"SF映画"カテゴリーの記事一覧
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AB型の血液が貴重な世界
「ABネガティブ」
評価:★3,3
・映画おすすめ 物語
兄弟と思われる二人の男たちが旅をしている。
世界は血液性の感染症でAB型の血液を持つ人類以外は感染症が発症し、長くは生きられない。
唯一、生き残る方法は、AB型の血液を飲むこと。
兄弟の兄はAB型であり弟はそうではなかった。
しかし兄の血液を分けてもらい、弟は生き延び、戦闘経験のある兄は弟に戦闘や銃器の扱い方を教えていた。
そんな時、仮面をかぶった謎の集団に襲われる。
仮面の集団はAB型の人間を捕まえては、自ら生きるため、血液を採取して飲んでいる組織だった。
兄は撃たれて、弟が連れていかれてしまう。
勘違いから起こった出来事だったが、弟は監禁され、兄は子供を亡くした黒人の医師に救われる。
弟は組織に反感をもちながら組織にいるしかない女性に救われ、組織が蓄えている金塊と共に逃げ出そうとするも、失敗し、再び弟は監禁、ケガした女性は放置されることとなる。
そこに回復もしていない兄が一人、アジトに潜入し、激しい銃撃戦になるのだった。
・映画おすすめ 感想
日本に上陸していないSF映画を探していると、こういった海外のVシネマが出てくる。
本作は生産国がベルギーで英語で撮影されたビデオ映画である。
そのため、予算がないのがすぐにわかる。
銃撃戦、アクションシーンを頑張ってはいるものの、やはり予算不足は補えない部分がある。
特に終盤に登場する吊り橋は、手作りしたのがすぐにわかるほどだ。
しかしこういった映画が世界の映画業界の底上げをしていると個人的には思って、紹介したいと思う。
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人はいつか操られる
「ナイトメア・コード」
評価:★3,3
・映画おすすめ 物語
ある企業で人体へ影響するコードの開発を行っていた。
するとリーダーが急に銃で社員を射殺した後、自分も銃で自殺するという事件が起こる。
その原因を探るべくソフトエンジニアを雇い、コードを探るチームを設立する。
さっそくエンジニアのケビンはリーダーとして家族と離れ、その会社でどんなソフトが制作されているのか、どんなコードが書かれていたのか、探っていく。
しかし探るにつれて、事件の日の監視カメラの映像が出てきたり、社内での不倫現場が出てくるなど、個人情報を見ることとなる。
次第にコードが何か意思を持っているように感じ始めるケビンは、精神的に疲弊していくのだった。
・映画おすすめ 感想
かなりマイナーな映画であり、日本公開もされていないようだ。
本作は監視カメラの映像か、ビデオカメラの映像で画面が構成されており、登場人物以外の何者かが見ている感覚で映画は進む。
そして声なきコードというすべてのプラグロムの根幹が、人を次第に苦しめていく姿が描かれるのは、おもしろい。
ただB級映画っぽいところがあるので、好き嫌いは分かれると思われる。
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時間は常につながっている
「プロジェクト・アルマナック」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
頭脳明晰なデイヴィットはドローンを素手で操る方法を見つけ、その映像を撮影し奨学金申請をする。しかし奨学金はおりず、目的の大学には入学できるも、入学を諦めるしか方法はなかった。そんな時、別の奨学金制度を探すため、屋根裏部屋の資料を探っていたところ、古いビデオカメラを発見する。そこには子供の時の誕生日パーティーが映っており、懐かしく見ていた時、鏡に現在の自分が映っていることを発見する。仲間を呼び出しこれがどういうことなのかを探っていると、亡くなった父親が研究していた地下室でタイムマシンらしきものを発見する。まだ未完成のそれを仲間たちと必死に完成させた彼らは、ついにタイムマシンを完成させる。そこから少しずつ過去に戻り、自分たちのやりたいことを始める。宝くじを当選させお金持ちになったり、いじめっ子に仕返しをしたり、授業で答えられなかった質問に答えたりと、それぞれに好きなことをする。しかし元の世界に戻ると現実が変わっていることに気付き始める。それでも過去に戻ることをやめられない彼らは、野外フェスが開催された日へ戻り、そこで楽しんだ。ところがデイヴィットの意中の彼女との関係がそこで進展しなかったことで、彼女と疎遠になってしまう。それを変えるべく、デイヴィットはみんなで過去へ戻る、というルールを破り一人で過去へ戻り、彼女と結ばれる。ところが元の時間に戻った時、現実は大きく変わっていた。彼らが起こしてきた小さい変化が、大きな波となって悲劇へとつながっていたのである。責任を感じだデイヴィットは、何度も一人で過去へ戻るも、状況は悪化するばかりだった。・映画おすすめ 感想
タイムトラベル物の混乱。タイムトラベル物は物語を整理するのが大変である。観客が混乱しないように、しなければならないが、本作は何度も過去へ戻ったり現実が変わったりと忙しい。混乱する人もいると思う。ただ演出方法としてはファウンド・フッテージ手法、いわゆるビデオカメラ目線、主観目線で撮影されているので、臨場感はある。また最後もタイムトラベルの名残りで未来あるエンディングになっているのがすごくよかった。監督 ディーン・イズラライト脚本 ジェイソン・ハリー・ペイガンアンドリュー・ドイチュマン製作 マイケル・ベイアンドリュー・フォームブラッドリー・フラー製作総指揮 ジョシュ・アッペルバウムアンドレ・ネメックヴィッキー・ディー・ロック出演者ジョニー・ウェストン
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大きな時代の終わりと新しい時代へのバトン
「スター・トレックⅥ 未知の世界」
評価:★4.3
・映画おすすめ 物語
クリンゴン星の衛生が爆発した。この影響でクリンゴン星のオゾン層が破壊され、50年後にはクリンゴン星は生物の住めない星になってしまうことが判明する。その未曾有の危機を解決すべく、大使ではなく、カーク船長が大使として任命された。しかしカークは息子をクリンゴン人に殺された恨みがあり、大使としてふさわしいとは言えなかった。それでも理性で感情を抑え、いつものクルーメンバーと共にクリンゴン人の使節団と会食することとなった。会食後、エンタープライズから指示もしていないのに魚雷が発射される。クリンゴン船に命中し、重力がなくなったところに乗り込んだ二名の暗殺者は、クリンゴン大使を暗殺するのだった。カーク船長とドクターマッコイは状況説明と治療のため、クリンゴン船に乗り込んでいく。大使を救うことができなかった二人はその場でクリンゴン人に逮捕され、すぐさま裁判を受けることに。死刑にはならなかったものの、二人は極寒の惑星での永久労働を課せられることになった。一方、エンタープライズに残ったスポックたちは、事件宙域にとどまることを指示され、事件解決のため、何があのときに起こったのかを調査し始めるのだった。真相はどこにあるのか。真犯人の目的はなんなのか。・映画おすすめ 感想
本来、「宇宙大作戦」の映画シリーズは、前作の5作目をもって完結する予定だった。しかし映画の出来がよくなく、ファンは抗議集会まで起こすほど憤りを感じていた。そこで急遽、作られたのが本作である。前作同様、クリンゴン人との対立を軸に、物語は描かれている。更に当時放送中だったテレビシリーズや、後に放送されるシリーズの俳優、ファン俳優のカメオ出演など、多くのサプライズが行わている。前作で不評だった特殊効果もILM社の復帰ですばらしいものとなり、さらに「ターミネーター2」で使用された最新技術が使用されるなど、特撮面では文句なしの出来栄えになっている。また原作者のジーン・ロッテンベリーが本作製作中に亡くなるなど、本当の意味で大きな時代、一時代の区切りとなった作品でもある。監督 ニコラス・メイヤー脚本 ニコラス・メイヤーデニー・マーティン・フリン原作 レナード・ニモイローレンス・コナーマーク・ローゼンタール製作 スティーヴン・チャールズ・ジャフィラルフ・ウィンター製作総指揮 レナード・ニモイ出演者ウィリアム・シャトナーレナード・ニモイデフォレスト・ケリー
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銀河系には未だ解明されていない未知の世界がある
「スタートレックⅤ 新たなる未知へ」
評価:★3.6
・映画おすすめ 物語
ある平和な惑星には、地球人、ロミュラン人、クリンゴン人の大使がおかれ、植民地として有望視されていたが、今では貧乏な惑星へとなり下がっていた。そんな惑星にバルカン人のサイボックという人物が現れ、彼は惑星の荒くれた人々をマインドコントロールした。狙いは三人の大使を人質にして、救出に来た宇宙船を盗むことだった。そんなこととも知らず、新造された最新型のエンタープライズ号は、カーク船長の下、いつものクルーを乗せ、惑星へと救出へやってくる。しかし救出へやってきたカークたちを待っていたのは、マインドコントロールされた人々だった。おりしもカークに恨みを持つクリンゴン人が攻撃をしかけてきて、サイボックを乗せたままの艦載機が着艦直前に攻撃を受けてしまう。カーク船長の強引な作戦でエンタープライズに戻ることのできた一行は、サイボックの指示に従い、銀河系の中心へむかうのだった。そこに神がいると信じるサイボックとマインドコントロールを受けた人々。だがカーク、スポック、マッコイの三人だけは、断固としてサイボックに屈することはなかった。そしてエンタープライズ号は銀河の中心部へとやってくるのだった。・映画おすすめ 感想
本作は「宇宙大作戦」のメンバーで作られた映画シリーズの最終作になるべくして、カーク船長役のウィリアム・シャトナーが監督を務めた。企画段階で本作の脚本に難色を示した会社側に対して、シャトナーは強引に企画を通し、大ヒットとなった前作と予算も同様のものとなった。ところが出演者の出演料は高騰し、シリーズ二作目から特殊効果を請け負っていたILM社を外すことになり、特撮面において、大きく後退してしまった。また脚本面でもキャラクターの内面を描く内容にしたいという意向で作られ、ファンからは不評であった。公開当時、テレビ放映していた「新スタートレック」との整合性を持たせるため、無理やりとってつけたように、クリンゴンとの和解を最後に付け足した作りになり、さすがに不自然さが出てしまった。このせいで本作は出だしは好評だったものの、アメリカでの興行の失敗、ラジー賞受賞など不名誉が続いた。そのことからファンの間で抗議集会が起こり、完結編となるはずだった本作とは別に次回作が制作されることとなった。監督 ウィリアム・シャトナー脚本 デイヴィッド・ローリー原作 ウィリアム・シャトナーハーヴ・ベネットデイヴィッド・ローリー製作 ハーヴ・ベネット製作総指揮 ジーン・ロッデンベリーラルフ・ウィンター出演者ウィリアム・シャトナーレナード・ニモイデフォレスト・ケリー
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運命の彼女のために何度も過去へ戻る
「理想の男になる方法」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
ハロウィンの夜、ノアはエイヴリーという理想の彼女と出会う。ジャズバーで働くノアは彼女を誘い、そこで自分の得意な音楽を奏でる。二人は次第に惹かれ合っていく。しかし数年後にエイヴリーと婚約したのはイーサンというノアと出会った翌日に出会った男だった。泥酔して思い出のジャズバーに戻ったノアは、あの夜に二人で写真を撮ったフォトボックスに入り、再び写真を撮るのだった。すると目覚めた時、ノアはあのハロウィンの日に戻っていたのだった。これはチャンスとばかりにエイヴリーの理想の男になることを決め、必死に努力するも空回り。その度にタイムスリップを繰り返し、ある時はセフレになり、ある時はキューピットになってしまう。そしてようやくエイヴリーと結ばれる未来を見つけた時、彼女の運命の人は自分ではないことに気付いてしまうのだった。・映画おすすめ 感想
絶対に運命の人だと確信しながらも、最初は躊躇してしまい、うまくいかなかった。しかしタイムスリップを繰り返すうちに、いろんな形で彼女とかかわることになる。それが良い形であれ、悪い形であれ。次第に運命は自分が感じているだけで、彼女にとっては違うのだと気付き始める。これは本当に辛いことだと思う。しかし最後には希望が持てる、本当の運命を見つけ出すことができるのだから、この映画はきっと今、絶望している人に勇気を与えてくれるだろう。監督 アリ・サンデル脚本 ジョン・ウィッティントン製作 メイソン・ノヴィックメアリー・ヴィオラアダム・ソーンダーズマックGミシェル・クヌードセン出演者アダム・ディヴァインアレクサンドラ・ダダリオシェリー・ヘニッヒアンドリュー・バチェラー
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何が起こったのかは分からない。ただ姪を救いたい。
「ドント・レット・ゴー 過去からの叫び」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
刑事のジャックには弟夫婦がいた。その夫婦にはかわいい姪がおり、ジャックを信頼し、慕ってくれていた。ある晩も映画を見に行った帰りに父親が迎えに来ず、ジャックに連絡をしてきて、二人でファミレスに入るなど、信頼で結ばれていた。だが悲劇は突然にやってきた。姪からの電話がいつもと様子が違うことに気付き、弟の家に行くと、一家は惨殺されていた。悲しみに暮れていたジャックだったが、そこに死んだはずの姪から連絡が来たのである。わけのわからないまま、姪に何日か尋ねると、事件の三日前から連絡してきたのである。現在と過去が携帯電話でつながったのだ。なんとか一家を救うため、ジャックを頭を働かせる。犯人は誰なのか、どうしたら姪を救うことができるのか。しかしそれは、ジャックの身にも危険が迫っていることを表していた。・映画おすすめ 感想
ホラー映画を製作する会社ブラムハウスにしては珍しく、SF映画風のサスペンスである。突然、理由もなく生前の姪と電話がつながるという奇跡。しかも姪からの連絡でなければ、過去とつながることはできず、自分からは過去に電話できないもどかしさ。過去の姪を誘導して何とか殺人事件を未然に防ごうとするが、自分も現在で襲われてしまう。この映画は墓前で神に祈ったことによる、チャンスの映画なのかもしれない。科学的にはまったく説明がないので、ファンタジーというところもあるが、過去改変というSF的要素で現在が変わる。しかもしっかりと一直線の過去と現在なので、過去の事象が現在に直接影響を及ぼすわかりやすい構造になっている。最後の畳みかけは現在か過去のどちらかでよかった気もするが、過去が変わったことにより、あの現在は存在しないことになる。非常にわかりやすい結末である。監督 ジェイコブ・アーロン・エステス脚本 ジェイコブ・アーロン・エステス原案 ジェイコブ・アーロン・エステスドリュー・デイウォルト製作 ジェイソン・ブラムデヴィッド・オイェロウォ製作総指揮 エリック・B・フライシュマンジェイ・マーティンクーパー・サミュエルソンジャネット・ヴォルトゥルノ=ブリル出演者デヴィッド・オイェロウォストーム・リードバイロン・マンミケルティ・ウィリアムソン
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終末の世界だからこそ希望を望む
「マザー/アンドロイド」
評価:★3.4
・映画おすすめ 物語
アンドロイドが普及して執事として家庭に浸透した世界。
ジョージアは彼氏のサムとの間に子供ができてしまい、混乱していた。
サムは結婚する、と軽々しく言うが、ジョージアはそういった言葉が軽々しく、いらだつ。
ジョージアとサムは友達のクリスマスパーティーにそのまま行く。
そこでもぎこちない二人。
すると突如としてアンドロイドが人々を襲い始めた。
それは全世界で起こり、瞬く間に世界は終末世界へと変貌してしまう。
それから数か月。
お腹の大きくなったジョージアを連れて、サムは山の中を移動していた。
デトロイトから韓国へ船が出ていると聞き、そこを目指していた。
途中で軍事基地に出くわし、そこで出産してもいい、と医師に言われジョージアはほっとした。
しかしデトロイトへ向かいたいサムは酔っぱらっていた軍人が自分を倒せばデトロイト生きのトラックに乗せてやる、と言われ軍人をボコボコにする。
それが基地の上官に知られ、二人は基地を追い出されてしまう。
仕方なくアンドロイドがうごめく危険地帯をバイクで突っ切ることにする。
だがアンドロイドに襲われ、サムは捕まってしまい、ジョージアはアーサーという元エンジニアと出会い、何とかサムを助け出し、アーサーのトラックでデトロイトへと向かうのだったが、そこでジョージアは陣痛を迎えてしまう。
・映画おすすめ 感想
非常に評判がよくない映画である。
終末世界物を好むネットフリックスオリジナル作品としては、いつも通りの世界観。
あるレビューにもあったが、ゾンビかロボットか宇宙人による終末世界映画は、近年量産されており、その中でも本作は小規模である。
本作の監督はザ・バットマンの脚本家であり、本作が初監督作品になっている。
自分は紛争地帯の出身で、母親は自分を養子に出した。
まさしく本作の物語そのものである。
これが戦争物であれば、ここまで批判されることもなかったかもしれない。
無理やりSFにしなくてもよかったように思えた。
監督 マットソン・トムリン(英語版)脚本 Mattson Tomlin製作マット・リーヴスビル・ブロック(英語版)Mattson TomlinRafi CrohnAdam KassanCharles Miller出演者クロエ・グレース・モレッツAlgee SmithRaúl Castillo
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世界はそれを否定した
「ドント・ルック・アップ」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
大学で博士号を目指すケイトは、星雲の観測中に星雲から現れた彗星を発見する。急ぎ、師事するランダル教授に報告、研究陣を集めて彗星がどこからどこへ向かうのかを計算し始める。すると計算は次第に数字が少なくなっていき、そこでランダルとケイトは気づいてしまう。直径数キロの彗星が地球への衝突軌道で向かってきていることを。急ぎ、NASAの研究者や著名な科学者にデータを送り、彗星の計算が正しいのかを検証してもらう。答えはランダルとケイトの導き出した結果と同じだった。急ぎ、この状況をアメリカ合衆国大統領に伝えに向かうも、大統領は聞く耳を持たず、科学者たちはメディアへの情報流出を始める。しかしメディアはアイドルの破局、結婚報道にとらわれ、ネットでは騒ぎにすらならなかった。しかもランダルたちは国家機密を漏洩した罪でFBIに拘束されてしまうのだった。彗星が地球へ迫る中、支持率が下がり始めた大統領は、支持を上げるため今度はこの彗星の軌道を核兵器でそらす作戦を実行し、支持を上げる工作に走る。ところがネット界の大物が彗星にはレアメタルが含まれていることを大統領に報告、彗星を破壊して地球に落下させる方針へと作戦は変更されるのだった。この危機的状況かでの大統領の横暴にキレたケイトは、それを大声で市民に暴露するのであった。一方のランダルは危機的状況下にあるというのに、ニュースキャスターと浮気していた。世界の危機は本当に救われるのだろうか。・映画おすすめ 感想
アルマゲドンやディープインパクトを彷彿とさせる凄まじい危機的プロット。それでありながら人間の愚かさを描いたブラックコメディーとなっている。とにかく出演者が豪華で、レオナルドディカプリオを主演に、ジェニファーローレンス、ケイトブランシェット、メリルストリープ、アリアナグランデまでも出演している。これらの豪華面々のほかにも見覚えのある俳優陣が続々と登場し、人間のバカバカしい世界を描いている。ここまできてもまだ、人は業に生きるものなのだろう。監督 アダム・マッケイ脚本 アダム・マッケイ製作アダム・マッケイKevin Messickスコット・ステューバーBetsy KochTodd Schulman出演者ジェニファー・ローレンスケイト・ブランシェットロブ・モーガンレオナルド・ディカプリオメリル・ストリープジョナ・ヒルティモシー・シャラメアリアナ・グランデタイラー・ペリーロン・パールマンマーク・ライランス
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戦わなければ世界は滅ぶ
「アース・フォール JIU JITSU」
評価:★3.2
・映画おすすめ 物語
漁師が海を漂う白人男性を救出する。背中には無数の傷があり、それを治療して漁師は近くの米軍駐屯地まで運んでいく。誰なのか、何をしにこの国に入国したのか。尋問を始めた米軍兵士。しかし彼は記憶をすべて失っていた。そんな時、駐屯地に僧侶に紛れて一人の男が侵入する。男は素手で米軍兵士を倒し、男を救出するのだった。何も分からないまま男についていくと、そこには黒ずくめの衣服を身にまとった男女がいた。どうやら彼は黒ずくめの集団の仲間らしく、寺院に連れていかれる。そこで彼は説明を受けた。六年に一度、地球に接近する彗星と共に、宇宙人が扉をくぐって寺院にやってくる。それを宇宙人から古来より伝えられた柔術で倒さなければ、地球は滅ぼされる。彼はその戦いから逃げ、宇宙人に追われて海に落ちたのであった。そして9人の戦士と宇宙人との壮絶な肉弾戦が始まる。・映画おすすめ 感想
アクション満載でアクション俳優たちを起用しているのは素晴らしいし、アクションシーンも、面白いカメラアングルもいい。だがB級映画には変わりない。最近、ニコラス・ケイジはなんにでも出演するのだが、この映画にも顔を出している。これだけのアクション俳優を集められたならば、プレデターをまねした映画でなくてもよかったような気がする。どうしてこうなった、と言いたくなる映画である。監督 ディミトリ・ロゴセティス脚本 ディミトリ・ロゴセティスジェームズ・マクグラス原作 ディミトリ・ロゴセティスジム・マクグラス製作 マーティン・バラブクリス・エコノミデスディミトリ・ロゴセティス製作総指揮 アリアンヌ・フレイザーデルフィーヌ・ペリエゲイリー・ウッド出演者アラン・ムーシ(英語版)フランク・グリロジュージュー・チャン(英語版)トニー・ジャーニコラス・ケイジ
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来るべき未来
「アップグレード」
評価:★4.4
・映画おすすめ 物語
電気自動車が走り、ドローンが世界を監視し、肉体へ機械を埋め込める時代。古い車の修理をするグレイは、最先端の企業に勤める妻アシャと幸せに暮らしていた。ある晩、グレイは頼まれていた車の修理を終え、面白い奴に会わせてやる、とアシャも連れて車の持ち主であるAI技術の最先端を行く企業のトップ、エロンのところへ納車しに行く。そこで画期的なAI技術を見せられ、二人は自動運転の車で帰ろうとした。しかし車は制御を失い横転。そこに現れた謎の連中にアシャは撃たれ、グレイもひん死の状態になった。グレイが目覚めた時、アシャはおらず、彼は脊椎損傷で体が動かせない状態になっていた。そこへエロンが現れ、あの晩、見せた画期的なAIチップを体に埋め込むことでまた動けるようになると、グレイに秘密の手術を持ち掛ける。最初は拒んだグレイだったが、犯人捜査が遅れていることにいら立ち、手術を受けることにする。すると体が動くばかりが頭の中でAIステムが話始めたのである。最初は戸惑った彼だったが、ステムは犯行映像から犯人の一人を割り出し、ステムの指示通り犯人の家へ向かう。そこで格闘になったおり、ステムに体の自由を任せると、犯人の一人を殺してしまったのであった。こうして不思議な関係で結ばれた男とAIの復讐劇が始まる。・映画おすすめ 感想
電気自動車、自動運転、AIのたいとう、ドローンでの監視。今ある技術を発展させた先に待っている未来がこの映画なのかもしれない。体の損傷を補うために機械化する。システム乗っ取りによる犯罪。機械によってあがなえる体。しかしそれがもたらす物。それに最後は驚愕する映画だ。映像的にもこの映画は面白く、アクションも体を操作された人間が行う動きとして行っているので、違和感があるが見たことのない映像になっている。久しぶりに面白いSF映画を見た気がする。監督 リー・ワネル脚本 リー・ワネル製作 ジェイソン・ブラムカイリー・デ・フレンヌブライアン・カバナー=ジョーンズ出演者ローガン・マーシャル=グリーンベティ・ガブリエル(英語版)ハリソン・ギルバートソン
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その色は美しくも人を食らう色
「カラー・アウト・オブ・スペース ‐遭遇‐」
評価:★4,7
・映画おすすめ 物語
水質調査を仕事とするウォードは、森で儀式を行う少女と出会う。彼女は近くに住むネイサンの娘であり、ネイサン一家はアルパカを飼育しながら、森の中で生活していた。ある日の夜、美しい光を発しながら庭の井戸の近くに隕石が落下した。隕石はひどい臭いをさせていた。警察も政治も隕石を何とかすることもせず、ネイサンが困っていると、隕石はある日、忽然と姿を消した。それから異変が起こる。近くに住む変り者の老人は地面から何の音が聞こえると言い出す。末っ子の息子は井戸に友達がいるといい始める。そして飼育していたアルパカは融合して一つの生き物になってしまった。しかもそれを目撃した直後、ネイサンの妻と末っ子が美しい光を浴びて、体が融合する不可解な状態になってしまった。しかもネイサンは次第に行動がおかしくなり始め、子供たちは恐怖する。宇宙からの恐怖が一家を襲い始めていた。・映画おすすめ 感想
本作の原作はラヴクラフトの小説である。知っている人ならば納得するであろうが、ラヴクラフトといえば、宇宙からの恐怖、コズミックホラーの元祖であり、本作も原作とは一部改変されているものの、宇宙からの恐怖は健在だ。たった一つの隕石が巻き起こす、人知を超えた恐怖。超常現象と言ってしまえばそれまでなのだが、これは凄みがある。じわじわと這い寄ってくる恐怖。そして一気に近づいてきて、すでに手遅れになる恐怖。これは本当におぞましく恐ろしい映画である。監督 リチャード・スタンリー(英語版)脚本 リチャード・スタンリースカーレット・アマリス原作 H・P・ラヴクラフト(「宇宙からの色」より)製作 ダニエル・ノアジョシュ・C・ウォーラーリサ・ホウェイレンイライジャ・ウッド製作総指揮 ステイシー・ジョーゲンセンエリーサ・イェラスマイケル・M・マクガイアアニー・チャンジョニー・チャンカルヴィン・チューンピーター・ウォンティムール・ベクボスノフエマ・リー出演者ニコラス・ケイジジョエリー・リチャードソンマデリン・アーサー(英語版)クオリアンカ・キルヒャートミー・チョン(英語版)
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この映画は真理をついている
「ジェクシー スマホを変えただけなのに」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
スマホがなければ生きていけない。一般的な程度にスマホに依存しているフィルは、記者を目指していたが、ゴシップ記事をネットに書く仕事に甘んじていた。友達もおらず、彼女ももちろんいない生活を続けていた。ある日、歩きスマホをしていたらサイクリングショップを経営するケイトとぶつかり、出会いを感じた。その直後、スマホを壊してしまい、新しいスマホを手に入れる。中には最新のAIジェクシーが入っており、口が悪く彼の人生を振り回し始めた。しかしその思いっきりのいい助言のおかげで、友達もできケイトとともうまくいったのだった。ところが女としてフィルに恋をしたジェクシーは、嫉妬に狂い、彼女との中を邪魔するのだった。・映画おすすめ 感想
実際にありそうである。映画はコメディに作られてはいるものの、iPhoneのシリのように高性能AIはすでにこの世にあるわけである。だからこそ、この映画はリアルに感じる。さらなるAI機能がスマホについたら、人間はその通りに誘導される人生を送るかもしれない。自分の人生をスマホに決められる。いや、すでに決められているのかもしれない。個人的にはスマホを離せなくなっている時点で、この映画の主人公のようになる可能性が限りなく高いと思えた。監督 ジョン・ルーカス(英語版)スコット・ムーア(英語版)脚本 ジョン・ルーカススコット・ムーア製作 スザンヌ・トッド(英語版)製作総指揮 マーク・カミネ出演者アダム・ディヴァインアレクサンドラ・シップマイケル・ペーニャ -
宇宙の深淵は人を呑み込む
「イベントホライゾン」
評価:★4,2
・映画おすすめ 物語
人類が太陽系にその生存権を拡大した未来。実験中の宇宙船イベントホライゾン号が行方不明になっていたところ、突如、海王星に現れ、救難信号を発信してきた。開発者のウィリアム博士を乗せた救助船は、クルーたちの反発をかいながら、海王星へ到着する。生命反応をスキャンしても、船全体がぼやけた感じにしか映らず、生存者はいないものと思われた。それでも調査することになり、救助船のミラー船長率いるクルーは、調査を開始した。イベントホライゾンは空間に穴を開け、超光速を可能とする実験船であり、中央通路を挟んで、エンジン部とブリッジに分かれていた。クルーの1人がエンジン部に向かうと、動く球体がありそれが時空をゆがめる装置であった。すると球体が突如開き、内部の液体に吸い込まれてしまう。かろうじて救出できたものの、意識不明となったクルー。そのほかにも、クルー1人1人が幻覚を見はじめ、次第に船事態がクルーを襲い始める。果たして船はどこへ行き、戻ってきたのか。・映画おすすめ 感想
90年代のSF映画とあって、まだCGが洗練されていな感じが、逆に個人的には好きだ。本作は「タイタニック」制作の遅れで急遽、上映時期が早まったことで、急ピッチで尽くされた映画である。当初は130分の映画であったものの、暴力的なシーンが多かったらしく、試写会でさらなるシーンカットを会社側から通達された。そして現在の約90分の映画が完成した。興行的には失敗に終わったもののVHSの売り上げが好調だったことから、当初の130分版を製作する予定が、フィルムはすでに廃棄されており、完全版は永遠にみられない映画となってしまった。もし当初の130分の映画であったならば、いったいどういった映画になっていたのか、気になる映画である。監督 ポール・W・S・アンダーソン脚本 フィリップ・アイズナー製作 ローレンス・ゴードンロイド・レヴィンジェレミー・ボルト製作総指揮 ニック・ジロット出演者サム・ニールローレンス・フィッシュバーンジョエリー・リチャードソン
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世界を救うシステムが世界の敵になる
「ジオストーム」
評価:★4,2
・映画おすすめ 物語
地球の環境変化による大規模な自然災害を人工的に抑え込むダッチボーイ。それは宇宙ステーションを中心に、大気圏に張り巡らされたいくつもの衛星ネットワークで、気象を管理していた。その開発者ジェイクは、誰よりもダッチボーイを熟知し、世界を気象災害から救ってきた。だがその強引さから公聴会が開かれ、そこで議長に罵声を浴びせ、新しく責任者となった弟にクビを言い渡されてしまう。その後、ジェイクは妻と離婚し、娘とは良好な関係にあるものの、質素な生活を送っていた。ジェイクがクビになってから三年後。ダッチボーイに相次いで不具合が起こり、世界中で異常気象が観測された。これを受け、修繕をジェイクに頼むべく、弟マックスは兄を宇宙ステーションに送り出した。そこでダッチボーイの異常は人為的なものであることをジェイクは突き止め、マックスもまた、政府内部にダッチボーイを操る者がいることを突き止めた。しかし世界的大災害ジオストームをダッチボーイは発生させようとしていた。・映画おすすめ 感想
久々の大規模パニックムービーを見た気がする。近年のパニックムービーは気象現象をテーマにしたものが多く、本作もそれに該当する。しかし本作の違うところは、宇宙で気象を管理しているシステムが乗っ取られる。その犯人を捜すというサスペンス要素も入っているところだろう。犯人は誰なのか。犯人の目的はなんなのか。最後はスッキリと終わる映画である。だが世界の異常気象を、現実を皮肉にした部分もある終わり方でもあるように個人的には見えた。監督 ディーン・デヴリン脚本 ディーン・デヴリンポール・ギヨー製作 デヴィッド・エリソンディーン・デヴリンダナ・ゴールドバーグ出演者ジェラルド・バトラージム・スタージェスアビー・コーニッシュアレクサンドラ・マリア・ララダニエル・ウーエウヘニオ・デルベス(英語版)アムール・ワケドアデペロ・オデュイエ(英語版)エド・ハリスアンディ・ガルシア
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すべてを破壊する最強の兵器
「ミカドロイド」
評価:★3,3
・映画おすすめ 物語
第二次世界大戦中、日本陸軍は密かに百二十四式特殊装甲兵ジンラ號計画を進めていた。人体を改造、機械と人間を合わせたサイボーグ兵器、不死身の兵士の開発がそれである。しかし戦況の悪化から、計画流布を恐れた軍部は、研究を闇に葬ることにした。だがそうはさせまいと開発中、まだ肉体が残っている研究体、岡崎、利重を博士は苦し、唯一完成しているジンラ號を起動させた。ところが博士は息絶え、施設は空爆で瓦礫の下に埋もれてしまった。それから45年。研究所の上にはビルが建ち、その地下にはディスコが入っていた。ある日、地下駐車場で遊んでいた若者グループが殺戮される。そうとは知らず、電気工事にやってきた冨田とディスコを楽しめず、男と帰ろうとしていた彩子は、復活したジンラ號と対峙してしまう。復活を感知した岡崎、利重は、開発段階で不死身の体を得ており、若いままこの時代までジンラ號復活を待っていた。駆け付けた二人は銃器でジンラ號と戦う。その間に冨田と彩子はジンラ號がはい出てきた地下施設へと逃げ込むのであった。・映画おすすめ 感想
本作はVシネマ全盛期、バブル真っただ中に作られたSF映画である。東宝シネパックという新しいブランドのオリジナルビデオ映画第一弾として制作された。本来は日本軍が開発したゾンビが人間を襲うホラー映画を製作する予定だったが、当時、ある事件がきっかけでホラー映画へのバッシングが高まっていたことから、企画が変更された。特出すべきは、今、特撮界隈でトップを走る樋口真嗣の特撮デビュー作であることと、音楽担当が川井健次であることだろう。今、映画界を引っ張るこの二人がかかわっている映画である。しかし内容はいささかお粗末に思えた。主人公たちにセリフが前半はあまりなく、主人公の彩子は叫ぶばかり。しかも不機嫌の理由すらわからない。さらに同じ開発をされていた岡崎と利重がなぜジンラ號と戦うことになるのか、説明がまったくない。そして最大にがっかりがジンラ號のデザインである。設定では弾丸をはじくため複数枚の鉄板を重ねたことから、ずんぐりむっくりになったとあるが、さすがにあの土偶デザインはない。設定上、上空に射出され背中から蜘蛛の足のようなものが出て敵爆撃機に密着、破壊するらしいのだが、その設定も説明がないので、いきなり最後に岡崎の背中から蜘蛛の足が出てくる。東宝、円谷、東北新社がかかわっている割に、予算のないB級映画になってしまっている。だが特撮、セットは大がかりなものを使っているので、そこは見どころであり、ラストはバブルに戦争を体験した現代人たちが取り残される様子が描かれ、なにか胸に来るものがある。このアンバランスが不思議な映画であった。監督 原口智生脚本 原口智生武上純希製作 東宝円谷映像東北新社出演者伊武雅刀洞口依子森本レオ音楽 川井憲次 -
長寿の果てに得る未来は希望か破滅か
「HUMAN LOST 人間失格」
評価:★3,4
・映画おすすめ 物語
日本は再生医療、ナノマシン、万能特効薬、遺伝子操作の四大医療革命によって、120年の無病長寿の時代を迎えていた。病やケガはネットワークで管理されたナノマシンが即座に直してしまい、死ぬことがなくなっていた。しかしガスマスクが必要なほどの大気汚染、富裕層が住むインサイド、貧困層が住むアウトサイドの差別。長期労働の問題など、大きな問題を抱えつつ、未来を見失っていた。そんな中、医療革命をすべて指揮するSHELLから逸脱し、細胞の暴走によるロスト化現象というものが起こっていた。ロスト化した人間はロスト体と呼ばれる化け物と化し、人間には戻れなくなっていた。しかしSHELLはそれを隠し、人々は何も知らずに生きていた。スナックの二階に住みただ絵を描くことと、薬物乱用で漫然と生きていた大庭葉蔵もその一人だった。彼は暴走族の友達に誘われ、インサイドに特攻を仕掛ける作戦に無理やり参加させられる。だがその最中、友はロスト現象を起こし、ロスト体になる。それに巻き込まれた葉蔵もまたロスト体になるも、ロスト体とは違うものへと変化し、友であったロスト体を引き裂くのだった。暴走する彼の元へロスト体処理を担うヒラメ機関の幹部柊美子が現れ、葉蔵を人間の体に戻すのだった。そしてヒラメ機関に保護された葉蔵はロスト現象のこと、ロスト現象を引き起こしている、葉蔵の知り合い堀木正雄が危険人物であることを知らされる。さらに日本は今、未来が見えない状態にあり、美子が望む美しい希望の未来になる可能性も、正雄の望む破滅的な未来に進む両方の可能性にあった。それを決めるキーパーソンこそ葉蔵であると美子はいうのであった。困惑する中、葉蔵は二つの可能性を見せられ、再び暴走してしまう。はたして彼の選ぶ未来はどちらなのか。・映画おすすめ 感想
古典文学のSF化。題名通り、本作は太宰治の人間失格をSF設定に作り替えた野心的な作品である。しかも設定がかなり入り組んでおり、SF好きが見ても、容易に理解するのが難しい作品になっている。とにかく説明が欲しくなる映画である。SF映画全般が設定の塊であるのは承知の上なのだが、本作はその中でもなかなか難しい映画になっている。主人公とヒロイン、悪役の関係性がいまいち把握しきれない部分があり、人間でないのは理解できるのだが、なんなのかがわからない。またSHELL機関の老人たちもどういった立場なのかも明確に説明されていないので、難しい。センスオブワンダーを駆使して、なんとか自力で理解するしかないのかもしれない。人間失格の名言「恥の多い生涯を送ってきました」がやはりうまく使われていると思えた。監督 木崎文智脚本 冲方丁原案 太宰治『人間失格』出演者宮野真守花澤香菜櫻井孝宏福山潤沢城みゆき千菅春香
映画観るなら<U-NEXT>
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洗脳はすでに完了していた
「ゼイリブ」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
放浪者のナダは、仕事を求めて都会へとやってきた。しかし仕事は見つからず、肉体労働現場で働くことに。そこで知り合ったフランクに紹介され、貧民地域に住むことになった。ところが向かい側の教会で何かをしている様子に気付いたナダは、そこで電波ジャックしている集団を目撃する。何かを作っている彼らを監視していた矢先、警官隊が教会を襲撃、貧民地域もブルドーザーで一掃されてしまう。途方に暮れるナダは、教会に何か残っていないか調べに行くと、そこにはサングラスがあった。サングラスをかけてみると、世界は一変した。看板や広告、お金にはプロパガンダが書かれており、富裕層や警察官は醜い顔のエイリアンだったのだ。ナダは警察官の武器を奪い、衝動的にエイリアンたちを殺害するのであった。世界はすでに侵略されていたのだ。・映画おすすめ 感想
巨匠、ジョン・カーペンターが風刺をこめて制作したのは本作である。富裕層がメディアを使い、世界を洗脳している。貧民層はそれにただ従うだけ。世界中には広告という名のプロパガンダが仕込まれている。古い映画ながら今の世界はこの映画の時代となんら変わりがない。それどころかますます厳しくなっているように思える。映画としては、軽快な音楽にのせて、流れるように見られる映画なので、気軽に見てほしい。監督 ジョン・カーペンター脚本 フランク・アーミテイジ(ジョン・カーペンター)原作 レイ・ネルソン製作 ラリー・J・フランコ製作総指揮 シェップ・ゴードンアンドレ・ブレイ
映画観るなら<U-NEXT>
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「モスラ 1996」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
企業で森林伐採を担当する後藤とは、森の奥の遺跡で小さなメダルを拾う。それを家に持ち帰り娘にプレゼントする。しかしそこの妖精ベルベラが洗荒れ、家をめちゃくちゃにしながら、メダルを探すのだった。そこへインファント島からやってきたエリアス姉妹が小さいモスラに乗り、助けてくれる。だがメダルは奪われるのだった。そこで後藤の息子大樹は、メダルがエリアスの盾と呼ばれ、太古に地球の恐竜を滅ぼしたデスギドラを封印する鍵であることを知らされる。もちろん鍵が消えた森ではデスギドラが大暴れしていた。そこでエリアスはモスラをインファント島から呼び寄せるが、産卵直後のモスラにはもう寿命がなかった。それでデスギドラに対抗できるのか。・映画おすすめ 感想
ゴジラシリーズの後継シリーズ。平成ゴジラシリーズが完結した直後、次のシリーズ企画として誕生したのがこのモスラシリーズである。主要スタッフがヤマトタケルに行ってしまったため、新しいスタッフで制作された本作は、SF色や町の破壊を極力なくしている。テーマは自然破壊と人間のエゴであり、子供を主人公にしたファミリー映画として作られている。話もゴジラより低年齢に設定されており、分かりやすくなっている。家族で楽しめる一作である。監督米田興弘(本編)川北紘一(特撮)脚本 末谷真澄原案 田中友幸製作富山省吾北山裕章出演者小林恵山口紗弥加羽野晶紀二見一樹藤沢麻弥萩原流行田中ひろ子荒川強啓寺尾聰大寶智子須藤真里子高橋ひとみ梨本謙次郎 -
宇宙からやってきた高速のハリネズミ
「ソニック ザ・ムービー」
評価:4,3
・映画おすすめ 物語
宇宙のある星に住んでいたソニックは、その能力を狙われ、時空を移動できるリングを使い地球へとやってくる。住みついた場所はアメリカの田舎町。高速で動く彼のことを知る者は誰もおらず、彼が一方的に町の人達を観察していた。保安官のトム、通称ドーナツキングのことを気に入り、一方的に友達になりたいと思っていた。そんなある日、ソニックは巨大な電磁パルスを発生させ、大規模停電を起こしてしまう。政府はその調査に危険な人物と知りながらドクターロボトニックを派遣する。これにソニックは慌てトムの納屋で新しい惑星へ移動する準備をしていたところを、トムに見つかり麻酔銃で撃たれてしまう。そこからソニックとトムの逃亡劇が始まるのだった。・映画おすすめ 感想
ゲーム原作の映画。ゲーム原作の映画というのは、漫画、アニメを原作とした映画同様、一歩間違えると、ひどいありさまになる。しかし本作は公開前にソニックの顔の修正問題があったりしたものの、よくできた映画になっている。ゲームのアイテム、おなじみの光景などをうまく映画に落とし込んでいる。それでいて現台風のアレンジも加えられており、素晴らしい出来になっている。家族で楽しめる映画であり、続編も期待できる映画だと思えた。監督 ジェフ・ファウラー(英語版)脚本 パトリック・ケイシー(英語版)ジョシュ・ミラー(英語版)原作 『ソニックシリーズ』中裕司大島直人安原広和製作 ニール・H・モリッツトビー・アッシャー中原徹伊藤武志製作総指揮 里見治里見治紀前田雅尚ナン・モラレスティム・ミラー出演者ジェームズ・マースデンベン・シュワルツティカ・サンプタージム・キャリー
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夢の中で犯人を捜せ
「ルシッド・ドリーム」
評価:★4,4
・映画おすすめ 物語
ジャーナリストのテホはどんな圧力にも屈しない、権力者泣かせの男であった。そんな彼にも癒しはあり、息子のミヌとの過ごす時間が宝物だった。休日、ミヌを連れて遊園地に出かけたテホ。しかしメリーゴーランドに乗っていたミヌが突然、いなくなってしまう。探そうとする彼は足に麻酔針が刺さっていることに気付き、意識を失うのだった。それから三年。テホは警察と共に息子の捜索を続けていたが手がかりがつかめないままだった。そんな時、夢の中で夢と理解しているルシッドドリームを使い、アメリカで事件解決した記事を発見する。彼は韓国のその専門家に会い、自分をルシッドドリームの中に入れてほしいと懇願するのだった。そこで彼は次々と手がかりを見つけていく。果たして息子は生きているのか。父親は息子に会えるのか。・映画おすすめ 感想
誰もが味わったことのある感覚。ルシッドドリームとは、夢の中で夢だと確信している状態のこと。確かにそれを使えば、夢で記憶をたどり、犯人にたどりつけるかもしれない。しかし映画を見ていると、都合よく、夢に介入できる人物が現れるなど、ご都合主義が見られる映画である。犯人も予想はしていたが、それが当たってしまうほど、直球のエンターテイメントである。監督キム・ジュンソン出演者コ・スソル・ギョングカン・ヘジョンユチョン(パク・ユチョン)パク・イナン
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眠ったら死ぬゲーム
「DEEP 覚醒ゲーム」
評価:3,1
・映画おすすめ 物語
医学部の学生たち4人はそれぞれにお金に困っていた。そんな時、担当教授からある企業を紹介される。その企業では、首筋にインプラントを埋め込み、眠らないことで腕につけた数値が100パーセントになれば、実験は終了。莫大な報酬を得られることになる。4人はその実験で知り合い、レベル1は楽勝に報酬を得られた。しかしレベル2ではなかなか数値が上がらず、眠気に襲われ、眠ると死がまっていた。それをも何とかクリアした面々。だが主人公の妹がレベル3の危険な実験に志願してしまう。眠ったら死ぬ中、必死に5人は起きていようとする。・映画おすすめ 感想
設定が地味な青春SF。気軽に大金が手に入るアルバイトに食いつく若者たち。主人公は家族思いの優等生。誰もが好きになれるキャラではないだろうか。しかし眠らないというところで、もう少し悪夢の部分を強調してもよかった気がする。あまりにも地味であっさりしていたと個人的には思えた。監督:シータ・リキトヴァニチクン 他出演:パーニサラ・リクンスラカーン
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幸せは小さいもの
「ホワイト・ボイス」
評価:★3,9
・映画おすすめ 物語
仕事にめぐまれず、親戚のガレージで彼女と暮らす男。
ある日、電話販売の職につくのだがうまくいかず、成績があがらなかった。
そんな時、となりの老人から白人のように声を出せば、皆が反応してくれる。
そのアドバイス通り白人の声色を使って営業をすると、みるみる成績が上がっていく。
やがて契約単価が違う上層階に昇格するのだった。
そこはコールセンターとは異なり、大口契約をするまさに勝ち組の職場だった。
しかし彼は労働組合のストライキで盛り上がる中、友達も彼女も裏切ってしまい孤独になる。
やがて孤独な彼は会社の恐ろしい真実をしることになる。
・映画おすすめ 感想
ブラックジョークを交えたきつい映画である。
きっと観る人によっては、なにがきついのかと思うだろうが、底辺で暮らす人間の苦しみ。
黒人としての生きづらさ。
白人がどんなふうに世界を支配しているのかを描いているように見えた。
そして最後も衝撃で終わる。
この映画、けっこうきつい風刺がきいているので、見る人にとってはきつい映画だろう。
監督 ブーツ・ライリー
脚本 ブーツ・ライリー
製作 ニナ・ヤン・ボンジョヴィ
ケリー・ウィリアムズ
ジョナサン・ダフィー
チャールズ・D・キング
ジョージ・ラッシュ
フォレスト・ウィテカー
製作総指揮 マイケル・Y・チョウ
ポピー・ハンクス
フィリップ・エンゲルホーン
キャロライン・カプラン
ガス・デアドロフ
キム・ロス
マイケル・K・シェン
出演者
ラキース・スタンフィールド
テッサ・トンプソン
ジャーメイン・フォーラー
オマリ・ハードウィック
ダニー・グローヴァー
スティーヴン・ユァン
アーミー・ハマー
音楽 チューン・ヤーズ
映画観るなら<U-NEXT>
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地球最大の危機
「ザ・コア」
評価:3,4
・映画おすすめ 物語
アメリカ、ボストンで突如、原因不明で32人の人間が同時に死亡した。その死因がなんなのか、大学教授のジョシュが呼ばれ調べると、全員ペースメーカーを使用していることが明らかになる。同じころ、世界中のいたるところで鳥が暴れまわり、ガラスに激突するなどの事件が起こる。そしてスペースシャトルは計器類が異常をきたし、墜落寸前に陥るのだった。こうしたことからジョシュはすべてがつながっていると考え、調べた結果、地球の核が停止していることが判明した。しかし地球内部のことなどどうすることもできない、と誰もが諦めていた。だが一つだけ案があった。学会を追われた1人の科学者が地中に潜れる乗り物を開発していたのである。こうして選りすぐりの面々を乗せ、未知の地球内部へと降りていくのだった。・映画おすすめ 感想
地球に異変が起きている。近年、明らかに気候変動や地球に異変が起こっているのは明らかである。映画のように急激な変動は起こっていないものの、これを単なるSFとは言い切れない気がする。地球内部のことを人間はほとんど知らない。それこそ宇宙同様にだ。万が一、地球内部で何かが起こった時、この映画のように人間は助かることができるのだろうか?監督 ジョン・アミエル脚本 クーパー・レインジョン・ロジャース製作 クーパー・レインデイヴィッド・フォスターショーン・ベイリー出演者アーロン・エッカートヒラリー・スワンク音楽 クリストファー・ヤング
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背骨には寄生虫が生まれながらに宿っている
「ティングラー」
評価:★3,3
・映画おすすめ 物語
検視官の男はある奇抜な研究をひそかに進めていた。
人の背骨には生まれながらに小さい寄生虫が住んでいる。
それは恐怖を感じると大きくなり、背筋の続々とした感覚を生み出すのだ。
ティングラーと検視官がなずけたそれは、大声を発し、恐怖を逃がすことで小さく戻るという。
では声を出せなかったらどうなるのか?
そう考える研究者の前に、声を出せない女性が現れるのだった。
・映画おすすめ 感想
モノクロ映画である。
本作は観客に恐怖を感じたら遠慮なく叫んでください、と監督が事前に警告するシーンからスタートする。
叫び声どこから来るのか、背筋のゾクゾクという感覚はなんなのか。
それを寄生虫にたとえた面白い例の映画だと思えた。
ただ主人公に共感できるかというとそうでもない。
ただひたすらに研究に没頭するマッドサイエンティストにしか見えないからだ。
古い映画だが、楽しめる映画である。
監督ウィリアム・キャッスル脚本ロブ・ホワイト出演者ヴィンセント・プライスジュディス・イヴリンダリル・ヒックマンパトリシア・カッツパメラ・リンカーン
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