彼らには彼らなりの正義があった
「動乱」
評価:★4,5
・映画おすすめ 物語
軍人宮城は青年将校たちを預かる身であった。
そんな青年将校の1人が脱走してしまう、実家に行くとそこで自決を強要された青年は、軍曹を逆に撃ち殺してしまう。
青年将校は死刑判決が決まり銃殺され、宮城が実家へ遺体を運んでいく。
そこで青年の姉、薫と知り合いになった。
青年将校の事件を受け、宮城も責任をとり、朝鮮の国境警備隊として異動となり、そこで女郎となった薫と再会する。
言い争いになった2人。
薫はその後、自殺を試みるが失敗に終わり、宮城がその身柄をひきとるのであった。
物資を請求しても届かない前線で、宮城は軍部に憤りを感じ、憤慨の手紙を軍部に送るのだった。
その後、日本に帰ってきた宮城と薫は一緒に住むようになり、青年将校たちとの決起の話が色濃くなり始めていた。
先の五一五事件で軍部は二分し、皇道派と保守派が対立していた。
皇道派の宮城は貧乏人の軍閥の間のあまりの生活の差に憤り、次第に決起への心が固まり始めていた。
そんな中で薫との関係に踏み切れない自分もおり、宮城は苦悩する。
・映画おすすめ 感想
歴史がどう見ているのか分からないが、映画は素晴らしい。
主演に高倉健、吉永小百合を置いた、歴史群像劇である。
五一五事件から二二六事件までを描いたこの物語は、国を思う男の苦渋の決断であり、それが国を変えると信じていた。
しかし当時は反乱軍として処罰され、歴史はこの事件をクーデターだとしている。
だが実際にどういった人物がこの事件を起こし、どういった気持ちで死んでいったのか。
個人的にはわからない。
ただこの映画を見る限りでは、そこに国への憂いと正義は確かにあったと思えた。
監督 森谷司郎
脚本 山田信夫
製作 池田静雄
坂上順
岡田裕介
ナレーター 佐藤慶
出演者
高倉健
吉永小百合
米倉斉加年
桜田淳子
志村喬
田村高廣
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