年間500本を観た映画ファンの映画おすすめ サウンド・オブ・サンダー レビュー|映画レビューズ
忍者ブログ

映画レビューズ

年間500本の映画を観るオタクの映画レビューを見ていってください。 最新作から、ジャンルを問わずレビューしています。 気になる映画の参考に、観た映画の他人の意見が見たい人。アクセスしてくれると嬉しいです。 よろしければ遊びに来てくださいね(*^o^*)

年間500本を観た映画ファンの映画おすすめ サウンド・オブ・サンダー レビュー

毎度様です。
本日はB級映画までとは言わないが、限りなくB級に近い映画のご紹介。
    ↓
第121号「ウンド・オブ・サンダー
「サウンド・オブ・サンダー」の画像検索結果
「サウンド・オブ・サンダー」の画像検索結果
概要

映画業界では企画段階から頓挫する映画というのは珍しくない。また続編という前作の好評を受けて製作された映画が失敗するのもまた珍しいことではない。
この「サウンド・オブ・サンダー」もまた、トラブルに見舞われた映画の1つであろう。
原作は「火星年代記」などで有名なSF作家レイ、ブラットベリの短編小説「雷のような音」である。
もちろんレイ・ブラットベリほどの作家が創作した短編小説であるから、原作に間違いは無い。
またこの映画を監督したのは、あの「2001年宇宙の旅」の続編である「2010」を監督したピーター・ハイアムズ監督であるから、失敗要素はないも同然であった。
「2001年宇宙の旅」と言えば、誰もが知っているSF映画の名作であり金字塔だ。今でもSF映画のランキングが発表される度に1位に選ばれるほどの名作である。
しかしながら原作者のアーサー・C・クラークはスタンリー・キューブリック監督の芸術性が全面に出た作りにひどく不満を抱いたという。
そして続編を製作する際に監督となったピーター・ハイアムズ監督とディスカッションをする内に、監督を任せても大丈夫だと感じたという。
観た方なら分かると思うが「2010」は難解な前作の伏線をすべて拾い上げ、大衆に分かりやすい映画として製作されている。これほど見事に伏線を回収できる監督の手腕は素晴らしいと感じた。
その監督が製作するのだから、面白いに決まっている。トラブルさえなければ。
残念な事にこの監督は映画に恵まれていないらしく、監督を務める作品はトラブルに見舞われ「サウンド・オブ・サンダー」もまた、例外ではなかった。
製作途中、製作会社が倒産。トルコの会社へと製作が移動した。そのせいもあり、制作費が100億円とされているところの、何%が映画に使用されたか分からないほど、低予算にまで制作費は落ち込んだ。
それでも監督はやはり名監督でありトラブルを乗り切り、完成させたのだ。
その手腕を買われて後にトラブルが続く「エンド・オブ・デイズ」の監督も務め、完成させている。

物語

時は2055年。
科学の発展は時間を逆行することを可能にした。トラヴィス博士が勤める旅行会社は、過去へのタイムトラベルを推奨しては、白亜紀の同じ時刻、同じ場所へ向かい、必ずそこへ出現する恐竜を、圧縮した空気で氷を発射、殺傷するライフルで恐竜ハントを行い、多額の利益を得ていた。
これに政府が急ぎ制度を確立、国とのトラブルへと発展していた。
ある日、客が恐竜ハントを終えて社内でパーティーを行っていたところへ、1人の女性が駆け込んできて、お客に赤い液体を掛ける。そして
「タイムトラベルが世界を崩壊させる」
と騒ぎ、警備員に取り押さえられたのだった。
数日後、ある2人の男が過去での狩りへ申し込みをしてきた。
トラヴィス博士と仲間たちは白亜紀の同じ時間、同じ時刻で起こる同じ出来事に遭遇するとは言え、万が一にも間違いがあれば、歴史を大きく変える恐れがあることを知っているからこそ、万全の準備で過去へと飛んだ。
そして客人2人を連れ、白亜紀でいつもの恐竜を狩ろうとした時に事件が起こる。空気圧で発射するはずの氷の弾丸が出ないのだ。トラヴィス博士は客を避難させ、仲間達と急流の注意を引きつけ、ライフルの修理の時間を稼ぎなんとか、恐竜を殺害、急ぎ現代へと帰還することに成功する。
客たちは怒り心頭で社長のハットンに詰めよる。
だがハットンは
「本当の危険を味わった、タイムトラベルの開拓者になりましたね」
と言葉巧みに客達を丸め込む。
翌朝から世界に異変が起こり始める。11月だというのに気温は真夏日を観測。各地で植物が巨大化し始めた。
不思議に思っていたトラヴィス博士は、パーティーで客に赤い液体を掛けた女性、ソニア博士を思い出し家を訪ねる。
そこでソニア博士がなんとタイムマシンの制作者でありハットンに権利を奪われたことを告白する。
その時だった。巨大な空間の歪みが街を襲い、植物は更に巨大化、街は荒廃してしまう。
これが白亜紀での干渉が原因だと考えたトラヴィス博士とソニア博士は会社へと向かう。
そこでは国の役人がタイムマシンの使用を禁止していた。
それでも過去へ戻り、原因を探ろうとするトラヴィス博士は、あの時、トラブルに巻き込まれた2人の男性客のどちらかが、白亜紀から「1,3グラムの何か」を持ち帰ったことを突き止める。
ところが街は時間の波を受ける度に、変貌、猿と恐竜を合わせたような生き物、人を食料とする植物などで溢れ始める。
2人は仲間を失いながらも男性客たちの捜索と過去へ飛ぶ方法を模索し始める。

感想

物語はやはり小説が原作にあることもあって、優れている。時間の矛盾や、時間の波によって世界が変貌していくアイディアは観ていて唸る。
しかし上記にもあるように製作会社の倒産で製作が困難になったことは、映画の始まりからすぐに分かる。
どこかチープなCGと未来世界。と思ったら突然、観ていて違和感のない合成などがあり、予算をかけたところとかけなかったところの差がすぐに見える。
ストーリーが面白いだけに、製作困難に陥ったのが残念に思えてしかたがない。
この映画がしっかりとした体制下で制作されていたならば、間違いなく面白く、極上のエンターテイメントになっていただろう。
B級映画すれすれだがオススメできるパニック映画である。
期待は禁物で鑑賞をお願いします。


制作:2005年
上映時間102分

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


映画観るなら<U-NEXT> 

PR
          
映画ランキング

コメント

コメントを書く