人は弄ばれただけなのか、それとも人の仕業なのか
「コクソン」
評価:★4,5
・映画おすすめ 物語
土砂降りの雨が降るある日の早朝、小さい町の警察官をやっている主人公のところへ電話が入る。
1人の男が老夫婦を殺害したというのだ。
妻と母親、小学生の娘がいる男は、朝食を食べながらその話をしたあと、仲間の待つ事件現場に急行する。
するとそこには白目を剥いて正常とはとうてい思えない状態の男と、惨殺された遺体があった。
男になにを聞いても答えず、薬をやっている気配もなく、毒キノコでも食べたのか、と警察官たちは憶測を言う。
その直後からある噂が立ち始める。
山に住み着いた日本人が呪いをかけたのではないかと。
日本人は鬼のようになり、獣を生で食らう、という噂までたっていた。
その噂が消えないうちに、次なる事件が起こる。今度は焼死体が発見されるのだった。
後輩警察官の弟が神父見習いをやっており、日本語もできるというので、その日本人のところへ向かうが、日本人は居なかった。
ただ村人の私物が置かれた祭壇やなにかの儀式を行う部屋がそこにはあった。
・映画おすすめ 感想
これは田舎町で起こった、人外の物語。
コクソンに明確な答えは示されていない。
國村隼演じる日本人がなにものなのか、途中で登場する霊媒師の正体、謎のが登場するが明確な答えはない。
この映画は前半はコメディ要素もあり、軽く見られる映画だ。
しかし次第に雰囲気が重くなり、謎が濃厚になっていき、最後の結末は謎と悲劇で終わる。
これは小さい町を舞台にした神と悪魔の物語、というレビューが多い。
個人的にもそういう見方が濃厚なのだが、誰が神で誰が悪魔なのか。
答えは見た人それぞれがきっと判断することになるのだろう。
監督 : ナ・ホンジン
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