"1907年"カテゴリーの記事一覧
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マジック映画
「金色のカブトムシ」
・映画おすすめ 感想
映画で手品をする類の映画である。
魔術師が金色のカブトムシを発見し捕まえる。
窯の中にそのカブトムシを入れると、炎が吹き上がり、カブトムシは羽の生えた女性となる。
女性の周りには噴水ができ、そこから水があふれだす。
そして次第に炎と火花へと変わり、やがて女性を取り巻く火花となる。
すると女性は人間の女性たちを出し、魔術師を捕まえ、窯へ放り込んでしまうのだった。
合成を使った派手な演出は見ものである。
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メリエス監督のノンストップマジック
「刑務所のサタン」
・映画おすすめ 感想
精力的に映画作りをするメリエス監督は、年にいったい何本制作していたことか。
この年、現存しているだけでも二本目の映画である。
刑務所に入れられた一人の男。
何もない部屋に不満げな男は、脱いだコートと帽子、ステッキを壁にかけ、白いシーツを取り出す。
するとシーツからは暖炉、絵画、テーブル、椅子を出し、懐からロウソクと燭台を出すと部屋を飾り付ける。
さらに食事や女性までも出して楽しんでいたところ、刑務官に見つかり、急ぎそれらを消してしまう。
刑務官が二人で男のところへ来ると、男は本来の姿、サタンへ変貌し、壁の中へと消えるのだった。
本当に早業で短い時間の中にメリエス監督のテクニックが詰まった映画である。
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子供が一番残酷
「ザ・テディ・ベアーズ」
・映画おすすめ 感想
熊の着ぐるみで始まる本作。
映画は最初、熊の家族のだんらんから始まる。
人間の服を着て普通に生活をしていた熊の家族。
出かけている間に道に迷った人間の女の子が家に入ってきて、ベッドで眠り込んでしまう。
帰ってきた熊の家族はベッドを見てビックリ。
少女もビックリして窓から飛び降りて逃げていく。
熊の家族は服を忘れていると追いかけるのだが、猟師に女の子は助けを求め、父熊と母熊が撃たれてしまう。
最後、首輪をつけられた子熊が猟師と女の子に連れられ家へ入り、熊のぬいぐるみを少女が手に入れて幕を閉じる。
入りは子供映画だと思ったが、非常に後味の悪い映画である。
途中、ストップモーションアニメを使った熊の踊りが入るが、そこは見ごたえがあって素晴らしい。
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メリエス監督の不思議な宇宙
「日蝕と満月」
・映画おすすめ 感想
この年もメリエス監督は数本の映画を作っており、その中の一つが本作だ。
日蝕をテーマにした本作は、偉い天文学者と生徒たちが授業するところから始まる。
やがて日蝕の時間になり、みんなで望遠鏡で空を見上げる。
すると顔のある月と太陽が重なり合い、やがて遠ざかっていく。
さらに星に乗った女性、星に乗った騎士、老人、三日月の女性などが登場する、メリエスの宇宙が見られる。
メリエス監督のこの宇宙観がどこから来たものなのか。
非常に独特な宇宙観なので、すぐにメリエス監督の映画だと分かる。
映画史にも顔のある惑星というのは、メリエス監督の作品とされている。
源流を知りたくなる映画だ。
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ハリウッドが世界に誇る超大作の代名詞
「ベン・ハー 1907年版」
・映画おすすめ 感想
ベン・ハー最初の映画化である。
もともとベン・ハーは1880年に出版された小説であり、それが200万部の大ベストセラーとなったことから、舞台化され、それもロングラン公演となった。
映画の時代に入り、それを映画化したのが、本作である。
後に何度も映画化されているが、本作が最初の映画化作品になる。
ユダヤ人の富裕層暮らしの男、ベン・ハーは、時のローマ政権にたてつき、逮捕される。
しかしその汚名を返上すべく、馬車レースに出場し、見事優勝する物語である。
本作には当時としては珍しいほど馬がたくさん登場する。
しかも激しいレースのシーンは、これば初の映像化ということもあり、のちの映画化にもつながるものを感じられる映画になっている。
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