それは病気ではない
「ある少年の告白」
評価:★4.3
・映画おすすめ 物語
牧師の息子に生まれ、キリストの教えを受け、愛情を注がれて育ったジャレット。
高校時代には彼女がいたが、肉体関係にはならなかった。
なにか違和感を感じていたからだ。
その後、大学へ進学したジャレットは、仲良くなった男友達にレイプ未遂の被害を受ける。
そのことで自分が男が好きなのだと自覚するようになった。
その事実を両親に告白すると、父親は先輩牧師たちを呼び、ジャレットが自分がゲイであることを直したい、と言ったことから、救済プログラムを実施している施設へ入ることになる。
施設は神の言葉を引用し、入所してきた人々の家系に問題があるのではないか、自分が同性愛者として目覚めたときのことをみんなの前で告白させるなどのことをした。
告白できない場合、棺桶の前で聖書による暴行がなされるなど、ジャレットには耐えがたい場所だった。
そして彼は施設を出ることを決める。
この真実を世間に公表することにするのだった。
・映画おすすめ感想
この映画は原作者の回顧録を映画化したものであり、実際に起こったことなのだ。
映画の中で同性愛を矯正する施設が描かれているが、はたしてそれが正しいことなのか、見ている側としては分からなくなる。
キリスト教では同性愛が禁止されているので、矯正しなければきっとだめなのだろうとは思う。
だが矯正しようとして、人間の本質とも呼べる愛の部分を変えられるものなのだろうか。
ジェンダーレスに理解が広がり始めてはいるものの、まだまだこの世界は同性愛者を差別する世界が広がっている。
この映画を見て、何が正しいのか分からなくなる。
監督 ジョエル・エドガートン
脚本 ジョエル・エドガートン
原作 ガラルド・コンリー(英語版)
『Boy Erased: A Memoir』
製作 ジョエル・エドガートン
スティーヴ・ゴリン
ケリー・コハンスキー・ロバーツ(英語版)
出演者
ルーカス・ヘッジズ
ニコール・キッドマン
ラッセル・クロウ
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