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王とは生まれながらにして王ではない
「キング・アーサー」
評価:4,3
・映画おすすめ 物語
イングランドのキャメロット城は悪のメイジに陥落寸前だった。
そんな中、国王1人が馬で駆け出し、メイジの操る巨大像モンスターの背中に登り、儀式をするメイジたちの前にエクスカリバーを抜き払った。
そしてキャメロットは救われた。
しかし数日後、弟が地下の魔物に自らの妻を捧げ力を手に入れた。反乱が起こったのである。
国王は妻と1子を逃がそうと桟橋に向かうも、そこで力に覆われた弟に妻は矢で射抜かれてしまう。
国王も戦うも敗れ、息子1人が船に乗せられ、流された。
息子、アーサーがたどり着いたのは娼婦や罪人がくすぶる下町。そこで彼は必死に生き方を学んだ。
やがて青年になったアーサーは、キャメロット城の湖面から現れた、エクスカリバーを抜くことになり、運命が動き出したのだった。
・映画おすすめ 感想
アーサー王の映画はいくつか観ているが、国王になってから戦う物語や、国王の最後を描いた映画はあったが、アーサー王が誕生するまで、円卓が完成もしていない時代の物語が描かれるのは、珍しいと思った。
本作はリアルではなく、ファンタジー方向に描かれており、エクスカリバーを両手で握ると、自分が思い出したくない記憶が現れ、アーサーは苦悩する。
すんなり国王になれるはずもなく、そこには王として生まれたのではなく、王になっていく過程が描かれている。
映像もスローモーションと早送りを駆使した面白い映像になっているので、最後の戦いなどは圧巻である。
監督ガイ・リッチー脚本ジョビー・ハロルド出演者チャーリー・ハナム、ジュード・ロウ、エリック・バナ、アストリッド・ベルジュ=フリスベ、ジャイモン・フンスー、ミカエル・パーシュブラントケイティー・マクグラス、ジェフ・ベル、エイダン・ギレン、フレディ・フォックス
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嵐が起こした奇跡が歴史をかえてしまう
「嵐の中で」
評価:★4,1
・映画おすすめ 物語
夫と娘の3人ぐらしをする主人公は、医者の卵として日々、子育てと仕事に追われていた。3人は新しい家に引っ越してきて、古いテレビとビデオカメラを見つける。そこに残されていたテープには、少年がギターを弾く姿が映し出されていた。近所の人に聞くと、昔その家に住んでいた少年だったが、隣人の殺人現場を見てしまい、雨の中で車にひかれ亡くなったという。その話しを聞いた数日後、街に嵐がやってきた。すると昔のテレビとビデオが過去とつながり、死んだ少年と話すことができたのだ。彼女はびっくりする中で、絶対に隣人の家に行ってはいけない、と忠告した。そして目が覚めた時、彼女の人生はすべて変わっていた。夫とは結婚せず、娘もおらず、外科医として名声を手にしていた。娘が居なくなったショックから、必死に彼女はあの少年を探すのだった。・映画おすすめ 感想
この手の映画は昔からある。ラジオだったり無線機だったり。そして歴史をなんとか主人公が変えようとするのだが、本作は歴史を元に戻そうとする話しである。これは新しいと思った。歴史改変映画はよくあるが、改変してしまったことで、娘を失う母親。これがいい。そして歴史を戻そうと少年を探すのだが、その少年とのつながりがエンディングで思わず微笑んでしまうことになる。歴史改変を新しい形にした映画だと思う。監督
オリオル・パウロ脚本オリオル・パウロララ・センディム出演者アドリアーナ・ウガルテ、チノ・ダリン、ハビエル・グティエレス、アルヴァロ・モルテ
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もしもすべてを奪われ、法律がさばきをくださなかったら、あなたはどうしますか?
「ライリー・ノース 復讐の女神」
評価:★4,5
・映画おすすめ 物語
平凡な主婦ライリーは、娘と誕生日パーティーを計画していた。ところが高級住宅街に住む同級生親子とトラブルになったことで、娘の誕生会には友達が1人も来なかった。そこで親子3人で遊園地へ出かけることにした。しかしこの直前、夫の友達が麻薬密売組織の金を持ち逃げする計画を企て、しかもマフィアに捕まっていた。誘いは受けたものの、夫はその誘いを断ったばかりだった。遊園地で楽しいひとときを過ごした3人が帰ろうとした時、マフィアの襲撃グループが銃撃し、夫と娘を殺害した。幸いライリーだけは生き残り、犯人を覚えていたが、マフィアの手が回っていた裁判は、判事も弁護士も検事もなにもしてくれず、無罪となってしまう。それから五年後、あの事件に関わった判事、弁護士、検事が相次いで殺害される。そして監視カメラにはライリーの姿が写っていた。ライリーは五年後、復讐のために動き出したのだった。・映画おすすめ 感想
夫と娘と平凡に暮らす母親がある日、全てを奪われてしまう。そこで彼女が折れなかった。これがまず面白く思った。総合格闘技、銃器の扱いを覚えて帰ってきたライリーの姿にしびれた。女性が悪い連中を倒していく。これほど爽快な物語があるだろうか。本当にスカッとする映画であり、ラストも見事な終わり方であった。楽しめるおすすめ映画である。
監督ピエール・モレル脚本チャド・St・ジョン出演者ジェニファー・ガーナー、マイケル・モーズリー、ジョン・ギャラガー・Jr、ファン・バブロ・ラバ、 -
戦争はまだ終わっていない
「グリーン・ヘル」
評価:4,1
・映画おすすめ 物語
セルビア人の主人公はドイツ人の彼氏と親族の葬儀の帰り道、森で車が故障してしまう。その森はボスニア紛争で大量の地雷が埋められた森だった。彼が愛犬を探しに森へ入ると、彼女の前に2人の男が現れる。彼らはボスニア人。紛争で戦った相手の民族である。その怪しさに彼女は思わず逃げ出すが、地雷を踏んでしまう。そこへ男の1人が覆いかぶさってきて、彼女を陵辱する。しかし目覚めると、ドイツ人の彼が戻ってきており、地雷を踏んだのは犬で、彼女はかろうじて負傷だけで免れていた。あれは夢だったのか?怪我を治療するため、2人の男がねぐらにしている洞窟へ向かうと、そこで男たちに銃殺サれてしまう。だがまた次の瞬間、目覚めると彼女は洞窟の中で横になっていた。彼女は現実を見ているのか、それとも夢の中をさまよっているのか。・映画おすすめ 感想
この映画を見る前に知識として入れて置かなければならないことがいくつかある。・ボスニア紛争の背景・ボスニア紛争は3つの民族が争っていた・20年近く互いの民族を憎み合っていたこれらのポイントが解っていなければ、物語についていけない。主人公もまた、戦争のトラウマを抱えているので、それが夢として現れているのか、それとも現実に起こっていることなのか。この映画はそこが難しいところである。結末も見る人によって分かれる映画だ。終わらない戦禍の中を主人公が生きているように、きっと同じように生きている人々がまだまだいるのだと感じさせる、戦争映画のようなホラー映画であった。監督イエイヨー・ヘレーロ脚本イエイヨー・ヘレーロ出演者アルマ・テルジック、オーガスト・ウィトゲンシュタイン、エラ・ジャズ
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今度の舞台はロンドン
「メン・イン・ブラック インターナショナル」
評価:★3,8
・映画おすすめ物語
少女は夜眠っている時、偶然、助けたエイリアンを逃がすという体験をした。その時、両親は黒ずくめの男たちに謎の光を浴びせされ、その時の記憶を置き換えられていた。誰に言っても信じてもらえなかった。だから彼女は自分で調べた。科学を勉強し、宇宙を知ろうとした。そして大人になったある日、彼女は宇宙から飛来する物体を知った。それを追跡すると黒ずくめの男たちを発見する。あとを追いかけて彼らの秘密基地に黒いスーツで潜入することに成功した。しかしすぐに侵入者だと気づかれ、記憶を消されようとしたが、その存在を知っていることを知らせると、彼女に見込みがあると認められ、インターンからスタートする。だが彼女の洞察力は鋭く、それを認めた上司はロンドン支部へと彼女を派遣した。そこには世界を救った伝説のエージェントたちが待っていた。・映画おすすめ 物語
シリーズ三部作から時間をあけた久しぶりの新作映画になる。位置的にはスピンオフとされており、シリーズおなじみのコンビは登場しない。その代わりにシリーズおなじみのエイリアンたちは登場する。舞台もロンドン支部になり、新しい登場人物たちで、再スタートという感じだろうか。難ををいうのであれば、いい意味で気持ち悪かった前作までとはことなり、平凡なSF映画になってしまった感がある。エンディングも宇宙の広がりを見せていたシリーズおなじみの壮大さはなく、無難な終わり方だろう。面白いことは面白いので、おすすめである。監督F・ゲイリー・グレイ脚本マット・ハロウェイアート・マーカム出演者クリス・ヘムズワース、テッサ・トンプソン、レベッカ・ファーガソン、リーアム・ニーソンエマ・トンプソン、レイフ・スポール、クメイル・ナンジアニ
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ある少年が大人になるまでの本当の記録
「6歳のボクが、大人になるまで。」
評価:4,5
・映画おすすめ 物語
6歳の時、メイソンとサマンサの両親は離婚した。終末や長い休みには父親と会えるが、基本は大学に通い、心理学を勉強する母親と暮らしていた。そんなある日、母が担任の講師と結婚することになる。最初は温厚で、規則正しい男だと思っていた。兄弟も増え楽しい日常を送っていたが、数年後には夫が酒を飲んでは、ものを投げるなどをするようになり、母は2人の子供を連れて家を出ていく。その後も実の父と幾度も話しをしたり、母の再度の結婚、父の結婚と幼い弟の誕生などを経て、メイソンは大人へと成長していく。これは6歳のメイソンが高校を卒業して、家を出るまでの物語。・映画おすすめ 感想
本作の監督の映画と雰囲気が好きで気になっていた作品であった。監督の「ビフォアシリーズ」も長い年月をかけて、同じキャストで三部作をつくりあげている。本作も実際に年齢を重ねたら再び集結、撮影を繰り返し、主演の少年が十代後半になるまで、撮影が続けられた。なので不思議な映画になっている。映画というのは基本、年齢を重ねることのないものだから、主人公も周りの人々も次のカットでは大人になっていることがある。だから観客は自然と主人公の成長を見守ることができる。また過激なシーンをあまり描かない監督なので、日常をそのまま覗いている感覚になる映画だ。こういった映画にであることはまずないだろうし、今後、作られるかはわからない。まさしく無二の映画である。監督リチャード・リンクレイター脚本リチャード・リンクレイター出演者エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、イーサン・ホーク、ニック・クラウス、ジョーダン・ハワード、エヴィ・トンプソン -
神に背いたのか、盲信しすぎたのか
「ウィッチ」
評価:3.8
・映画おすすめ 物語
一家は裁判にかけられていた。父親、母親、主人公、長男、双子、乳飲み子。村の方針に逆らってまで神を信じた父は、村の裁判官たちに村を追放されてしまう。財産をなくした彼ら一家は、ある森の手前で家を作り、とうもろこしを植えた。しかしとうもろこしは不作で、ヤギの乳と卵が主な食料源だった。そんな一家の乳は、母が大切にしている杯をインディアンに売り、獣の罠を買っていた。それで獣を捕まえ、冬をこそうとした。その矢先、乳飲み子をあやしていた主人公の前から突然、乳飲み子が消えてしまう。森を捜索したが見当たらず、狼のせいだ、と乳は断言したが、彼女は赤いローブの女を見ていた。乳飲み子を失ってから母は主人公に厳しく当たるようになる。その頃から不可思議なことが次々起きていた。末の双子は不気味な歌を歌い、黒ヤギをからかい、卵は雄鶏が居ないはずが、中身が半分できていた。やがて一家の中に不和が広がっていく。・映画おすすめ 感想
ウィッチと聞きホラー映画であるから、てっきり魔女が一家を襲う物語かと思っていた。確かに映画の作り、枠組みは魔女の驚異に襲われる一家を描いている。しかし魔女が登場するのは数カットだけで、魔女がなにか危害を加えるという描写はない。まるでなにかの魔法か呪いにかけられたように、一家が破滅していく様子を、丁寧に描いている。この映画のラストでようやく、ウィッチの意味が理解できた時、なるほど、と思わずうなずいてしまった。淡々と冷静に進む映画なので、刺激という場面はあまり存在しないが、この映画の底に流れる恐怖は、間違いなく魔女の仕業なのは言うまでもない。監督ロバート・エガース脚本ロバート・エガース出演者アニャ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー、ハーヴェイ・スクリームショー、ジュリアン・リッチングスエリー・グレインジャー、サラ・スティーヴンス、ワッハーブ・チョウドリー
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この世には確かに目には見えない何かがある
「死霊館 エンフィールド事件」
評価:★4,1
・映画おすすめ 物語
ウォーレン夫妻はマスコミに悩まされていた。いくつもの怪事件を解決してきた2人を、メディアは面白がり、科学者と対決させる企画などをよくやっていた。そうした世間の声に、しばらく休息を取ることにした夫妻。その矢先、妻は悪夢を見る。黒い服を着た悪霊に夫が殺される夢である。一方その頃、イギリスのとある家に引っ越してきた一家は、怪現象に巻き込まれていた。夫の居ない母子家庭で子供数人を育てていたのだが、次女がある日から居間の椅子に老人が座っている夢を見始めた。マスコミがそれを取り上げ、インタビューの最中、次女は老人の声で、ここから出ていけと叫んだのだった。この事件は大きく取り上げられ、アメリカのウォーレン夫妻の元へ依頼が届いた。仕事を受けないことにした2人だったが、困っている人を見捨てられず、イギリスへ渡るとこにした。こうして悪霊とウォーレン夫妻の戦いが始まる。・映画おすすめ 感想
ジェームズ・ワン監督が手掛けた死霊館シリーズ第二作であり、死霊館としては今のところこれが最新作となっている。主人公は実在し、教会に唯一認められた悪霊払いの資格のあるウォーレン夫妻。この事件は実際に起こったウォーレン夫妻の事件簿の1つであり、当時、本当に騒がれた事件である。そのせいもあって、事実に基づいた悪霊ものとしては、文句のつけようがない。エンドロールでは本当の写真や音声が流されるので、この映画をフィクションというくくりにはできないところもある。ウォーレン夫妻が関わった事件はいくつもあり、制作陣は続編を作る予定でいるらしいので、是非とも続けてほしいシリーズである。監督ジェームズ・ワン脚本チャド・ヘイズキャリー・ヘイズ出演者ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、フランセス・オコナー、マディソン・ウルフ、サイモン・マクバーニー、フランカ・ポテンテ
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世界でたった1人、愛することができたのは人ではありませんでした
「シェイプ・オブ・ウォーター」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
親に捨てられ孤児院で育ったイライザは、映画館の2階のアパートでくらしていた。時代は米ソ冷戦真っ只中。彼女はNASAの研究施設の清掃員として働いているが、耳は聞こえるが声が出ない障害によって、友達は少なかった。それでも同僚の黒人女性は優しく、隣人の画家の老人も親切にしてくれていた。とある日、施設に実験用の生物が運ばれてきた。彼女はなぜかその極秘の生物に興味をいだき、お昼休みにその生物に会いにいく。そこに居たのは半魚人だった。南米の川で神として崇められていたところを捕獲されたという。イライザはなぜかその生物に恐怖ではなく、好奇心をもち、ゆで卵をプレゼントした。そこからイライザと彼の日々が始まる。
・映画おすすめ 感想最初に感じたのは、なぜ人と半魚人の恋愛映画だったのか? その疑問に行き着いた。だがこの映画はそこだけにスポットを当てていたわけではなく、主人公イライザを含めた、その周囲の人々の人間模様が描かれている。旦那と喧嘩が増えてきた同僚。半魚人を解剖して成果を出したい上層部の人間。ソ連のスパイながら半魚人に次第に気持ちを寄せていく工作員。仕事がうまく行かない貧乏な画家。こうした人々を描くことで、異物に見える2人の愛情が、自然に見えてくるから不思議てある。愛情に人種など関係ないのだ。愛する人がいる。愛する人と一緒に居られる。その尊さをこの映画は描いていると思えた。監督ギレルモ・デル・トロ脚本ギレルモ・デル・トロ出演者サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ -
暴力だけが支配する未来に彼は希望を見つける
「バビロンA・D」
評価:3,9
・映画おすすめ 物語
近未来。法律はほとんど機能せず、暴力だけが支配する街に、1人の男が住んでいた。街を歩けば武器証人ばかりが店を連ね、街のあちこちで暴力事件が多発していた。そんな街に主人公は1人で住み、ある日、肉を買って帰り調理した直後、家に特殊部隊が突入してきた。それは昔なじみの男が送ってきた特殊部隊で、彼に仕事を依頼したいという。大物テロリストである主人公に、ある寺院から女性をニューヨークまで運んでほしいとのことだった。仕事を受けるしかない主人公が、寺院に到着すると、そこの尼さんと女性が現れた。しかし女は寺院を出た時から狙われていた。しかも何かを感知したり、不思議な能力を旅の最中に見せていた。一体女性は何者なのか。詮索もできないまま、主人公はニューヨークを目指すのだった。・映画おすすめ 感想
ヴィン・ディーゼル主演ということで、期待して見た。彼お得意の襲撃戦、バイクアクションなどが散りばめられた、ヴィン・ディーゼルを観るための映画に仕上がっている。また未来都市の造形を見事だ。貧富の差が激しく、貧しいものが住む街では武器などが露骨に売られ、肉も獣をそのまま売っている。しかしニューヨークは整備され、サイバーパンクさながらの広告とネオンまみれの街になっている。この物語で彼女の正体を知った時、一種の聖書を連想させた。未来を舞台にした新しい始まりの物語なのである。監督マチュー・カソヴィッツ脚本エリック・ベナールマチュー・カソヴィッツ出演者ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ヨー、メラニー・ティエリー、ランベール・ウィルソン、マーク・ストロング、ジェラール・ドパルデュー -
地球が消えてしまった。いやここは……
「クローバーフォールド パラドックス」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
世界はエネルギー資源を使い果たし、新しいエネルギーを求めていた。そこで宇宙に巨大粒子加速器を内蔵したステーションを建設。それが起動すれば世界中のエネルギーがまかなえるようになるはずだった。実験しているのは世界中から集められた頭脳明晰な人々。主人公は交通事故で子供たちを亡くし、そのことから夫と離婚することを決意していた。その決意もあって、今回の実験に志願したのであった。しかし実験は何度行っても失敗ばかり。だんだん仲間の中に不和が広がりはじめていた。そして残り3回で実験ができなくなる。その矢先、実験が成功したかに見えたが、粒子加速器が安定を失い、ステーションの一部が爆発してしまった。安定を失ったステーションを戻そうとした矢先、全員が気づく。目の前にあったはずの地球が消えていることに。
・映画おすすめ 感想1作目からこの3作目までかなり紆余曲折があって完成した映画である。・1作目は怪獣に襲われ、情報がない中で逃げ惑う市民の目線・2作目は何もわからないままに地下室に閉じ込められた女性の物語そして本作は少し未来に地球で起こった実験中の事故を描いている。JJエイブラムスが制作する本作には、タイトル以外に繋がりはなく、本作でも前の2作との繋がりをほとんどみせてこない。制作も前作までの予算より大きかったため、他の会社が制作を拒み、Netflixで制作した本作。内容としては宇宙で起こった奇っ怪な事件を、仲間とともに解決しようとするが、次々と仲間たちが命を落としていく物語になっている。1作目は手持ちのカメラで撮ったドキュメント風の映像。2作目は地下室での密室劇。それにくらべたら、たしかに予算がかかっている映像にはなっている。しかしエンディングでまだ続編がある要素を残していたので、これらすべての世界がつながる1作を作って欲しいと願うばかりだ。監督ジュリアス・オナー脚本Oren Uziel出演者ググ・バサ=ロー、デヴィッド・オイェロウォ、ダニエル・ブリュール
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彼の趣味は殺人です
「ハウス・ジャック・ビルド」
評価:4,3
・映画おすすめ 物語
強迫性障害を抱く技師のジャックは、常に建築家を目指していた。細かいことに気づくと、どうしてもそれを直さずには居られない。そんな彼には夢があった。完璧な家を自分で設計して自分で建てること。彼の芸術であった。しかし彼はある日、知り合いの嫌味な女が車が壊れたからと言って、強引に車に乗り込んできたことがきっかけで、彼女と口論になり殺してしまう。そこから彼の趣味は変わってしまった。見知らぬ婦人の家を訪ねては首を締めて殺す。ヒッチハイカーがいると車で通り過ぎるが、我慢できずに轢き殺す。彼にとって犯行は生活の一部になってしまい、殺害した遺体を冷凍庫に保存しては、次の犯行に及んでいた。だがそうした生活や家の建設にも行き詰まりを感じていくのであった。・映画おすすめ 感想
本作は映像として面白い手法を使っている。・いくつもの歴史的映像を挟んでいる。・いくつもの映画の名場面を挟んでいる。こうした手法によりジャックの複雑な内面を描くことにより、この映画が複雑化している。しかしその情報量の多い映画だからこそ、過激すぎて劇場から観客が居なくなるほどの残忍な光景がありつつも、賛美されることになるのだ、けして安易な気持ちで観る映画ではないが、見終わったあと、頭の隅に残る映画である。結末を見た時、これは映画なのであり、実際にはありえないことなのだという、一種のメタフィクション的な意味があるように個人的には思えた。監督ラース・フォン・トリアー脚本ラース・フォン・トリアー出演者マット・ディロン、ブルーノ・ガンツ、ユマ・サーマン、シオバン・ファロン、ソフィエ・グロベル -
男を信じ、沼を抜けて島をめざす
「カリキュレーター」
評価:★4,2
・映画おすすめ 物語
その惑星は秩序を維持する巨大なシステムと、システムによって作られた、厳しい社会システムが構築されていた。
誰もそこからは逃れられず、夫に捨てられた主人公は罪人として扱われ、他の囚人と一緒に島へ送られることになった。
実際にあるかわからない島。
その島は惑星の危険地帯、沼を抜けた場所にあると言われ、沼に入った者は二度と出てこないとして有名だった。
主人公を含め、複数の囚人が沼送りとなった。その中には粗暴で沼に詳しいとうそぶく強引な囚人もおり、弱々しい囚人たちは彼の指示に従って動くことになる。
だがたった1人、男に凛然と犯行する男がいた。主人公はその男についていくことにした。
沼の果てにあるという島を目指し、旅立つ。
・映画おすすめ 感想
ロシア発のSF映画である。
ロシア映画は近年、着実にそのビジュアルを洗練されたものにしており、本作ではそれが出ていると思われる。
派手な爆破、モンスターでごまかすのではなく、キャラクターを動かし、その心情をしっかりと描くことを積み重ね、映画はできている。
ハリウッドのようなスピード感はない。
だがそこには確実な人間ドラマ、重みのある分厚い映画があると思えた。
キャスト エフゲニー・ミロノフ 、 アンナ・チポフスカヤ 、 ヴィニー・ジョーンズニキータ・パンフィロフ 、 キリル・コザコフ監督: ドミトリー・グラチェフ脚本: ドミトリー・グラチェフ原作者: アレクサンドル・グロモフ音楽: アレクセイ・アイギ
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B級映画かカルト映画か、判断は観る人しだい
「ブラックゴースト 異次元の扉」
評価:★4,0
・映画おすすめ 物語
主人公の女性は最愛のパートナーである女性と知り合い、幸せな日々を過ごしていた。ところがそのパートナーが突然、死去してしまい、彼女は絶望の縁に立たされる。主人公の母親も、もう手がつけられない、というほど落ち込んだ彼女は、儀式にたよることにした。山小屋に1人でこもり、山小屋の周囲を枝で円を書きながら周り、山小屋の至るところを、いたしい人を想いノックする。また顔をきれいに洗ったあと、黒い泥を顔に塗りつけ、また山小屋をノックする。これを1ヶ月近く続けたある日、白い顔の黒いものが見えるようになった。その異形の物は、彼女につきまとい、恋人は逃げている。隠れている、とささやく。死者の口に入れていた石を口に含み眠ると、黒いそれは彼女は動物園に隠れている、といい主人公は動物たちに呼びかける。次第に黒い存在は数を増していき、彼女は廃工場のようなところから、森の中、小屋の中ともがき苦しみ始める。黒い存在たちはいう。「自分たちは異次元の存在なのだ。お前はその扉を開けた、後戻りはできない」・映画おすすめ 感想
スウェーデンの映画は人を惑わすのがうまい。ブラックゴーストもスウェーデンの作品であり、予算がかかっていないのがすぐに分かる映画になっている。撮影場所は山小屋、森、動物園だけなのだから。そして異次元の存在たちの特殊メイクはB級映画を匂わせるものであり、これをみるだけでは、冷めてしまう人もいるだろう。だが映像が次第に早送りのように、言葉が念仏のように聞こえ始めると、もうこの映画はおぞましいなにかになっていく。B級色が強い映画だが後半になり汗をかいている自分に気づくことだろう。やがて終わりゆく空白を見た時、この映画がたった101分だというのに、長い時間この映画を見ていた気分になるはずだ。観る人が見ればB級映画かもしれない。世間のレビューも低いのだが、響く人には体が金縛りにあるほどの強烈なインパクトを与えるはずである。監督アンドレアス・マラウェル脚本アンドレアス・マラウェル出演者サンドラ・カリンスドッター、カーリナ・リンドブロム、Johan SjöbergSören Tolinsson、マイ・リズ・エンクヴィスト、ビルギッタ・ルドクリントよかったらポチッと応援してください。
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全能の力がいきなり手に入ったら、あなたは何をしますか?
「ミラクルニール」
評価:3,9
映画おすすめ 物語
ちょっと落ちこぼれで仕事のできない男ニール。教師でありながら学校に遅刻して怒られるは、下の階に住む女性に恋心を持ちながら声をかけることしかできない。そんなニールに全能パワーが宿された。きっかけは外宇宙に地球人類の存在を知らせるために打ち上げた人工衛星で、それが銀河評議会に捕らえられ、地球人を試すことになった。パワーを善行に使えば、銀河の仲間入りするが、これまで4億の種族が試練をためしたが、それらの種族は不合格となり、滅びていた。知らずしらずのうちに、ニールは全人類の命運を握っていたのだ。最初にパワーに気づいたのは、言うことを聞かないニールのクラス。吹き飛べばいいのに、と願ったら、宇宙からの光線で暮らすは吹きとんだ。これで全能の力を手に入れたことに気づいたニールは、死者を蘇らせることを願うも、全死者が蘇ってしまうことになり、あわてて暮らすの生徒たちだけを復活させる。そしてクラスを優秀にして、小うるさい校長を自分だけ贔屓するようにした。さらに恋をしている女性との距離も近づけて、人生がうまく回り始めた矢先、恋敵のアメリカ人に能力がバレてしまったのだった。
・映画おすすめ 感想管理人だったら全能のパワーを手に入れたなら何につかうだろうか。思わず考えながら見てしまう。とにかく笑えて気楽にみられる映画である。個人的には犬を喋らせるというのはいい提案だと思った。しかし楽しいことばかりでもない。能力で飢餓をなくし、戦争をなくし、世界平和にしたところ、人類は自ら争いを招くことを風刺もしている。確かに今の人類ならば、平和になったところで、また争いを起こすだけなのかもしれない。家族で見れる面白い映画であった。【キャスト】サイモン・ペッグ『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『宇宙人ポール』、ケイト・ベッキンセール『アンダー・ワールド』シリーズロビン・ウィリアムズ(声の出演)『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』モンティ・パイソン(声の出演)【スタッフ】監督:テリー・ジョーンズ、製作:ビル・ジョーンズ、ベン・ティムレットよかったらポチッと応援してください。
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世界が終わるまで、あなたは誰となにをしますか
「ファイナルアワーズ」
評価:★3.7
・映画おすすめ 感想
太平洋に巨大な隕石が落下した。世界中のどこの科学組織も口を揃えて、地球に残された時間は12時間だという。主人公は肉体関係のある女とそのニュースを聴く。女は子供ができたと告げるが、男は女を置いていく。目的地は金持ちの友達の家で行われる、最後のパーティー会場。そこには友達の妹で彼女である女もいる。隕石が落下してきて世界は一変していた。暴力、強姦、強盗が相次ぐ街は、もはや秩序などなかった。中には絶望して自ら命を絶つ人間も出てくる。そんな中、2人の男に連れ去られた女の子を発見してしまい、見過ごせない彼は、男たちの家へ入り、女の子を救出する。女の子は父親に置いていかれたらしく、叔母の家に行けば会えると信じていた。そんな少女を乗せ、彼は姉に少女を任せるために姉の家に向かうが、姉は夫とすでに命を経っており、姪っ子たち3人の墓が庭にはあった。混乱するも、とりあえず友達の家へ到着した2人。少女に遊んでいろ、と言い残し主人公は彼女と再開する。だが頭の中には残してきた女のことがよぎっていた。少女を連れ、この場から出ようとした時、錯乱した女が少女を自分の娘だと言い張り、薬物を伸ばせ、少女はひどい熱をだしてしまう。困った主人公は近くの1人暮らしの母の家へ急ぎ、少女を看病することができた。しかし母に姉の死をつげることはできず、元気になった少女を連れ、少女の叔母の家へ主人公は向かうことにした。最後の時はもう数時間後。・映画おすすめ 感想
きっと誰もが一度は考えるのではないだろうか。もし地球最後の日が訪れた時、自分は何をするのだろうか?主人公は地球が終わるその日に、肉体関係だけの女に子供ができたと告げられ、困惑する。もし自分がそうならたしかに困惑すると思った。そして見知らぬ少女を助けた主人公。もしその時、その場に居たなら助けられる人と助けられない人に分かれるだろうし、助けたとしても行動をともにするかは、考えてしまう。こうやって考えながら見ていくと、この映画で自分がどんな人間なのかが見えてくるように思えた。自分を見つめる鏡のような映画である。【キャスト】ネイサン・フィリップス『レッドライン』『スネーク・フライト』ジェシカ・デ・ホウ「ARROW/アロー」シリーズアンゴーリー・ライス『ウォーキング with ダイナソー』【スタッフ】製作:ロバート・コノリー -
未来と現在の自分が織りなす人類生存の物語
「アンダー・ザ・ウォーター」
評価:★4,6
・映画おすすめ 物語
近未来、人類は海面上昇と塩害で都市のほとんどは海に沈み、残った土地は塩に覆われた。その頃、量子論を使い自分の分身を作って過去に送るタイムトラベルが開発されていた。だが、歴史を変える恐れがあるとして、分身たちは独房に入れられてしまう。時の移動を管理する役職にある主人公は、2017年に海水を真水に変える研究を完成させながら、飛行機事故で死んだ研究者のところへ分身を送り、研究を持ち帰る任務を受ける。分身と本体は通信することができ、分身は無事に2017年へ移動することができた。研究者は自分の祖先にあたる女性で、研究成果を探すが見つからず、しかたなく禁止サれている。
対象者への接触を試みて、研究成果を未来の本体が受信した。研究は見事に成功し、あとは分身が戻るのを待つばかり。しかし分身は決まった時間に戻らず、本体との通信も途切れてしまった。苦悩や上層部の意向に背き、彼は同じ2017年へ行くと、そこでは自分の祖先である研究者、飛行機事故に合わず生き延び、自分たちへ血統をつなぐ娘と一緒にいる分身を見かけるのだった。
・映画おすすめ 感想結論から言うと分かりにくい。分かりにくいポイントは以下の通り。・分身が過去に移動するというアイディアが分かりにくい・同じ人間を描いているので、どちらが未来で現実なのか区別がつかないこの映画は同じ主人公が未来と現在で交互に活動するので、どちらがどちらなのかわからなくなり、混乱してしまう。これによって混乱する人がたったいることだろう。そのせいかレビューサイトでは評判が低く、あまり評価されていない。しかし結末の意味を知った時、これが歴史を変えることなのだ、と改めて思わされる。最後の空白も他の映画では味わえない、なんとも言えない気持ちになる映画だ。監督マックス・ケストナー脚本Dunja Gry Jensen出演者カーステン・ビィヤーンルン、ソフィア・ヘリン、arijana Jankovic -
人は宇宙に不安をいだき、癒やしを求める
「アニアーラ」
評価:★4,5
映画おすすめ 物語
地球の環境が悪化し人類は宇宙へ移民することになり、巨大移民船アニアーラの出港の日が来た。主人公はアニアラータでMRを使った地球を連想させ、不安感を取り除く装置の管理人、インストラクターとして、移民船に乗り込んだ。その初日に航海士の女性が気になり始める。航行は順調かに見えた矢先、宇宙ゴミ、デブリが移民船に激突、燃料の放出で爆発だけは免れたが、完全に航路を逸脱してしまい、宇宙の迷子になってしまう。その頃から宇宙への不安感を抱く人々が主人公のところへお仕掛け始める。年月は過ぎ去り、人々が巨大安定装置で心を癒やしていた矢先、感情を吸い取っていた装置が、突然喋りだし爆発する事故が発生する。これにより彼女は禁固刑をかせられた。彼女をかばおうとした航海士も同じく禁固刑になり、奇しくもそこで2人に愛が芽生えたのであった。更に年月が流れ、2人は仮釈放的に作業に戻るようになっていたが、船の中はあれはじめ、不思議な宗教団体までできはじめていた。そこに参加した2人は見知らぬ男たちと体を重ね、航海士が妊娠してしまう。年月がたち航海士は出産し、3人での新しい暮らしが始まっていた。主人公は人々を癒やすため、別の形で地球を思い起こさせる装置を船長に内緒で独断で開発し、ついに完成たその矢先、航海士は子供を道連れに自殺していたのだった。
・映画おすすめ 感想最初は移民船の中で起こる人間模様、パニック映画の類かと思い観始めたが、次第に物語は主人公の半生、人生に及んでいく壮大なドラマであることに気付かされる。また主人公の職業がカウンセラー的な立場でありながら、宇宙に不安を抱き、女性に恋をする女性。そこが現代社会を映し出しているようで入り込んでみていた。人は目的地、目標を見失うと自堕落になる。どこか人生の落とし穴に落ちた気分になる。それを見事に宇宙で迷子になるということで表している。映画構成も見事だ。短期間を区切って、数年後の物語に入る。こうすることで長期に渡って、移民船の環境がいかに劣悪なものになるかが見てわかる。さらにカルト宗教の出現。これは見事であった。こういう閉鎖された空間で、頼るものがなくなった時、人は神にすがる。それが見事に描かれていて素晴らしかった。ハリウッドではまず見ることのできないスウェーデンの映画。本当におすすめです。監督ペラ・コーゲルマンヒューゴ・リリャ出演者エメリー・ヨンソン、ビアンカ・クルゼイロ、アルヴィン・カナニアン
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状況で判断するしかない謎の映画
「エヴォリューション」
評価:3,3
・映画おすすめ 物語
その島には女と男の子しか居なかった。男の子たちは浜辺で遊び、女達はそれを見守り、怪我をすれば近くの病院から看護師が来る。夜になると女達は浜辺に集まっていた。その前に子どもたちは黒い液体の薬を必ず3滴飲まされ寝かされていた。ある夜、1人の少年が秘密を観るために浜辺へ行くと、女達は浜辺で裸体となりうねうねとしていた。母親と称する女が帰ってくると、少年はシャワーを浴びるところを覗き見る。すると体には、吸盤のようなものがついていた。少年はある日、病院に連れて行かれた。お腹に注射され、入院することになる。母親と名乗る女はほとんどこない。代わりに若い看護師が絵の書くことが好きな少年と親しくしてくれる。一緒に入院していた友達たちは連れて行かれると、疲弊して帰ってきていた。定期的に超音波でお腹の中を検査すると、少年のお腹の中では鼓動がなっていたのだった。・映画おすすめ 感想
セリフらしいセリフがほとんどなく、状況だけが淡々と映し出されていく映画。物語の外枠だけは理解できるが、中身はなんの説明もないので、見る人が見れば退屈に、こういう雰囲気がハマれた面白い映画になるだろう。とにかく説明がないから、ここからはブログ管理人が憶測で物語を書く。・まず島は異星人の実験場・女たちは異星人で母親と名乗っているが母親ではない・子どもたちはさらわれて島につれてこられ、記憶を失っている・病院では子供を作る研究をしているが、女性が妊娠しているとは考えていない・帝王切開で子供を増やすか、実験サンプルにしているこんな感じだと思われる。文明の崩壊はなさそうではあるので、崩壊後の未来ではなく、異星人、あるいは人魚的な生が、少年たちを誘拐あるいは製造していると考えられる。あくまでもこれは管理人の憶測でしかなく、映画から読み取れる情報で作っている。とにかくそれだけ情報の少ない映画なのは確かである。雰囲気だけを楽しみたい人にはおすすめだ。監督ルシール・アザリロビック製作シルビー・ダントン ブノワ・ケノン ジェローム・ビダル脚本ルシール・アザリロビック アランテ・カバイテ撮影マニュ・ダコッセ美術ライラ・コレット衣装ジャッキー・フォコニエ音楽ザカリアス・M・デ・ラ・リバ ヘスス・ディアスキャストニコラ、マックス・ブラバンステラ、ロクサーヌ・デュラン -
キューブの監督が放つ、SFサスペンス
「スプライス」
評価:4,1
・映画おすすめ 物語
貧乏な生活をして見た目は普通だが、遺伝子に関しては天才的な夫婦は、動物同士の優れた遺伝子を組み合わせ、新しい生物を作り出していた。その研究が遺伝子治療、万能細胞へつながるはずであり、企業も多額の資金をだしていた。そんな2人はこれに人間の遺伝子を混ぜたらどうなるものなのか。新しい段階へ進もうとする2人を企業は倫理的批判を受けるとして、停止していまう。しかし妻は諦めることができず、遺伝子組み換えまで、受精の段階まで、といいながら、研究を推し進めていった。夫婦しか知らない禁断の実験は成功していく。恐ろしいスピードで成長する生命体は、人工卵子から飛び出し、死んだかに思えた。ところが小さな毛のないさるのような生き物が、誕生していたのだ。それは少女のように成長し、すぐに成人へと成長していった。だがこの実験をどこまで行うのか、夫婦の間に葛藤が生まれ、生物も次第に自我に目覚めて行く。・映画おすすめ 感想
率直に観る前はエイリアン物になるのかと思っていたら、以外にも子育て物に近い。さすがにキューブを作った監督だけあって、雰囲気や生物の造形が見事にマッチしている。動物と人間の遺伝子の組み合わせが現実世界で成功するのかはわからない。映画同様、倫理的に反する行為だと思うので行われていたとしても公表はされないだろう。しかし人間に近く、人間でない別の生物を作り出すことができたとしたら。それが研究者になついて、子供や兄弟のように思えるようになってしまったら。はたして研究者というものは、無慈悲に殺すことができるだろうか。禁断の一線を超え、更にその先に向かってしまう夫婦の行く末、ラストに待っている、禁断の末に見えた物。この映画はただの映画ではない。神になってしまった人の苦しみを描いた映画。監督ヴィンチェンゾ・ナタリ脚本ヴィンチェンゾ・ナタリアントワネット・テリー・ブライアントダグ・テイラー出演者エイドリアン・ブロディ、サラ・ポーリー、デルフィーヌ・シャネアックブランドン・マクギボン、シモーナ・メカネスキュ、デヴィッド・ヒューレットよかったらポチッと応援してください。
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第一弾は序章にすぎなかった
「アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲」
評価:3,4
映画おすすめ 物語
第二次世界大戦で敗北間近となったナチスは、月に逃げ裏側に繁栄国家を築いていた。ナチスは地球に攻めてくるも、勇敢な者たちの活躍で世界は救われた。かに見えた。地球は互いに資源争いから自滅し、月にいる人間たちこそが、最後の人類になっていた。だがこれは計画通りのなりゆきだったのだ。恐竜時代、地球に落下した異星人が繁栄すべく、人類に紛れ戦争を引き起こし、地下に楽園を気づいていた。そして地球から人類が居なくなった今こそ、地上へ上がろうとしていた。地底人たちのリーダーは地球の歴史上の人物ばかりで、その指揮をとっていたのがヒトラーだった。月に居た人類たちは、地下に地底人がいることに気づき、資源が枯渇した月を脱し、木底に向かう宇宙船のエネルギー元を探して、地底へ向かうことを決意する。映画おすすめ 感想
前回の映画は、クラウドファンディングで制作費を集め、奇抜な設定で観ていて驚きがあった。今回は前作を踏まえてはいるが、前作の主人公に触れられた場所はなく、地下帝国の設定も、他の映画で使われている設定が多い気がした。映像面では前作を凌駕しているので、観る価値はある。ここまで歴史上の有名人を出されると、歴史好きにはたまらないし、ジョブズまで登場するは、制作陣もかなりやりきった感はある。陰謀論や都市伝説が好きな方にはかなりおすすめな映画になっている。最後に続編がありそうな終わり方をしているので、続編があることを期待したい。
【キャスト】(声の出演) *超豪華【日本語吹替版】ボイスキャスト!ララ・ロッシ(坂本真綾)ウド・キア(野島昭生)ウラジミル・ブラコフ(峰 晃弘)キット・デイル(関口雄吾)トム・グリーン(上別府 仁資)ユリア・ディーツェ(小若 和郁那)【スタッフ】
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殺人拳シリーズ完結!
「子連れ殺人拳」
評価:3,4
・映画おすすめ 物語
ある町では暴力団が二分して争っていた。争いの原因は先代親分の死の後、今の親分になり、その親分が捕まったことから、子分たちが2つに別れ争っていた。争いの火種は10億分のコカインのありか。それを知っていると疑心暗鬼になり、対立が激しくなっていく。そして多くの用心棒が雇われることになり、街に狼たちが集まってきた。その中に空手使いの男と子連れの剣術使いの男も居た。2人はひょんなことから知り合い、互いを認め、子供も空手使いになついていた。そんな和やかな関係を吹き飛ばすように、2つの組の争いは激化していく。空手使いは自分を高く買ってくれる包皮つくといい、剣術使いはすでに片方の組に雇われ、その腕をいかんなく奮っていた。やがて空手使いはこの争いの中でコカインの在り処を突き止めるのだった。それは剣術使いとの決着をいみしていた。・映画おすすめ 感想
本作は剣琢磨シリーズとは全く別で作られた映画であり、主人公の名前も違っている。剣琢磨のように非道な部分が少なく、子供に優しい一面がある。本作は千葉真一が空手と剣術を融合させた新しい映画を作りたい、との構想から始まっており、確かに見たことのないアクションが繰り広げられている。最後の浜辺のシーンなど、その真骨頂ではないだろうか。これで殺人拳シリーズは終わりとなってしまったが、このシリーズをきっかけに、千葉真一は、世界から声がかかる俳優となり、東南アジアを筆頭に、主演映画も作られるようになった。この時代だから作れたとも言えるのだが、できることならば、こういった映画を作れる環境を、日本映画にもう一度、戻してほしいと願いたい。
監督山口和彦脚本鴨井達比古出演者千葉真一、夏八木勲、小山明子、川崎あかね、梅宮辰夫 -
剣琢磨シリーズ完結
「逆襲!殺人拳」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
ある製薬会社の内部情報を録音したカセットテープを持った、大和田一派の弟の事務所が、警官隊に包囲されてしまう。そこで大和田一派の長男は剣琢磨を一千万で雇い、警官隊に化けた琢磨は見事、弟を救出した。ところが謝礼金引き渡しの時になって、剣を殺そうとする大和田一派。それを返り討ちにしたのはよかったが、剣に挑戦してきた若い女性武術家の相手をしているうちに、大和田一派は逃げてしまう。その後、製薬会社と大和田は会合を開き、株主総会を有利に終わらせてくれた謝礼として、大和田に百万円の小切手を社長は送る。しかし大和田は国会議員との金の話しをしていた社長のテープを持ちだし、10億を要求するのだった。そこへ剣が乱入、テープを奪っていくのだった。剣琢磨は10億を要求する。こうして剣琢磨、大和田一派、製薬会社の三つ巴の戦いが、10億という巨額の金をめぐり、行われる。・映画おすすめ 感想
悪事を悪事とも思わないプロフェッショナルの剣琢磨。今度は10億をめぐる戦いを開始するのだが、本作は10億が二転三転する目が苦しい展開で、見ているものを飽きさせない。また行くども死の淵から生き返ってきた剣琢磨は、今回もなんども復活して、10億を持つ相手に戦いを挑む。これも見応えがある。本作はシリーズが世界的にヒットしており、多くのファンがいる。そのために、本物の空手家が出演するなど、各界からも注目の映画だったようだ。今見ても、凄さがわかる映画である。監督小沢茂弘脚本高田宏治志村正浩小沢茂弘出演者千葉真一、池玲子、北村英三、汐路章、キャシー、大塚剛、村上冬樹、遠藤太津朗、山城新伍、和田浩治 -
人気シリーズ第二弾
「殺人拳2」
評価:3,8
・映画おすすめ 物語
ある証人に証言をさせてはいけないと、剣琢磨に依頼が舞い込んだ。剣はすぐさまバイクで暴走、コロンビア大使館へ突入すると、そこで大暴れした。そこへ駆けつけた警察に素直に逮捕された剣は、警察署に入ると、証人がいる取調室へ突撃、警察官たちを払い除け、証人の声帯を潰し、鉄格子を破壊すると、窓から脱出するのだった。依頼主の竜虎殿はあらゆる格闘技の達人を集め、競技施設を作るべく、東南アジアから多額の寄付金を強引に引き出していた。それをアメリカマフィアへ流していたのである。それを阻もうとする正武館を今度は標的にしようと、剣に頼むのだったが、剣を断った。しかし色々と知りすぎた剣を黙って見過ごすはずもなく、あらゆる武術の達人たちが、剣の命を狙ってやってくるのだった。・映画おすすめ感想
シリーズ第二弾となり、前作から増してアクションはパワーアップしている。更に本作では達人集めのため、各格闘技界から選ばれた、本物の達人たちが演技をしている。そしてシリーズを通して正武館の会長を務める鈴木正文が今回の登場している。鈴木正文も本物の空手家で、空手界の大物でもある。こうした本物たちの激闘をぜひとも見てほしい。そして今の時代にこういった映画を復活させてほしいと強く、映画ファンとして願う。ちなみに、クエンティン・タランティーノ監督を含め、数多くの海外映画人たちは、本シリーズをリスペクトしているのも事実だ。
【キャスト】千葉真一、市地洋子、石橋雅史、山城新伍【スタッフ】
原案:高田宏治脚本:高岩肇、小沢茂弘 -
日本のアクション娯楽映画
「激突!殺人拳」
評価:★3,9
・映画おすすめ 物語
剣琢磨はどんな汚れ仕事も引き受けるプロであった。そんな彼に1つの依頼が舞い込む。兄妹の兄で殺人空手の使い手、死刑囚となったその兄を救出してほしいというものだった。剣は坊主に変装し独房に入り、戦いの結果、仮死状態にする拳で見事死刑囚を脱出、香港へと逃がすことに成功する。とろこが依頼人の兄妹は支払いができず、逃したばかりの兄に合わせろとせがんでくる。払えないのならば妹を売り飛ばす、と剣がいうと兄は剣に歯向かうも、飛び蹴りの勢いで、マンションから落下、命を落としてしまうのだった。その後、妹は剣に売り飛ばされてしまう。そして次の依頼は、亡国の息女を誘拐するとうものだった。しかしその裏に黒い組織の影を見た剣は、依頼を断るのであった。逆に息女に近づくため、彼女が身を寄せる空手の名門正武会の本部へ行き、会長と手合わせをして、息女の護衛に自分を売り込むのだった。なにかに気づいた剣を生かしておくわけには行かず、黒い組織は香港から手練を呼ぶ。その中にはあの逃した死刑囚も入っていたのだった。・映画おすすめ 感想
日本の元祖アクション俳優、千葉真一の代表作の1つであります。色黒の剣琢磨はまさしくあの時代、映画で受けるキャラクター、ダークヒーローであり、強くて男らしい、昭和の男である。物語の序盤ではその行いが非道に見えるが、後半に行くにつれて、次第に剣という男が、ただの悪漢ではないことに気づいてくる。それにしても日本にもここまで肉体を駆使したアクション映画があったとは、驚きだ。香港ではショーブラザーズ、ブルース・リー、ジャッキージェンなど、肉体1つのエンターテイメントを作り出す人々がいたが、日本にもその流れに乗って、空手アクションを作っていた時代があった。今でもこういった作品が作られているが、ほとんどが小規模で、千葉真一のようなアクションスターが、出演するものは少ない。まだ、こういった映画が流行する時代が来ることを願いたい。監督小沢茂弘脚本高田宏治鳥居元宏出演者千葉真一、中島ゆたか、山田吾一、遠藤太津朗、矢吹二朗、志穂美悦子