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「ペットセメタリー」
人には超えてはならない一線がある。しかし主人公はその一線を超えてしまった。その報いはあまりに残酷で、悲劇過ぎた。原作スティーブン・キングの衝撃作。
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「パッセンジャーズ」
飛行機事故で心に傷を追った人々を治療するセラピスト。しかし生き残った人たちは事故のことを話したがらず、カウンセリングはうまく行かない。そんな彼女はある患者と親しくなる。やがてそれが物語の重要な分岐点になっていく。
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「ミスト」
謎の霧で覆われた街。ショッピングセンターに隠れた男は、子供と一緒に居た。外では謎の生物が徘徊し、人を殺している。やがてセンターの中では派閥ができ、カルト宗教まで生まれ始める。やがて訪れる衝撃のラスト。誰もが辛くなる映画。
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「サークル」
もし目覚めた時に知らない場所に立っていて、多数決で人の生き死にを決める部屋に居たら?この映画はそんな映画です。誰を殺すか、誰を生かすか、最後に生き残るのは誰か、その部屋はなんなのか。わかるのは最後に生き残った1人だけ。
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「皆殺しのレクイエム」
2017年公開のデンマーク映画。サスペンス・アクションである。注意:ネタバレ、長文イラクから難民としてデンマークへやってきたある一家。やがて兄は外科医となり人を救う仕事をして、妻は妊娠する幸せな家庭を築いていた。一方の弟は裏社会のチンピラとして行きていた。ある日、銀行強盗に押し入ったが失敗し、兄に金の工面を頼みに来るのだったが兄はそれを断る。翌日、兄のいる病院に弟が意識不明で運ばれてきて、そのまま意識が戻ることはなく、呼吸装置を止めるのだった。その日から兄は弟を救えなかった自分を責め、次第に弟を殺した連中を許せなくなっていく。そして犯人が判明すると、昔なじみのところへ行き、密かにトレーニングや武器の調達を始め、薬物で身体を強化していく。そして復讐を始めるのだった。なかなか骨太で見応えのある映画であった。映画としての起伏はそれほどなく、淡々と物語は進んでいくが、それがかえって医師である主人公の葛藤が静かに描かれている感じがして、臨場感あった。
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「THX 1138」1971年公開のSF映画であり、制作をフランシス・フォード・コッポラ、原作、脚本、監督をジョージ・ルーカスがつとめた、ジョージ・ルーカス監督のデビュー映画である。本作はTHX1138と呼ばれる男が鎮静剤の投与をルームメイトによって意図的に妨害され、正気に戻ることで、ルームメイトの女性と愛することを初めて覚えたことから、ロボット警察に囚われ、逃亡する物語、だと個人的には見たが、物語中に世界観の明確な説明はなく、薬とロボットで管理されたスキンヘッドで白服の集団生活をする、シェルと呼ばれる町が舞台であることが少しずつ明らかになってくる。だがほとんどの場面が説明もなく、どうしてこのような状況で人は生活しているのか、なぜ薬によって抑制されているのか、囚われた際に閉じ込められた白い空間はなんなのか、町の立入禁止区域にいる猿のような生き物はなにか。すべてに説明がなく、究極の管理社会でありながら、完全に管理されている人物と、ある程度、自由になっている人々の違いはなにかもわからない。ただ主人公に子供ができ、ルームメイトは幼児にまで退化させられたのか、あるいは新しく生み出されたのか、試験管の中に子供がいるシーンなどがある。スター・ウォーズやアメリカングラフィティの前に制作した映画は、どこかキューブリックの映画のようにも見える、SFカルト映画である。場面ごとに見る人の解釈でどんな映画にもなり得る、ある種、凄い映画だと思えた。学生時代、この原作である映画を5分の課題でありながら20分の映画にして提出し、逆に学校側からルーカスは評価されていたらしい。しかし商業映画としてこの映画を制作したが、ハリウッドの会社はどこも映画の意味不明さに配給を断り、唯一、受けたワーナー・ブラザースも5分をカットするなど、ルーカスはこのことからハリウッドという世界を嫌うようになり、スター・ウォーズの権利を守る、新三部作は自主映画にする、といった後のルーカスの方針を決定づけた映画になったのは確かだろう。もしもこの映画が興行的に成功していたならば、ルーカスはカルト映画監督になっていたかもしれない。現にルーカスは学生時代から実験的な映画を作るのが好きだったらしく、本作はその具現化といえるだろう。引退したとはいえ、こういうカルト的な映画を最後に一本くらい作って欲しいものである。
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「ネイビーシールズ チーム6」
2012年公開のサスペンスアクション映画である。本作はアルカイーダのウサーマ・ビン・ラディン殺害までの半年間を描いている。注意:ネタバレ、長文CIAにより居場所の操作が懸命に行われていたにも関わらず、その居場所を掴むことができないビン・ラディンの居場所、ようやく掴んだアメリカ政府は、それが確実な情報なのか、現地工作員によって調査が開始された。同時にネイビーシールズのチーム6も現地の基地へ移動になり、訓練を開始した。CIA内部では潜伏先の建物内部に本当にビン・ラディンがいるのかを確かめる方法を模索し、内部の様子をチェックすることがようやくできた。そして護衛官が所持していたライフルが、ビン・ラディンの映像に移っていたものと同じであると分析し、作戦実行の夜が訪れた。前情報なく本作を観たのだがまさか現実のテロ戦争の大事な局面を描いた映画とは知らず、思わず重い映画を持ち上げてしまった気分である。あの日、あの夜へつながる半年を描いた、非常にシリアスな映画である。ただこれが英雄の行為かどうかは、見る人によって違ってくるのでなんとも言えない。ただ映画として純粋に観るのであれば、隊員の家庭事情を描くのであれば、もっとしっかり描いてほしかったし、中途半端に浮気のシーンなどを入れる必要があったかどうかは疑問である。ただラストの字幕には、フィクションというものがどうしても追いつけない真実が書かれている。あまりにも残酷でこの映画で行われた行為が、ただ1人の人間がいなくなっただけであり、戦況になんら変わりがないのではないか、という現実を突きつけられる。
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「モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦」
2011年公開のコメディB級映画である。注意:ネタバレ、長文本作に物語というものは存在せず、プロレス番組のパロディ的映画である。実況者と解説者、レフリーがおり世界中から古の怪物たちが墓場に招待され、クリーチャー部門、とアンデット部門で戦い、最後の最強を決めるという流れになっている。参戦する怪物はフランケンシュタイン、レディヴァンパイア、サイクロップス、魔女、ゾンビ、狼男、沼の怪物スワンプガイなど、古典怪物から神話の怪物まで様々。ここで誰が勝つのか、誰が最強なのか。昨夜、シネマンション、というYou Tubeチャンネルで芸人の「あんこ」さんが紹介してくれた映画である。ちょうどネットにあったので観たのだが、映画というよりも長いコントを観ている感じだろうか。B級と思ってみれば、そこまでひどい映画でもないし、最初から製作者も怪物をプロレスで戦わせるというコンセプトで、余計な物語を入れていないから逆に面白く観られる。
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「天空の蜂」
2015年公開のクライム・サスペンス映画。原作は東野圭吾が当時から20年前に書いた小説である。監督は堤幸彦、主演は江口洋介、本木雅弘。注意:ネタバレ、長文日本人はそれを現実で知った。湯原は錦重工の技術者として大型ヘリコプタービックBの開発に取り組んでいた。仕事一筋の湯原は妻とも子供とも折り合いがうまくいかず、別居することを決めていた。その最後の家族サービスとしてビックBの完成セレモニーにつれていき、セレモニーまで試験飛行場の待合室で同僚と待っていた。別居を伝えられた湯原の息子は、友達とビックBの格納庫へ入り込み、中へと入ってしまう。その時だった。ビックBのシステムが突如動き出し、飛び立とうとした。湯原は慌てて外へ駆け出すと、息子と友達が中にいるのを見つけ、飛び降りろと叫ぶ。友達は飛び降りたものの、息子を乗せたビックBはそのまま飛行していき、福井県の原子力発電所の上空に停止した。そして日本政府に脅迫状が届く。福井原子力発電所以外の全原子炉を停止させること。しかしこれを政府は最初、拒否するのだった。現場に技師として到着した湯原は、原子力発電所の人間たち、さらに昔からの知り合いである原子炉の専門家・三島と久しぶりの再会を果たすのだった。息子の救出作戦と万が一、原子炉にビックBが落下した際の被害と対策、テロリストを追いかける刑事たち。多くの問題をこの状況を引き起こすのだった。本作は原作者の東野圭吾は「映像化は不可能だと思っていた」というだけあって、内容が非常に大きい。テロリストが遠隔操作した架空の巨大ヘリを原子炉の真上に配置して、それを落とす。その時の危険性や原子炉の安全性など。日本人はこの小説が描かれた時代、まだ原子力発電というものを信じていたし、日本国政府は原子力発電所の建設を推奨していた。まだまだ希望のエネルギーだったのだ。この映画でも例えヘリが落下しても、原子炉は何重にも安全な設計をしていることになっているので、放射能汚染が起こる心配はない。だがこの小説、この映画の1995年から現在への原子力発電所への信用度は激変している。だからこそこの映画は意味をもってくる。映画公開当時、20年前に東野圭吾が提示した問題が、2011年に現実で突きつけられ、現実がフィクションを超えた。
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『妖獣都市~香港魔界編~』1992年
香港の巨匠ツイ・ハーク制作による同名小説の部隊を香港とした映画である。魔界の大物役として仲代達矢も出演している。注意:ネタバレ、長文香港の闇ガードをする滝は、相棒のケンと共に仕事をしていた。闇ガードとは、人類誕生以来、常に人間界と平行して存在している魔界。その住人から依頼を受けて人を守る仕事であった。滝とケンは良き相棒で友でもあったが、ケンは人間と魔界人のハーフであることから、闇ガードの隊長から爪弾きにされていた。そんな中、魔界の大物・元大宗が人間界にやってくることになり、2人はその護衛につくことになる。しかしそこには滝を昔助けてくれ、肉体関係を結んな女の姿があった。本作はアニメ映画にもなった妖獣都市の実写映画化であり、原作をオリジナル解釈したストーリーとなっており、ワイヤーアクション、ミニチュアなど特撮映画として出来がいい。また影を操る場面があるのだが、その場面はアニメーションが使われており、当時の香港映画の勢いがわかるできとなっている。仲代達矢もちょい役ではなく、しっかりとした役柄になっており、その堂々とした演技、威圧感は流石といっても過言ではない。
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「妖獣都市」
1987年公開のアニメ映画であり、菊地秀行原作の同名小説シリーズ初の映画化である。原作者の菊地秀行は本作を原作のイメージ通りと唯一、認めた作品である。注意:ネタバレ、長文普段は営業マンとして仕事をこなしながら、裏では闇ガードとして働く滝。闇ガードとは人類が誕生以来、魔界と呼ばれる並行した別の世界の住人から、依頼を受けて守る仕事。人間界と魔界の和平調停が切れる時が迫り、再調停のためロッテンマイヤーなる魔術師が日本にやってくる。その警護を任せられた滝は、魔界側からの闇ガード麻紀絵と空港で合流する。しかしそこには魔界の過激派がすでに到着しており、滝が襲われるも、麻紀絵によって命が救われる。その後、ロッテンマイヤーと合流するも、ロッテンマイヤーは東京の風俗店に行きたいとダダを捏ねる爺さんだった。困った滝は麻紀絵にロッテンマイヤーのおもりをさせ、自分は結界のはられたホテルで、オーナーとチェスをしていた。するとその頑丈な結界を破り、魔界の男が侵入、麻紀絵を性的な関係をせまる。そこへ駆けつけた滝ので弾丸で魔界の男は命尽きた。だがこの好きにロッテンマイヤーは逃げ出し、風俗店でサービスを受けていた。が、その風俗嬢は魔界の者で、取り込まれてしまう。間一髪でロッテンマイヤーを救出することに成功したが、術式の効いた山中の診療所へ向かう最中、結界の中に閉じ込められてしまい、麻紀絵がその力で結界を破り逃げ出すことに成功し、ロッテンマイヤーの命は救うことができた。しかし麻紀絵は過激派に捕まり、魔界の男たちに犯されていた。これを救うため、滝は命令を無視して麻紀絵の救出へ向かうのだった。菊地秀行といえば川尻善昭監督というくらい、原作を見事に映像化してくれるものである。子供にはけして見せられない映画ではあるが、大人が楽しむには十分すぎる内容であり、魔界の表現、サイキックの表現など、手書きアニメの時代のクオリティとしては凄いできである。また武器の描写が細かく、滝の持つ特殊リボルバーが素晴らしい。
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「AIの映画製作」
近年、様々な業界にAIが入り込んできている。それは芸術の分野でも多く、AIと作者が共同で絵を書くということも今は可能らしい。さらにAIは映画業界に。4年前、AIが制作した脚本で映画を作った人たちがいた。その後、AIにレトロな映画素材と俳優がブルーバックの前で演技した素材を渡して、映画を作らせた。正直、その映画は気味が悪い。ワーナー・ブラザースでは以前からAIソフトを使って、市場調査を行っており、今年に入りAI技術を専門とする企業を買収した。このことで売れる映画をAIが推測して答えを出す時代が来るかもしれない。きっと水面下ではニュースになっていないところでAIが様々な影響を与え、もしかすると俳優がいらない時代がくるかもしれない。現実にある映画の予告編をAIに作らせたところ、すごくいい出来だったらしい。一週間かかる予告編制作がわずか1日でできたとか。AIが作った短編映画も48時間で作られたそうだ。撮影、編集、監督をすべてAIが行う。さらに俳優もいらなくなる日がくるかもしれない。 -
「ロボット」2010年公開のインドのSF映画である。
注意:ネタバレ、長文科学者のバシーは10年の歳月かけてロボットの研究をしており、恋人サナからの電話もメールも無視して研究に没頭した。そしてついに自分と同じ顔をしたアンドロイドを開発する。その身体能力はずば抜けており、記憶容量も信じられないほどであった。バシーはこのロボットを軍隊で使ってもらえるように、アシモフのロボット三原則はあえて与えず、人を殺すことのできるロボットにしていた。そして軍隊の試験に入る前に学会で成果を発表すると、バシーの恩師ボラ博士が命令にだけ従うロボットは味方を攻撃する可能性があることを証明する。時間の猶予をもらったバシーは感情を教え込み、ロボットは感情を学んでいく。ある日、雷に打たれロボットに感情が芽生えると、バシーの恋人サナに恋心を抱く。軍隊へのプレゼンの日、ロボットは平和の心を軍人たちに説く。それはバシーの夢の終わりだった。バシーは失敗を嘆き、斧でロボットを切り刻むのだった。これを狙っていたボラ博士は、捨てられたロボットを回収、修理、そして自らが開発した協力なボディを与えた。そこからロボットは暴走を始める。目的はサナであった。インド映画といえば踊って歌ってアクションをする。ファンタジー色の強いイメージだが、SFもけっこう作れるのだと、この映画を観て感心した。少なくとも2010年の段階で日本よりもド派手にSF映画を作れているのは確かである。まあインド映画なので歌って踊るシーンは必ずあるので、そこは慣れるしかないのだが、まさかアシモフのロボット三原則を無視して、人を殺せる軍事目的のロボットが最初から主題に置かれるとは思っておらず、ここがハリウッドや他の国とは違う、インド独特の映画なのだと思った。なによりもインド映画はヒロインがゴージャスで美人。これに尽きる。 -
「ガルムウォーズ」
2015年公開の押井守監督が30年もの歳月をかけて、ようやく実現した映画である。アニメとCGと実写の融合が本作の目的であった。突如は2000年に公開予定だったが、様々な理由から企画は凍結になり、本作はその再始動として、全編海外撮影、外国人俳優で撮影された。ジャンルとしてはSFファンタジーである。押井守が求めていた山には登ることができたが、達成はしてないという。本作は絵コンテ時点で3割カット、撮影でさらに3割カットしたそうだ。予算の関係かららしく、プロダクションIGの社長が億単位で投資してくれなければ撮影できなかったそうだ。一度REVIEWしたのだがソフトを買ったのでまたここに書くのだが、結果的に構想の4割ほどしかできていないとは、逆に驚きである。今でもこの映画のような独特の映像は観たことないし、おそらくこれを超える映像を作れるのは押井守だけだと思う。本作はアニメのように撮影したカットを1ずつ手を加え、現実ではありえない絵になっている。これはアヴァロンでもやった手法だが、進化しているのは間違いない。クライマックスでは自分がアニメを観ているのか実写をみてるのか、さらにこの映像はどこまでが現実なのかわからないほどすごい出来になっている。海外では評価が高いし、主演女優は監督のファンで、オーディションに攻殻機動隊の草薙素子をイメージした髪型でやってきたそうだ。今、日本ではアニメを作っているらしいが、企画を何本か海外のプロダクションに送っていて、海外で何か作る予定らしいので、期待したい。
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「ホース・ソルジャー」2018年公開の実話に基づいた戦争映画。
クリス・ヘムズワース主演。注意:ネタバレ、長文。人類の歴史には忘れては行けない事実がある。2001年9月11日。世界は現実がどれだけ残酷なのかを目の当たりにした。あの日、旅客機が2つのタワーに突入した時、アメリカの軍部はバケツをひっくり返したような騒ぎになった。家族と過ごすため部隊を抜けたネルソン大尉は、この事件の数時間後には部隊復帰を志願するも、自ら現場を離れデスクワークを望んでいたことから、却下される。しかし信頼するスペンサー准将の口利きで部隊復帰がかない、アフガニスタンへ部隊は戻った。アフガニスタンではこの時すでに戦闘状態にあったアメリカは、アフガニスタン北部連合と連携をとり、タリバンが支配する重要ポイントとなる町を取り戻そうと作戦をたてていた。その最初の一撃として、空爆による現地勢力への攻撃。その爆撃地点示す現地誘導チームが必要となった。そこで5つあるチームの中から選ばれたのが、ネルソン率いる12人の部隊であった。CIA工作員と現地で合流し、現地の実力者であり北部同盟にいる3人の将軍の1人ドスタム将軍と合流し、タリバンを追い詰めてることになっていくが、ドスタム将軍は他の2人の将軍たちと対立していた。3人はそれぞれ他の将軍の勢力を見つけ出すと闘いになり、敵であるタリバンなど眼中になくなる。そんな中でも信用を得て、12人は馬に乗り、タリバンへの最初の攻撃を行う。世界最大の軍隊を持つ国の最初の反撃はこの12人から始まったのだ。どこまでが真実なのか、どこまでがアメリカが正義という映画なのかはわからない。ただこの映画は戦争映画として非常にすぐれた映画であり、そんなに難しく考えなくてもいいのかもしれない。しかし歴史に1つ大きく残っている事実は、現実がフィクションを超えたあの日は紛れもない真実であり、この12人から今も続くアフガニスタンでのテロとの戦いは始まったということだ。アフガニスタンとは複雑な国。中東自体があらゆる民族、あらゆる思想、宗教が混ざり合い、混沌とした状態にある。現地の将軍は最後に言った。「アメリカ人もいずれアフガニスタンでは1つの部族にすぎなくなる」これは実に正しい。今や中東に置いてアメリカ人は1つの部族になっている。戦争の主役なのかどうなのかもわからない、あの鍋の中に入って混ざってしまった。それでもこの映画に描かれていることは、現実にある。あの世界中が不安になった日に家族のもとを離れる父親たち。そして戻ってくる。家族は号泣で父親を、兄弟を、息子を抱きしめる。
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「ライト/オフ」
ネットで頻繁に宣伝していた時期があったが、この映画の面白いところは、暗闇にしか現れない何者か。電気が点いている時にはなんともない。しかし電気を消すと現れる。これは短編で作られたインディーズ映画だったのだが、アイディアが面白いということで、長編映画に作り直された。ぜひ観たい一作である。
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「ディパーテッド」2006年公開のサスペンス映画。
監督マーティン・スコセッシ、主演マッド・デイモン、レオナルド・ディカプリオ。注意:ネタバレ、長文子供の頃、コリンを叔父のように育ててくれたのは、地元のギャングのボス・フランクだった。コリンはフランクの言う通り、警察官となりギャングのネズミとなり、情報を流した。ビリーは父親や親類に犯罪者が多く、その育ちを見込まれ警察学校に通っていた時に潜入捜査官として任命され、フランクの部下となった。こうして2人の男の偽りの人生が幕を開ける。コリンは淡々と仕事をこなし、ネズミとして素晴らしい成果を上げる。一方のビリーは潜入捜査で過激な場面に何度も遭遇し、薬物に依存するようになっていく。やがて警察、ギャング双方にネズミが入っていることがバレ、警察、ギャングともネズミを探し出そうとする。マーティン・スコセッシ監督の映画を久しぶりに観た気がする。インファナル・アフェアが世界的にヒットし、そのリメイク作品として制作された本作。個人的にはインファナル・アフェアシリーズを観てから本作を観たかったのだが、本作を先に観る機会があったので観たのだが、ここまでギャング映画に仕上がっているとは思わなかった。フランクを演じたジャック・ニコルソンは流石だし、主演の2人の演技は素晴らしい。さらにこの映画にはキリストやマリアのような意味深なシーンが含まれ、監督の哲学的な部分が現れているように思える。この映画、凄い、面白いと言われている意味がようやく分かった。これは名作である。
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「ハンナ」2011年公開
アクションスリラー。注意:ネタバレ、長文少女は父親に育てられていた。文明なら離れ、極寒の地で動物を狩り、父親に拳銃、弓矢、格闘を教え込まれ育った。やがて父は発振器を置き、姿を消した。発振器をつけたハンナは現れた特殊部隊を殺害した。身柄を確保されたハンナは、絶対脱出できない施設から脱出、砂漠に出ていった。彼女は何者なのか、父親はなにを彼女にさせたいのか。文明に触れ、様々な人と触れ合う内に、ハンナは美しく輝いていく。ハンナを演じたシアーシャ・ローナンがすごく美しかった。しかもアクションがキレキレ。ボーンシリーズにも通じる謎とアクション。そして美しさ。
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「ウェイブ」
独裁政権とはなぜ生まれるのか。失業率の上昇や戦時下において、先導する者、英雄になるものが現れた時、民衆は独裁政権を受け入れる。これは映画であるが、実際にアメリカで行われた実験がモデルになっている。独裁政権について最初は生徒たちに話して聞かせるが、生徒たちが今の時代に独裁政権などありえないと言い放つ。しかし一日目、二日目、三日目と先生を独裁者に見立て次第に統率していくクラスは、授業外でも町にシンボルマークを描くなど、その行動は先生の手にあまるようになる。しかし独裁政権、独裁の中の一体感。それは孤独である現代にとって、ある種の連帯感につながり、孤独感を消してしまう麻薬じみたところがあった。
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「ビーストオブノーネーション」
学校に行くのが当たり前。ご飯が食べれるのは当然。休みの日はやることがない、退屈な日常。それは日本だから。世界には恵まれない子どもたちがいる。そんな生易しい言葉で片付けられない現実はたしかにある。死ぬか、銃を握るかしか選択できない子どもたちがいる。
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「AIR/エアー」
注意:ネタバレ、長文2014年公開のSFサスペンス映画。ウォーキング・デッドでブレイクしたノーマン・リーダス主演。何らかの理由で放射性物質が地球上に溢れた時代。各分野の研究者たちは優先的に睡眠カプセルに入り、地球上の汚染物質がなくなるのを待っていた。その施設の管理をする男たち2人は、何度目かの覚醒を行い、コンピュータが指示する通りに施設を点検、整備してまた眠る準備をしていた。ところが睡眠カプセルのトラブルにより予備部品が必要になったことから、イレギュラーな緊急酸素供給による、部品探しが始まる。しかしそれは2人の間に亀裂をもたらす始まりだった。物語設定は睡眠カプセルを管理する2人ということで、登場人物はほぼ2人。会話劇になる。それでもノーマン・リーダスの力というか、彼が画面にいるだけで持つのだが、流石に少し無理があったような気もする。それに最後の終わり方も、無理やりハッピーエンドに持っていく感じがして、個人的にはその手前で終わっても良かったように思える。もしくはこの結末の後を少し伸ばしてその後を描くでもよかったような。
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「スプリット」
注意:ネタバレ、長文2016年、アメリカ公開のスリラー映画である。M・ナイト・シャマラン監督、脚本、制作の映画であり、2000年公開、アンブレイカブルと世界観を共有している。ある女子高生の誕生日パーティー。誕生日のクレアは中の良いマルシアと、学校でいつも一人でみんなから変な女と言われていたケイシーと、クレアの父の車で帰ることになる。しかしクレアの父は車に乗ってこず、見知らぬ男が車の中に入ってきて、催眠スプレーで3人を眠らせ誘拐した。ケイシーが目覚めるとクレアとマルシアは先に目覚めております、そこに誘拐犯の男が現れ、マルシアを連れていく。ケイシーは、失禁して、とマルシアにアドバイスすると、それを嫌がった男は暴行するのをやめた。なんとか逃げ出そうとする3人の前に、今度は女装した男が現れる。誘拐犯は23の人格を持ち、幼少期の虐待から人格が分裂してしまったのである。そして3人を誘拐した目的は、24番目の人格、ビースト、に食べさせるため出会ったのだ。人格障害は、人の新たなる可能性なのではないか、と主張する精神科医のカレンもまた、面会する中で男がおかしいことに気づき始めていた。ビーストとは何者なのか?少女たちは逃げられるのか?本作はミスターガラスという本作の続編を調べている中で知った映画である。おりからのヒーロー映画ブームに乗った感じの予告編を観て、また便乗映画かと調べていくと、2000年からの映画の3部作目とあり、なんだかすごそうだと思い、とりあえず今見られるものから観てみた。ジェームズ・マカヴォイはイギリスの俳優の中でも好きな俳優の一人で、本作もそうだが本当にどんな役柄でも演じられる凄さがある俳優だと思っている。でも本作ではそれが飛び抜けている気がする。24もの役柄は流石に登場しないがそれでも複数人を演じ分ける凄さ。これは本当にすごいと感じた。そしてこの映画を観て、障害というのは人の可能性の現れなのではないか、という考えが私の中で湧いてきた。 -
「宇宙船の侵略」
1977年カナダ制作のSF映画であり、クリストファー・リー、ロバート・ボーン主演である。物語はとある田舎町。農夫がある日、空飛ぶ円盤の光線を受け、自ら円盤の中に入っていく。そこには全身黒タイツの宇宙人たちがおり、実験をされる。その後も各地で誘拐事件が発生するも、当事者たちは記憶が消えてしまい、警察も動けずに居た。そんな時、UFO研究家の男が調査している最中、例の円盤が現れるのだった。しかし宇宙人たちの中でも内乱が発生し、クリストファー・リー演じる黒タイツの宇宙人グループと、頭が巨大な宇宙人たちとの間で戦闘が起こるのだった。何という映画を観てしまったのだろうか。1977年制作とはいえ、流石に全身タイツはない。クリストファー・リーもロバート・ボーンも仕事を選ばない俳優として有名だが、この映画にまで出演するとは、驚きである。円盤はおもちゃのようで、全身タイツの宇宙人。ロボットも人が中に入っているのがわかるロボットと、特殊メイクはそれなりにいい感じの頭の大きな宇宙人。全身タイツでやたらと美人の宇宙人たちを観ているのはよかったものの、この映画はどうなのだろうか?
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「オペレーションガニメデ」
1977年ドイツ制作のSF映画である。未来、国連は世界各地の宇宙飛行士を集め、木星探査のために複数の宇宙船を打ち上げる。しかし様々な事故によって、木星の衛星、ガニメデの水を入手した飛行士たち数名だけが地球へと帰還することができた。ところが地球圏に入っても地球との連絡が取れず、計器類の故障から、生き残った人々は脱出カプセルで地球の海に不時着するのであった。海の近くに陸地が見え、一行は陸地に到着すると、そこは砂漠であった。周囲にはなにもなく、とにかく非常用の食料と水だけを携えて砂漠をあるき始める。しかし1人、また1人と命を失う。やがて彼らが目にした物は、人が失われた町並みだった。そこで彼らは一つの仮設を立てる。「人類は原子爆弾によって滅びたのではないだろうか?」ドイツ製のSF映画といえば、個人的にはペリー・ローダンなのだがこれには宇宙人は一切でてきません。宇宙探検の危険性と人類の週末が万が一にもやってきたら、というところにだけ焦点を当て、しかも追い詰められていく宇宙飛行士たちが克明に描かれています。
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「アリオン」
注意:ネタバレ、長文1986年公開のアニメ映画である。監督は原作者の安彦良和。ギリシャ神話を下敷きにしているが、作中ではそのほとんどの設定が変えられている。アリオン。その少年はある日やってきた地下の王・ハデスによって連れ去られた。目の見えない母のもとから。地下に連れて行かれたアリオンは父の名は海の王ポセイドン。ティターン族の王であるゼウスを倒すため、地下の世界でケルベロスによって育てられ、やがて戦士となり旅に出る。その中でティターンの軍団の捕虜になり、1人の言葉を失った少女と出会う。アリオンは彼女に惹かれるようになっておくが、そこにポセイドンの軍勢が現れ、アリオンはついに父であるポセイドンと出会う。そして父の軍隊に入り、ポセイドン軍の軍人としてティターン軍と戦うのだった。そこへ現れたハデスをアリオンは斬り捨てる。しかし死に際に放ったハデスの呪いにより、我を失ったアリオンはポセイドンを殺してしまうのだった。父殺しの汚名から彼は逃走する。しかしそれは彼の本当の運命の始まりに過ぎなかった。この時代、安彦良和は機動戦士ガンダムのキャラクターなどをやっており、原作が長期間に及んだことで、原作と本作には違いはあるが、ギリシャ神話の新しい解釈として、すごく面白い作品に仕上がっている。だがやはり絵を描いている人が同じなのか、どこかガンダムに見えてしまう。しかも主人公が苦悩するシーンや、物語が難転するところなど、本当にガンダムの流れと似ている。本作を観て一言でいうと、女とイケメンが強く、マッチョは力技だけ、という感じだ。ゼウスなど原作は分からないが本作ではただの老人。怯えて、他者を頼ってばかりで、なぜ彼を崇めているのか分からないほどの存在だ。最後も主人公ではなく女と女の戦いで決着がつく。
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