任務だった。
大企業のCEOであるその人物は、なんとあの素人集団に戦車や武器を与えていた張本人であり、自分の命を狙わせたのであった。
屋敷に潜入すると、そこには死後しばらくたつ婦人の姿と、光学迷彩に気付いた主の姿があった。
電脳化しかしていないはずのターゲットは、弾丸をよけ、サイボーグ化した面々と互角に渡り歩くのであった。
しかも寝室にアーマーを隠し持っており、それに入り込んだターゲットは、一団を追い詰めるのであった。
そこに現れたのは、日本に置いてきたはずの元の仲間、トグサだった。
トグサは元課長に命じられ、彼等を連れ戻しに来て、この一件に巻き込まれていた。
拘束するどころか、電脳戦を仕掛けた草薙素子が消去される寸前で、狙撃でターゲットの頭を撃ち抜くのであった。
任務に失敗した彼等は、再びジョン・スミス率いるアメリカ部隊に拘束され、ある施設へと連れていかれる。
そこには脳が半分なくなった男が一人、厳重な監視下に置かれていた。
スミスは説明する。
突然高熱を発し、死の淵をさまよった彼は、元に戻ると凄まじい食欲を発揮し、妻を射殺、アメリカ軍施設に侵入すると核ミサイルを発射しようとした。
その動きはあのターゲットと同じ、人間には思えなかった。
施設で拘束された時、負傷してからこれまで、意識はあるもののしゃべることはできなくなっていた。
スミスはこういった異常発達した人々をポストヒューマンと呼称し、世界中にいることを確認していた。
そして日本に帰国した一行は、日本にいるポストヒューマンを探す任務につくのであった。
・映画おすすめ 感想
長いシリーズの最新作を映画化した本作。
いわゆる総集編というやつではあるものの、なかなか見ごたえはあった。
ただシリーズおなじみにくどい言い回し、専門用語、事件の難解さは相変わらずである。
どうしても個人的には押井守版のイメージが強く、原作もテレビアニメシリーズも、配信版もなかなか手を付けてこなかったのだが、今回思い切って手を付けたのだが、シーズン1の総集編だとしり、続きが気になるところではある。
攻殻機動隊の世界もフルCGになり、テレビ版のタチコマが登場するなど、なかなか観ていないと分からない部分もあり、どうして公安9課が解散したのか、その経緯も分からぬまま、とりあえずみたという感じである。
フルCGで表現するということは、それでしかできない表現があるということだと解釈しているのだが、正直、普通のアニメーションでもよかったように思える。
やはり押井守版から抜け出せない自分がいるのかもしれない。
そういう方にはおすすめできない。
原作 士郎正宗監督 神山健治、荒牧伸志シリーズ構成 神山健治脚本 神山健治、檜垣亮、砂山蔵澄、土城温美、佐藤大、大東大介キャラクターデザイン イリヤ・クブシノブ、山田正樹音楽 戸田信子、陣内一真アニメーション制作 Production I.G、SOLA DIGITAL ARTS
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 犯罪都市
前回のブログ 映画おすすめ 京都祇園 1894年
10万年前からの侵略
「遊星からの物体X」
評価:★3.8
・映画おすすめ 物語
1982年、アメリカの南極基地にヘリコプターが接近していた。
ヘリに乗っていた乗員はライフルでや手りゅう弾で犬を狙っていたのである。
犬は弾丸をかいくぐり、アメリカ基地の人々に保護される。
しかしノルウェーの隊員らしき人物は何かを叫びながら犬を狙い発砲し、アメリカの隊員の足を銃弾がかすめる。
それを見た隊長は隊員を守るため、ノルウェーの隊員を射殺するのだった。
ヘリパイロットのマクレディは連絡の取れないノルウェー基地へ向かう隊員を乗せて飛び、到着するとそこは焼け焦げた跡があり隊員の姿はどこにもなく、地下には氷の塊から何かを取り出した後があった。
さらに基地の外には肉塊としか形容できない、崩れた人の体があり、それを持ち帰って解剖を行う。
外側は気味の悪い物へ変化していたが、内臓は人間の物そのものだった。
それから少しして保護した犬を犬小屋に入れると、犬はそこで体が引き裂け、形容しがたい化け物への変貌するのだった。
犬の鳴き声を聞いた飼育係が急ぎ向かい、全員が犬小屋へ集まり、化け物を焼き殺すのだった。
さらに調査を開始した隊員たちは、ノルウェー基地の近くで10万年前の宇宙船らしき残骸を発見し、そこから抜け出した何かが、生物に寄生していると考えた。
検査をしていたドクターは、細胞が宇宙生物の細胞に侵食される速度から、全地球を征服するのに、7万4千時間かかると推測されるのだった。
誰が寄生されているか分からない中、基地の中は疑心暗鬼に陥っていくのであった。
・映画おすすめ 感想
「遊星よりの物体X」という映画のリメイクとして企画された本作は、リメイクよりも当時はやっていた「エイリアン」を意識したSFホラーを目指して作られ、鬼才ジョン・カーペンターが見事なSF映画の古典を作り上げた。
エイリアン造形がとにかくすごい。
肉塊としか言えないその造形。
さらに様々なパロディに使われる頭から足が生えて移動するシーンは映画史に残る名場面と言えるだろう。
本作は誰が寄生されているか、最後の生き残った二人のどちらかが寄生されている、という憶測が広がっている。
撮影監督は寄生された人物は瞳の光が違う、ということを公言している。
また最後の白い息問題に関しては、ただの照明のあたり具合で違うだけだ、と監督が名言しているので、寄生されているのかどうかは、結果として謎のままなのである。
監督 ジョン・カーペンター脚本 ビル・ランカスター原作 ジョン・W・キャンベル『影が行く』製作 デイヴィッド・フォスターローレンス・ターマンスチュアート・コーエン製作総指揮 ウィルバー・スターク出演者カート・ラッセルA・ウィルフォード・ブリムリードナルド・モファットキース・デイヴィッド
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 復讐するは我にあり
前回のブログ 映画おすすめ フランスのダンサー 1894年
遊星から未知の生命体が
「ガンマ―3号/宇宙大作戦」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
国連宇宙センターは、質量600万トンの巨大遊星が地球の衝突コースを取りながら、接近していることを発見する。
遊星を爆破する以外、地球の助かる道はなく、優秀な宇宙船パイロットのランキン中佐に任務が任せられ、中佐は以前、共に働いていた旧友のエリオット少佐が指揮する宇宙ステーション、ガンマー3号へ向かうのだった。
遊星の地球衝突まで時間がなく、急ぎ、チームを編成、ロケットで遊星へと向かうのだった。
遊星へ到着したチームは二手に分かれ、地面に穴を掘り爆弾を仕掛ける作業をしていた。
セットが終わり、帰ろうとしたとき、作業者に未知の緑の液体が付着して動かなくなっていた。
ロケットまで徒歩で帰ったチームは、地球からの命令で爆破を早めるため、急ぎ、遊星から離脱し、無理なスピードで遊星から離れ、爆破に成功するのであった。
ガンマー3号へ帰還した一行は、拍手で迎えられ、作戦の成功を祝うパーティーが開かれた。
ところが宇宙服を消毒していた乗員が何者かに襲われ、ステーションの中はパニックに陥る。
警戒態勢に入ったステーションの中をレーザーライフルを構え、見回る乗員たち。
すると未知のエイリアンがステーション内にいることがわかり、退治する作戦がねられた。
ステーションにいる博士は作戦が開始されると同時に、エイリアンから採取した血液を調査すると、その血液は驚くほどの速さで細胞分裂を起こし、さらに電気を加えるとそのスピードはさらに速まるのだった。
血液から増殖するエイリアンは瞬く間にステーション内に溢れかえり、ランキン中佐とエリオット少佐は、おびき出す作戦を開始するのであった。
・映画おすすめ 感想
特撮がまだそこまで発展していなかったころの映画であるから、こんなものであろう。
本作は前年公開された「海底大戦争」の成功を受けて制作された日米合作映画であり、あのMGMが参加した映画でもある。
日米合作と言っても、スタッフは日本人だが、俳優は全員外国人であり、日本では吹替で情勢されている。
本作の特撮はキャプテンウルトラなどを手掛けた「日本特撮映画株式会社」が手掛けており、円谷英二ともつながりのある面々が作ったこともあって、当時としては最先端だったのだと思われる。
また配役にも「007サンダーボール作戦」に出演した女優も出ており、それなりに豪華な布陣となっている。
映画監督のクエンティン・タランティーノ監督は本作のファンであり、監督の深作欣二と対談した際、レーザーディスクを持参してサインをもらった、という逸話がある。
一応、後世の映画人に影響を与えた映画であることは確かなようだ。
監督 深作欣二・田口勝彦脚本 金子武郎、トム・ロー出演者ロバート・ホートンリチャード・ジャッケルルチアナ・パルッツィ
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 近未来戦争/オメガ帝国の崩壊
前回のブログ 映画おすすめ ディクソンエクスペリメンタルサウンドフィルム 1894年
悪夢から人を救え
「ドリームスケープ」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
アメリカ合衆国大統領は悪夢にうなされていた。
原子爆弾が爆発し、妻が巻き込まれる悪夢だった。
そんなことも知らず、青年アレックスは生まれながら超能力を備えていたこともあり、競馬で大穴を狙い、見事、大金を手に入れるのだった。
そんな能天気な彼をある研究所が目をつける。
アレックスが連れていかれたそこは、人の夢、悪夢の根源を断ち切ることで、人生を変えることができないかというものであり、他人が悪夢に入り込み、悪夢の根源を排除することを目的とした実験をしていた。
しかし実験には危険性もあり、夢の中で死を迎えると、現実の肉体も死ぬ恐れがあったのだ。
アレックスは最初、実験に手伝う気はなかったのだが、女性科学者ジェーンと出会い、実験に参加することを決意するのであった。
実験は他人の夢に入り込み、その悪夢を解消することで、人の人生を変えること。
アレックスは非常に優秀であり、次々と問題のある人の悪夢を解消していった。
次第にジェーンとの距離も縮まり、ある日、ジェーンが居眠りしているところに出くわしたアレックスは、機械無しでジェーンの夢の中に入り込む。
そこで二人は激しく愛し合うのだったが、目覚めたジェーンは勝手に夢に入られたこと、恋愛関係になることを恐れていた。
そんな時、小説家のチャーリーと酒場でアレックスは出会う。
チャーリーはアレックスに政府の高官ブレアが大統領暗殺に、アレックスが関わっている実験を利用するのではないか、と言い出すのであった。
アレックスは独自に実験施設を探っていると、アレックスと同じく夢の中に入ることを許されたもう一人の男トミーの黒い行動の証拠が出てくる。
その証拠をもってチャーリーと合流するも、政府の関係者にチャーリーは撃たれてしまい、その場でアレックスは拘束されるのだった。
なんとか逃げ出すアレックスだったが、すでにトミーは大統領の夢へと侵入を開始していた。
・映画おすすめ 感想
悪夢を解消してくれる。
個人的には素晴らしい実験だと思った。
悪夢に悩まされている人の悪夢を解消することで、その人の人生を変えてくれる。
だが同時に悪夢の中で死がもたらされることもある。
この設定は当時としてはきっと斬新だったのだろう。
「マトリックス」の設定に似ているような気もした。
演出は核爆弾の脅威が世界的に高まっていた時代を反映してか、大統領の悪夢は核兵器に関するものになっている。
ヒロインを演じるのは、スピルバーグの妻になる、ケイト・キャプショーであり、夢の中で主人公と愛し合うシーンはなかなかセクシーである。
主演デニス・クエイドマックス・フォン・シドークリストファー・プラマーケイト・キャプショーエディ・アルバートデビッドパトリックケリー
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 死霊館のシスター
前回のブログ 映画おすすめ キネトグラフの前のコーベットとコートニー 1894年
アウトローが反乱軍を変えていく
「近未来戦争/オメガ帝国の崩壊」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
近未来、文明はひん死の状態だった。
そんな世界をアインシュタインというAIを搭載したバイクで旅をするライダーの姿があった。
ライダーは道すがら、荒くれどもに襲われケガを負う。
そこを超能力を持った長老たちに救われ、彼は反乱軍に身を置くことになった。
反乱軍とは人々を管理し、自由を奪い、反抗するものは容赦なく殺害する国家、オメガ帝国の打倒を掲げていた。
反乱軍でライダーはナスタシアという女性と出会う。
彼女は囚われた反乱軍のリーダーマクウェインの娘であり、射撃の名手でもあった。
ライダーは反乱軍を率いてマクウェイン救出のため、帝国へ侵入する。
マクウェイン救出には成功したものの、ナスタシアが囚われてしまう。
マクウェインが戻ってきた反乱軍は、各地に点在するアウトサイダーたちをまとめ、大きな勢力にしょうと考える。
そこで最強は誰だ、という問いかけを各勢力へすることで、一か所へ勢力を集中させ、団結を呼びかけるのだった。
一つになった勢力は独裁者プロッサー打倒を掲げ、進撃を開始する。
・映画おすすめ 感想
マッドマックスのヒットを受け制作された、マッドマックス2。
これは世界中に影響を与え、本作制作へもつながっている。
世界は荒野ではないものの、イタリアで制作された本作は、革ジャンをまとったバイカーが反乱軍を率いて、独裁者を倒す、というマッドマックスのプロットを忠実に再現している。
本作への力の入れようはすごく、車がとにかく爆発する。
ただ荒くれものたちの設定が、マッドマックス2とは異なり、なかなか独特で中には空手家なども混じっている。
そんなとんでも映画だが、なかなかいい出来のSF映画だと個人的には思えた。
主演ロバート・ギンティパーシス・カンバッタドナルド・プレザンスフレッド・ウィリアムソン -
前々回のブログ 映画おすすめ ジャンクⅢ 死の瞬間
前回のブログ 映画おすすめ カイセド 1894年
海底からの侵略
「海底大戦争」
評価:★3.5
・映画おすすめ 物語
記者の安部とカメラマンのジェニーを含む、多くの記者が集められていたのは、アメリカ軍の施設だった。
そこでお披露目されるのは、追尾型魚雷の発射実験であった。
実験は潜水艦が無人の潜水艦へミサイルを発射する、というものだった。
実験が行われ、実験は成功したかに見えたのだが、無人の潜水艦が爆破されてしまう。
その直後、人影が映像に映りこみ、あれは潜水艦の乗組員なのではないか、と安部が聞くと、責任者のブラウン中佐は、無人であることを強調し、何らかの事故で海底に沈んだ水死体ではないか、と言い出す。
実験は打ち切られ、記者たちは散り散りになったのだが、安部とジェニーだけは納得できず、潜水艦が爆破されたところまで潜って、何らかの証拠を手に入れようとした。
しかし安部とジェニーは誘拐されてしまい、帰らない二人の捜索をブラウン中佐が行うことになる。
安部とジェニーが気づいた時、そこはどこかの施設だった。
窓の外は海底で、そこは巨大な海底基地だった。
しかもそこでは世界征服を狙うマッドサイエンティストが、世界中の科学者を集め、人を半魚人サイボーグへと変化させていた。
安部とジェニーもその実験の被験者となることになったのであった。
・映画おすすめ 感想
東映が日米合作で制作した海底SFである。
主演は千葉真一であるが、そこまでアクションが派手なわけではない。
海底大戦争というわりには、マッドサイエンティストの実験と、それを阻もうとする主人公たち。海軍の潜水艦も一隻しか登場しないので、大戦争というには、少し物足りない映画になっている。
演出面では、実写、特撮、水中撮影と三班に分かれての撮影になっており、力の入れ具合がすごい。
セット、水中の場面、特撮に申し分はないが、もう少し半魚人サイボーグは何とかならなかったものだろうか。
デザインに関しては、当時、円谷プロとまだ契約中だった東映が頼み、ウルトラマンをデザインした方が担当している。
もしかするとウルトラマンの時のように、不満のある出来栄えだったのかもしれない。
監督 佐藤肇脚本 大津皓一原案 福島正実出演者千葉真一ペギー・ニール室田日出男菅沼正フランツ・グルーバーアンドリュー・ヒューズ
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ アンドロメダ・ストーリーズ
前回のブログ 映画おすすめ ボクシング 1894年
ロボットにだって心はある「ハートビープス/恋するロボットたち」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
木製商品の販売係員型ロボット、ヴァルは故障し、修理工場で修理待ちの状態にあった。修理待ちのロボットが並ぶ場所に運ばれた彼は、そこでパーティー用コンパニオンロボット、アクアと出会う。二体のロボットは、外の光景を眺めながらいろいろと話しているうちに、次第に恋心が芽生えるのであった。そして逃げ脱ことを決意する。すると同じく修理待ちのジョーク専用ロボット、キャットキルも一緒に行くと言い出し、三体は工場を抜け出し、修理用のバンを盗み、逃避行するのであった。途中、バンを木にぶつけてしまう動けなくなったところで、バンの後ろに積んである部品を組み合わせ、小型のロボットを作る。言葉は喋れないが、ビープ音で会話するそのロボットをヴァルとアクアは子供として扱い、四体になった一行は、山の中を歩いて逃げるのだった。商品が逃げ出したことに気付いた工場では、修理職員二人が上司から連れ戻すように命令される。それを聞いていた銃器を搭載した警備用車両型ロボット、クライム・バスターが暴走し、工場を抜け出し逃避行するロボットたちを狙って、爆走を始めるのだった。逃避行するロボットたちにはバッテリーが内臓されており、どんどんそれは減っていくばかりだった。二人の恋は実のか?・映画おすすめ 感想
日本ではかなりマイナー作品ではあるものの、出演者や音楽は一流をそろえたラブコメディ映画である。主演を務めるのはアンディ・カウフマン。コメディアンであり俳優だった彼は、アメリカで絶大な人気を誇っていたが、35歳という若さで病死している。本作は長編映画最後の出演作となっている。相手役のアクアを演じたバーナデット・ピーターズはミュージカル界では有名な女優であり、幾度もミュージカル界最高の栄誉、トニー賞を受賞するなど、ミュージカルの世界では有名である。また映画、ドラマにも数多く出演しており、世界的に有名な女優である。音楽は「スターウォーズ」の音楽を手掛けた、巨匠ジョン・ウィリアムズであり、特殊メイクはターミネーターシリーズを代表作とし、いくつもの大作映画でメイクを担当したスタン・ウィンストンである。この年のアカデミー賞にメイクアップ部門でノミネートされるも、受賞にはいたらなかった。そのほか、様々な賞レースでノミネートはされたものの、作品は評価されず、受賞には至らない。本作の評論家からの意見も厳しく、生前のカウフマンも本作の酷さにジョークで謝罪するなどしていたという。個人的には面白い映画だと思ったのだが、スターウォーズの熱が映画界を席巻していた時代に急遽制作された映画という感じなのかもしれない。監督 アラン・アーカッシュ脚本 ジョンヒル主演アンディ・カウフマンバーナデット・ピーターズランディ・クエイドケネス・マクミランクリストファーゲストメラニー・メイロンリチャード・B・シュルディック・ミラー音楽 ジョンウィリアムズ
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ 新・地底探検/失われた魔宮伝説
前回のブログ 映画おすすめ バンド・ドリル 1894年
世界は地下で動いていた
「地球の地下での戦い」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
科学者のアーノルドは、街中で突如地面に耳をつけ、地下で物音がすると言い出す。
周囲の人は好奇心で集まってくるも、通報を受けた警察が彼を拘束、精神科病棟へ隔離されてしまう。
海軍のジョナサンはアーノルドと知り合いだったこともあり、一度、彼のところへ面会に向かうと、アーノルドはベッドの下から紙を出し、アメリカの主要都市の地下にトンネルが掘られている、と言い出すのだった。
最初は信じられなかったジョナサンだったが、街の地下に謎の掘削後を発見したジョナサンは、司令官に申し出て、アーノルドを解放してもらい、地下の音を漏らさず聞くために、あらゆる手段を画策する。
しかし世間は騒音に満ちていた。
掘削の音が聞こえないことから、アメリカ中を一時的に機能停止にすることで分かったことは、アーノルドの言った通り、アメリカの地下にはトンネルが掘られていた。
しかもそのトンネルはアジアからハワイを通って、アメリカまで伸びていたのである。
中国共産党のチャンルー将軍が、アメリカの地下に核爆弾を運び込んでいたのであった。
アメリカ本土の地下の爆弾は何とか解除したものの、広大な地下トンネルのどこかに、将軍は基地を作り、爆弾を製造していることが判明するのであった。
・映画おすすめ 感想
突拍子もない物語ではある。
だがありえないかと言ったら、そうとも言い切れないところが、この映画の怖いところである。
2022年の世界情勢を見ると、4月現在、ロシアがウクライナへ戦争を仕掛けているが、アメリカと中国の冷戦状態は断続していることもあり、万が一にもばかげたこういった作戦を、狂信的な軍人が発案した場合、中国は実行しないと本気で言い切れるだろうか。
確かに太平洋に地下トンネルを作るというのは、現実離れだが、それに近いことならばもしかすると、現代の科学技術では可能なのではないだろうか。
悪意は世界のどこにでもある。
監督 モンゴメリータリー主演カーウィン・マシューズロバートエアーズピーター・アルネアル・ミューロック
映画観るなら<U-NEXT>
-
前々回のブログ 映画おすすめ トールガール2
前回のブログ 映画おすすめ Athlete with Wand 1894
物乞いが売りに来た本の中から出てきたもの
「新・地底探検/失われた魔宮伝説」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
オットー教授は地学の教授としてよく古本屋を訪れていた。
そんな時、物乞いの男が古本を何冊かもってきた。
店主は邪険に扱うのだが、オットー教授はお金を物乞いに与え、その本を引き取った。
その中には「地底探検記」なる日記があり、教授は興味を持った。
その後、学者仲間と地球の内部構造について議論した後、姪のグラウベンが待つ家に帰ると、姪の恋人アクセルもやってきていた。
教授は食事をする間も惜しんで、古本の内容を確認していると、中から一枚の紙きれが出てくる。
謎の暗号が書かれたそれの解読を試みる教授は、それが鏡文字であることに気付き、地底への入り口の場所を解明するのであった。
アクセルを助手に現地に向かうも、何と姪のグラウベンまでもついてきてしまった。
仕方なく三人は現地で登山家の男ハンスを雇い、装備を整え、地底への入り口へと向かうのだった。
地下へどんどん進む4人は、水を途中で失い、グラウベンが泥沼に堕ちたところを謎の手が助けてくれたりと、不思議な体験をしつつ、地下深くにある地下世界に到着するのだった。
そこでオルセンという謎の男と出会い、5人となった一行は、いかだで、湖を渡る。
途中、恐竜同士の争いに巻き込まれたり、到着した島に巨大な亀の集団がいたりと、地下世界はまるで原始の地球のようであった。
・映画おすすめ 感想
SFの父ジュール・ヴェルヌが書いた「地底旅行」を原作とした、幾度目かの映画化作品である。
この後にも映画化されるので、人の心を引き付ける作品なのは間違いない。
本作はアメリカではなく、スペインで制作された映画であり、演出面ではミニチュア特撮を使ったシーンがあるものの、ほとんどがロケーションであり、実際の山、実際の洞窟、最後は実際の噴火など、映像の真実味はある映画だと思う。
ただつっこみどころもある映画でもあり、いかだ移動の際、いかだが半分沈んでいたり、地下世界へ向かうはずが、装備が軽装だったりする。
その辺に目をつむれば、面白い作品であることは間違いない。
監督ファン・ピケール・シモン脚本ジョン・メルソンファン・ピケール・シモンカルロス・プエルト出演者ケネス・モアイヴォンヌ・センティスフランク・ブラナジャック・テイラーペップ・ムンネ
映画観るなら<U-NEXT>
-
モノリスが迫ってくる
「モノリスの怪物 宇宙からの脅威」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
土木会社の従業員ベンは、山間部を調査している最中、黒い石を拾い事務所へ持ち帰る。その翌日、同僚のデイブが事務所を訪れると、事務所は黒い石だらけになっており、ベンは体が硬くなった状態で死亡していた。その頃、デイブの恋人キャシーが引率する学校の生徒たちが、山へ来ていた。その中の一人ジニーが黒い石を発見し、家に持ち帰る。ジニーは母親に言われて石を捨てようとしたが、それを洗濯たらいの中に入れたまま、家に入っていく。キャシーからジニーが石を持ち帰ったこと聞いたデイブは、急ぎ、ジニーの家へ向かうと、家は巨大な黒い石の群れに壊され、両親はなくなり、一人生き残ったジニーはショック状態になっていた。町の医者に診てもらうと、ジニーの手は硬化状態にあり、急ぎ、大きな病院に搬送され、酸素カプセルに入れられ、治療が施された。一方、デイブは石がなんで増殖するのか分からないまま、恩師でもあるフランダース教授と共に実験を繰り返していた。そんな時、医師が偶然シンクに入り、そこに煮詰まったコーヒーを捨て、新しいコーヒーを沸かそうと水を出した瞬間、シンクの中で医師が巨大化を始めた。水を吸収して石は大きくなる。それを突き止めたところで、外が激しい豪雨にみまわれていたことにようやく気付いた二人。慌てて山へ向かうと、すでにビルほどもある大きさまで成長した石が倒れては砕け増殖を繰り返していた。山間部の人々は逃げ出し、水を吸った土の水分で黒い石はさらに増殖し続けていた。石を何とかして停止させることはできないか。再びデイブとフランダース教授が実験していると、塩水が石の成長を止めることを発見する。石が増殖する山間部にはダムがあり、その間には塩工場が隣接していた。ダムを爆破して塩水を無理やり作り、そのまま石の塊にぶつけるという、壮大な計画が始まろうとしていた。・映画おすすめ 感想
ユニバーサルが手掛ける、クラシックモンスターシリーズの一作品である。しかしドラキュラや狼男のようにモンスターが登場するわけではない。邦題にある怪物も登場しない。本作は宇宙から飛来した隕石。それに含まれるモノリスが水によって増殖し、それに触れた人々が硬化して死んでしまう。さらに巨大化したモノリスが迫ってくるという恐怖を描いた映画になっている。怪物は出てこないものの、地味ではあるがモノリスが巨大化する特撮シーンは見事である。特に山の中をビルほどもあるモノリスの群れがゆっくりと成長しながら迫ってくるシーンは、見事な特撮シーンである。それに合成もあって、なかなかの迫力だ。地味ではあるが、宇宙からの脅威をリアルに考えれば、こういうものなのかもしれない。製作:ハワード・クリスティ監督:ジョン・シャーウッド原案:ジャック・アーノルド、ロバート・M・フレスコ脚本:ロバート・M・フレスコ、 ノーマン・ジョリー撮影:エリス・W・カーター特撮:クリフォード・スタイン
映画観るなら<U-NEXT>
-
「宇宙水爆戦」
評価:★3,4
・映画おすすめ 物語
原子物理学者のカルは、飛行機の操縦をしていた最中、操縦が効かなくなり、墜落寸前になる。ところが謎の光に包まれ、飛行機は無事に着陸する。助手となんだったのか、と話しながら研究所に戻ると、そこには先出人不明の謎の装置の設計図が送られてきていた。それを組み立てた彼等は、電源をつなぐと、スクリーンに謎の男が現れる。エクセターと名乗るその男は、飛行機をよこすからそれに乗って、ある場所に来てほしいという。不審に思いながらも誘いに乗ったカルは、指定された場所へ行くと、無人の飛行機が着陸するのを目撃、乗り込むと誰もいないのに、飛行機は勝手に飛び立つのだった。そしてある飛行場に到着した彼を出迎えたのは、同じ科学者のルースという女性だった。彼女の運転である洋館に向かうと、そこには科学者たちが集められていた。エクセターに正体された人々と交流しているうちに、ここがなにか変であること。地球上の科学力では考えられない研究をしていることを察知し、二人は仲間と逃げ出すのだった。それをそらから光線が追尾し、カルとルースは逃げ出すのだが、仲間は光線に焼かれてしまった。二人はセスナ機で逃げようとした時、現れた空飛ぶ円盤に吸収され、エクセターがそこで二人を待っていた。彼等は地球外の惑星メタルーナからやってきたという。さらにメタルーナは今、ゼイゴンという惑星と戦争状態にあり、ひん死の状態だという。地球人に兵器を作ってもらうため、エクセター達はやってきたという。エクセターは二人を惑星メタルーナに連れていくと、地表は空から降ってくる爆弾でボロボロになり、地下に作られた都市で生活していた。都市の中を移動する最中も爆弾は地表を突き抜け、地下に降り注いでくる。そこでメタルーナの代表とあるのだが、すでにメタルーナに未来はなかった。・映画おすすめ 感想
まだSF映画が劣勢にあった時代の傑作。本作はユニバースモンスターズ、いわゆるフランケンシュタイン、ドラキュラなどのモンスターに含まれる映画になる。モンスターといって、後半にミュータントが登場するが、そこまで強くはない。「スターウォーズ」がSF映画を超大作映画にするまでまだまだ時間がある時代。それでも名作のSF小説をこうして映画化するという映画人たちの努力に、感動する。特撮も見事なものである。SF好きにはぜひ見てほしい映画だ。監督 ジョセフ・ニューマン脚本 フランクリン・コーエンエドワード・G・オキャラハン製作 ウィリアム・アランド出演者フェイス・ドマーグレックス・リーズンジェフ・モローラッセル・ジョンソンランス・フラー
映画観るなら<U-NEXT>
-
その子は神の生まれ変わりなのか、反キリストなのか
「I'm Not Jesus Mommy」
評価:★3,2
・映画おすすめ 物語
高名な科学者キンバリーは、恋人と暮らしていた。
しかし子供を望むキンバリーには子供ができなかった。
そこである実験に参加することにする。
その実験とは神の再臨、生まれ変わりを作ることだった。
研究リーダーのギブソン博士は信仰深いキリスト教の信者で、この実験が成功することを信じてやまなかった。
実験に参加したキンバリーは、道徳的に間違っていると分かっていながらも、実験に参加し続けていた。
そしてあることを思いつく。
被験者に与えられる細胞を自分の中に注入したのである。
恋人にそのことを話すと、恋人はそこまでする彼女のことを信じられなくなり飛び出して行ってしまう。
説明したい彼女が携帯電話で彼に連絡すると、運転中の彼はそのまま車と衝突してしまい、亡くなるのだった。
一人で子供を産むことを決意したキンバリーはそのまま、実験に参加し続けていたある日、産気づき一人の男の子を産み落とす。
デビットと名付けられた彼が7歳になるころ、地球に異変が起こる。
異常気象、飢餓、戦争。
まるで世界は聖書にある黙示録の世界に入ったかのようだった。
しかも人は死ぬと肉体が消えてしまうという不思議な現象まで起こり始める。
そうした過酷な環境でキンバリーとデビットは生きていた。
ある日、ネズミが罠にかかって死んでいたのを、デビットは手の平に乗せ生き返らせたのだった。
実はキンバリーが参加していた実験で使われていた細胞は、キリストの聖骸布から採取されたものだったのだ。
それを知らぬまま、キンバリーは病気にむしばまれる中、過酷な世界でデイビットを育てるのだった。
・映画おすすめ 感想
「オーメン」的な映画かと思ったらB級映画だった。
遺伝子操作でキリストの再臨を試みる実験という、マットサイエンティストの実験に参加した主人公が、子供を授かるというところまでは、面白かったが。
黙示録の訪れがいきなりであったし、テレビでの説明だけで、世界で何が起こっているのか、あまり分からない黙示録である。
しかも規模が小さく町が荒れているだけ、というところもいまいち。
産まれた子供デビットの力がネズミのシーンだけであるのは、いささか物足りない。
最後の場面の解釈はいろいろとあるだろうが、この手の映画は多くある中で、あえて選んでみる映画でもないような気もする。
主演ブリジットマクグラスチャールズハベルロッコヘイルジョセフシュナイダー
映画観るなら<U-NEXT>
-
恋に形なんてない
「恋するAI」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
ビルにAIが導入され、人の生活にAIが欠かせなくなったバンコク。
ビルには巨大なアームと目が付き、まるでロボットのように、すべてのシステムを管理していた。
ラナは仕事にも恋にも行き詰っていた。
そんな彼女をいつも見て励ましてくれるビルのAIドブ。
ある日、ボブといういけすかない男とのデートをしたラナは、ドブにそのことを打ち明け、ドブはいつものように励ますのだった。
しかしドブのエラーに気付いた管理者は、AIを直すべく、プログラマーを呼ぶ。
なんとそれがボブだった。
ボブはドブのエラーを直そうとするも、ドブはそれを断り、仕方なく全システムを初期化しようとした時、ドブはボブの人格を乗っ取ってしまったのだった。
初めて人間として生きるドブは、ラナと再会するもラナは以前のボブしか知らず、二度と会いたくないという。
それでも必死の愛が伝わり、二人は付き合い始める。
しかしドブの異変に気付いた管理者は、ビルのオーナーに人格乗っ取りの真実を告げ、あらっぱい方法でドブを消去することを決めるのだった。
・映画おすすめ 感想
ビルがスマート化した世界。
AI映画はたくさん見てきたが、まさかビルがAI化され、しかも見た目が完全にロボットとなった世界観は面白く思えた。
またAIと人間の恋というのは、悲劇的な結末が多い気がする。
ところが本作は疑問符はつくところではあるものの、ハッピーエンドで終わるので、見た後、考えさせられることはあまりない。
楽しく見られる映画である。
監督:デヴィッド・アサヴァノンド出演:マリオ・マウラー | ピムチャノック・ルーウィセートパイブーン | デヴィッド・アサヴァノンド
映画観るなら<U-NEXT>
-
家庭用AIの突然の反乱
「ビッグバグ」
評価:★3,4
・映画おすすめ 物語
AIに依存しロボットがすべてを行ってくれる未来。
人々は気楽に暮らしていた。
ある家でもそうだった。
夫と秘書が浮気をし、娘と共に出ていった家に取り残された妻は、知り合った男と激しい恋に落ちる。
その男にも男の子がおり、一同に妻の家に集まることになる。
妻と妻の男は今すぐにでも肉体関係を持ちたいと思っていたが、そこに常に家庭用ロボットたちの邪魔が入る。
その家には4体のロボットがおり、人型の家事ロボット。タイヤ付きの掃除ロボット。癒しとなる小型のロボット。知識を教えるアインシュタインと呼ばれる頭部だけのロボット。
これらロボットは突然、住人たちを家の中に閉じ込めてしまう。
隣に住むおせっかいな百歳を超える老婆を加わり、なぜ閉じ込められたのか、脱出を試みるのだった。
そのころ、外の世界では新型のロボットが反乱を起こし、人間の世界を終わらせようとしていた。
そんなことよりも、住民たちは脱出を試みることで精いっぱい。
やがてそれぞれに愛情が芽生え始めるのであった。
・映画おすすめ 感想
映画には好き嫌いがあるが、この映画もそれが顕著に出る映画ではないだろうか。
監督は「アメリ」を制作したフランスの巨匠であり、本作も全編フランス語で制作されている。
世界観は監督独特の原色を使った、漫画のような世界であり、どこかレトロフューチャーな未来世界でもある。
またフランスの国柄なのか、やたらとセックスをしたがるし、恋愛になるとセックスに流れ込んでいく。
本作でAIの反乱とあるが、「ターミネーター」「マトリックス」などを連想してはならない。
あくまでシットコムをSFというまな板の上に乗せただけのことであって、SFを題材としなくても成立するシナリオではある。
監督ジャン=ピエール・ジュネ脚本ジャン=ピエール・ジュネギョーム・ローラン出演者ドミニク・ピノンエルザ・ジルベルスタインアンドレ・デュソリエアルバン・ルノワールイザベル・ナンティクロード・ペロンクレア・チュストステファン・ドゥ・グルートユーセフ・ハイディ
映画観るなら<U-NEXT>
-
今と昔の自分の出会いが歴史を帰る
「アダム&アダム」
評価:★4,1
・映画おすすめ 物語
2050年、タイムトラベル技術が開発され、ジェット機で大気圏へ抜け出たジェット機の中にアダムは座っていた。
彼は無断でタイムトラベルを実行しようとして、銃撃され、腹を撃たれていた。
タイムトラベルは成功する。
しかし目的の場所2018年には到着できず、2022年に到着してしまった。
前日、学校でいじめっ子たちから殴られ、母親と喧嘩したアダムは、停学を言いつけられ、家でゲームをしていた。
すると飼い犬が森の中へ走っていき、家に戻ってきたと思ったら、亡くなった父親の部屋へ入っていく。
そこにはケガをした未来のアダムが待っていた。
驚くかと思いきや、現在のアダムは未来のアダムと喧嘩をするほど、現状を把握してしまい、未来のことを知りたがった。
二人はいがみ合いながら、未来のアダムがなぜ間違えてこの時代にやってきたのか、なぜ2018年に行かなければならないのかを知ることになる。
未来のアダムは結婚しており、その妻が2018年に無断でタイムトラベルしたことにされ、しかも死んだことにされていた。
しかし彼女は生きていた。2018年で身を隠し、アダムが来る2022年まで待っていたのだった。
そこでタイムトラベルを開発したのが、自分たちの父親だと知らされ、タイムトラベルの理論を破壊すれば、すべてが変えられると言われ、2人のアダムは最後のタイムトラベルへと向かうのだった。
・映画おすすめ 感想
SFでありながらコメディ要素がかなり強いので、苦手な方にもおすすめできる。
本作はタイムトラベルやタイムパラドックスを主題に置いている。
時折、専門的な用語が出てくるが、そんなことは覚えなくても大丈夫。
本作はそれよりも、現在と未来の自分、親との関係、死んだ父親への想い。
そういったものが大きく映画の中心に置かれているので、見やすくできている。
アクションもあり、コメディもある。
そして最後には大切な人に会いたくなる映画になっている。
監督ショーン・レヴィ脚本ジョナサン・トロッパーT・S・ノーリンジェニファー・フラケットマーク・レヴィン出演者ライアン・レイノルズゾーイ・サルダナマーク・ラファロジェニファー・ガーナーウォーカー・スコーベルキャサリン・キーナールーシー・ゲスト
映画観るなら<U-NEXT>
-
子供たちは苦境の中でも成長している
「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」
評価:★3,9
・映画おすすめ 物語
ある日、地球に飛来した謎の地球外生命体は、その圧倒的な捕食力で、地球の捕食者となる。
地球外生命体は視覚という概念がなく、代わりに凄まじい聴覚能力で、物音を頼りに人を襲っていた。
人類は音を立てずにせ逃げる生活を余儀なくされるのだった。
人類が遭遇した地球外生命体が地球を蹂躙してから、アボット一家は一軒家に住んでいた。
しかし見つかってしまい、夫のリーは命を落としてしまい、妻であり母でもあるエヴリンは、二人の子供と、襲われている時に出産した乳飲み子を抱えたまま、外の世界へ出ることとなる。
地球外生命体に襲われ、廃工場に逃げ込んだ一家は、息子がトラップに引っ掛かり、足を怪我してしまい、動けない状況になる。
それを助けてくれたのは、エメットだった。
エメットはリーの知り合いであり、本当は助けることにリスクを抱えていたのだが、仕方なく一家を助けることになる。
その頃、娘は時々聞こえるラジオ放送が何かのメッセージだということに気付き始める。
一人、そのラジオの放送元へ向かおうとするが、襲われるところをエメットに救われる。
どうしてもラジオ放送をしている場所に向かいたい娘を、エメットが一緒についていくことになり、エヴリンと息子、乳飲み子はエメットのアジトで待っていることになる。
ラジオの電波はある島から流れてきていた。
そこへ向かうべく二人は旅立つ。
・映画おすすめ 感想
前作を見た記憶はあるのだが、完全には覚えていないところがあり、直接的な続編なので、前作を見てから、本作を見るのをお勧めする。
設定上、音を立ててはいけないことになっているので、静かな映画である。
本当に物音をたてていないのか、あるいは物音を加工で消しているのかは分からないが、その静けさが独特の雰囲気を出している。
そして静けさから突如として現れる地球外生命体の騒音。
静と動のメリハリが生む映画の世界観は他に類を見ない映画設定である。
監督 ジョン・クラシンスキー脚本 ジョン・クラシンスキー原作 キャラクター創造ブライアン・ウッズスコット・ベック製作 マイケル・ベイアンドリュー・フォームブラッドリー・フラー製作総指揮 ジョン・クラシンスキーアリソン・シージャー出演者ミリセント・シモンズノア・ジュープエミリー・ブラントキリアン・マーフィージャイモン・フンスージョン・クラシンスキー
映画観るなら<U-NEXT>
-
同じ映画でここまで変えるとは
ソ連版原作映画 映画おすすめ 火を噴く惑星
アメリカ版第一改変版 映画おすすめ 原子惑星への旅「金星怪獣の襲撃」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
未来、人類は宇宙開拓に乗り出し、様々なステーションを建設した。中でも金星付近に建設された巨大ステーションは、金星探査の拠点となっていた。金星探査に向かったシャトルが遭難した知らせを受けた地球では、救出作戦が開始され、もう一機のシャトルが打ち上げられた。中継ステーションを経由して、シャトルは金星へ降下する。しかしそこには食人植物、半魚人のようなエイリアン、巨大恐竜が待ち構えていた。さらに先の探査チームも救助隊もしらなかったが、金星には女性だけの金星人たちが暮らしていた。金星の海で生活する彼女たちは、意図せぬ侵入者の行く手をその能力で阻もうとするのだった。果たして地球の面々は合流することができるのか。・映画おすすめ 感想
ソ連映画「火を噴く惑星」をロジャー・コーマンが購入して、最初に制作された「原子惑星への旅」は、ソ連映画と物語の上ではそれほど変わりはなかった。最初に特撮部分が追加、追加撮影と余計なシーンをカットした映画だったのに対し、本作はまるで別物になっている。さらに特撮シーンが追加撮影され、海というのが大きな一つの印象映像として追加され、火星の女性たちが登場する。これは本作だけに見られる追加シーンであり、金星怪獣とは、おそらくこの女性たちのことなのかもしれない。あらゆる手を使って、人間たちを窮地に追いやる。三本の中では本作が特撮シーンも多く、個人的には好みの映画になっている。監督 :デレク・トーマス出演 :マミー・ヴァン・ドーレン/メアリー・マー/ペイジ・リー/アルド・ロマーニ/マーゴット・ハートマン/ピーター・ボグダノヴィッチ(ナレーション)音楽 :キース・ベンジャミン撮影 :フレミング・オルセン追加撮影:ピーター・ボグダノヴィッチ脚本:ヘンリー・ネイ
映画観るなら<U-NEXT>
-
評価:★3,7
・映画おすすめ 物語
人類は未来、宇宙ステーションを作り、宇宙進出を開始した。そして調査の目標を金星に定め、三機のシャトルを発射する。しかしその一機が隕石により破壊されてしまう。調査の続行を基地に問いかけると、続行の命令が下り、キャプテンはシャトルを一機、軌道上に残し、探査チームを金星に送り込む。だが探査チームからの連絡が途絶え、キャプテンはシャトルで金星へ救出へ向かうのだった。だがしこには、食人植物や半魚人、巨大恐竜、謎の女性の声、海底都市と、未知にあふれていた。果たしてキャプテンたちは、探査チームと合流できるのだろうか。・映画おすすめ 感想
本作はもともとソ連で制作されたSF映画である。それをB級映画の帝王であるロジャー・コーマンが買い取り、まだ無名だったコッポラ監督に編集を任せた。さらに再撮影を追加し、余分なシーンをカット。本国よりも上映時間の短いスペクタクル映画になっている。しかもこの映画はさらに別のバージョンが制作されることになる。一つの映画がバージョン違いで三つ存在するわけである。それもいずれレビューしたいと思う。監督:ジョン・セバスチャン出演:ベイジル・ラスボーン | フェイス・ドマーグ | マーク・シャノン
映画観るなら<U-NEXT>
-
ソ連が制作したカルト的人気のSF映画
「火を噴く惑星」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
未来、ソ連は三機の宇宙船を打ち上げた。目的は金星の調査である。しかし三機のうち一機が隕石の衝突で大破してしまう。残された二機は金星に向かい、調査を開始した。一機は軌道上に残り、もう一機から金星目掛け調査隊が送られる。だが調査隊からの通信が途絶し、シャトルは金星へ着陸する。キャプテンを含めた残りの乗組員たちが調査を開始すると、人食い植物に遭遇したり、巨大な恐竜に出くわす。一方、先に降りていた調査隊の二名は、ロボットと共に、群がる半魚人たちを蹴散らし、先に進むしかなかった。キャプテンたちは、空中に浮遊する乗り物で移動し、水中へ潜るとそこには謎の海底都市があった。海底から浮上すると謎の女性の声が全員の耳に聞こえてきたのだった。・映画おすすめ 感想
後にアメリカでロジャー・コーマンが版権を買い取り、二度も映画化したカルト的人気の映画である。もちろんソ連制作なので本作はロシア語である。またアメリカ版ではカットされているシーンが多く、特にロマンスのシーンは本作にだけしか残されていない。アメリカ版でも本筋は変わっていないが、本作の方が、よりストーリーがわかりやすくなっている。監督・脚本: バーヴェル・クルシャンツェフ 原作・脚本: アレクサンドル・カザンチェフ 撮影: アルカージ・クリモフ出演: ウラジミール・エメリヤノフ/ゲオルギー・ジジョーノフ/ゲンナジー・ヴェルノフ/ユーリー・サランツェフ
映画観るなら<U-NEXT>
-
エイリアンは人を統治する
「囚われた国家」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
2019年、地球はエイリアンの統治下におかれた。
アメリカの各州では厳戒令がしかれ、人々は管理されていた。
そんな管理世界から逃げようとした一家がいた。
しかしエイリアンに発見され、両親は殺害され子供たちだけが生き残ってしまった。
兄のレイフはエイリアンを倒すためのレジスタンスに入り、死んだと思われていた。
弟のガブリエルはシカゴ市警のマリガンに目を付けられ、その動向を常に見張られていた。
人間たちの首には虫の幼虫のような追跡装置が埋め込まれ、ドローンが常に人々を監視していた。
肝心のエイリアンは地下のどこかに隠れ、居場所すらつかめづにいた。
ガブリエルはある日、兄のレイフが生きていたことを知る。
レイフ達レジスタンスは、標的を狙い爆弾テロを計画していた。
ガブリエルはそんな英雄にはなりたくない、と仲間になることを拒む。
爆弾テロは成功するも、レジスタンスたちは次々と追い詰められていき、レイフも捕まってしまうのだった。
そして組織のナンバー1となのる謎のリーダーをおびき出すため、ガブリエルはレイフの弟として、警察に利用されようとしていた。
・映画おすすめ 感想
下っ腹に響くようなSF映画。
近年のSF映画はどこか落ち着いた雰囲気を持っている。
映像が落ち着いていたり、主人公が無口だったり、セリフがあまりなかったりと。
本作も流行のSFをそのまま絵にした映画である。
エイリアンに統治だれたといっても、エイリアンが全面に出てくるわけでもなく、エイリアンに統治を一任された組織が人間を人間が管理する社会を描いている。
正直に言ってしまえば、エイリアンの存在が必要だったのかは、疑問である。
それでもSFとしてはよくできた映画であり、エイリアンの造形美もこれまでにないものとなっている。
監督 ルパート・ワイアット脚本 ルパート・ワイアットエリカ・ビーネイ製作 ルパート・ワイアットデヴィッド・クロケット製作総指揮 ジェフ・スコールジョナサン・キングロン・シュミットアダム・サイモン出演者ジョン・グッドマンヴェラ・ファーミガアシュトン・サンダース
映画観るなら<U-NEXT>
-
バーチャル世界の行きつく先は明るいとは限らない
「Mnemophrenia」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
本作は三つの物語からなっている。あまりにも進んだバーチャル世界に入り込みすぎて、その世界を堪能した女性。彼女はバーチャル世界に恋人を作る。彼との生活は理想であり、最高の経験だった。しかしそれは現実ではないと分かっていながらも、抜け出せなくなり、精神病にかかった彼女は集団カウンセリングを受けるのだった。まだバーチャル世界をさらに発展させようと研究する男は、しかし倫理観との間で悩んでいた。このままバーチャル世界を発展させれば、技術的にも名誉的にも自分は優れた人間になれる。だがそれが人にとって、現実を忘れさせてしまうのではなかいか。彼は悩み続ける。またある夫婦は頭にチップを埋め込む。妻の余命が少ないと分かり、記憶を保存しておくことにしたのだ。穏やかに過ごす日々が待っていると思っていた夫。しかし妻は本当に記憶を残していってよいのか、本当にこれが正解なのか分からなくなっていく。これら三つの物語が交差しながら、現実のバーチャル世界との関係性を浮き彫りにしていく。・映画おすすめ 感想
本作は日本未上陸のインディーズ映画である。SFというジャンルに一応は分けられるのだが、人間模様が描かれる映画である。客観視点からではなく、ほとんどが主観視点のカメラワークなので、見ていて、斬新である。また物語の構成も、いくつものストーリーが絡み合うことで、つながりのない物語が、バーチャル世界という一つのテーマでつながっていく。それが本当に幸福な世界なのか。今もバーチャル世界の技術は発展し続けている。その先に本当に幸福がまっているのか、それを考えさせられる映画である。
映画観るなら<U-NEXT>
-
その子供は悪魔だった
「ダニエル 悪魔の赤ちゃん」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
ダニエルとレノアの間には赤ちゃんが産まれようとしていた。そのためにレノアは大学を辞め、ダニエルと足の悪いダニエルの弟と共に暮らすことになる。しかし予定日一か月前にレノアは産気づいてしまい、急ぎ病院へ駆け込む。ところが帝王切開の手術をした手術室は血まみれであり、医師や看護師は命をなくしていた。ただ麻酔で眠らされていたレノアと生まれたばかりの赤ん坊、ダニエルだけがその場にいた。警察は病院をくまなく捜索するも、犯人は発見できず、少し遅れたが、ダニエルは二人の元へ帰ることができた。これでようやく幸せな生活ができると思った矢先、レノアは衝撃の光景を目の当たりにする。ダニエルがベッドを抜け出し、鳩を捕まえ、食べていたのだ。そのほかにも森の小動物を捕まえては、その肉や血を喰らっていた。レノアはそれでも大事な我が子を奪われる恐れがると、誰にもそのことを話さなかった。そして事件は起こる。警察が手配した心理カウンセラーのカウンセリングで、手術室で何が起こったのか聞き出そうとしていた。それを拒むレノアのもとを訪れたカウンセラーが、車の中でダニエルに襲われ、無残な死にかかたをしたのだった。レノアは妊娠中、ネットで購入した謎の薬を友達から勧められ飲んでいた。・映画おすすめ 感想
赤ちゃんとは尊い物。本作は70年代に制作された映画のリメイク版である。赤ちゃんというところに着眼点を置いたすごいストーリーラインになっている。乳飲み子が人を襲う。しかも無残な形で。これは今まで見た映画の中でも斬新な映画の1つになった。監督 ジョセフ・ラスナック脚本 ラリー・コーエンポール・スポーシージェームズ・ポートルース原案 ラリー・コーエン製作 モシュ・ディアマントロバート・カッツマーク・トベロフ
映画観るなら<U-NEXT>