神に背いたのか、盲信しすぎたのか
「ウィッチ」
評価:3.8
・映画おすすめ 物語
一家は裁判にかけられていた。父親、母親、主人公、長男、双子、乳飲み子。
村の方針に逆らってまで神を信じた父は、村の裁判官たちに村を追放されてしまう。
財産をなくした彼ら一家は、ある森の手前で家を作り、とうもろこしを植えた。
しかしとうもろこしは不作で、ヤギの乳と卵が主な食料源だった。
そんな一家の乳は、母が大切にしている杯をインディアンに売り、獣の罠を買っていた。
それで獣を捕まえ、冬をこそうとした。
その矢先、乳飲み子をあやしていた主人公の前から突然、乳飲み子が消えてしまう。
森を捜索したが見当たらず、狼のせいだ、と乳は断言したが、彼女は赤いローブの女を見ていた。
乳飲み子を失ってから母は主人公に厳しく当たるようになる。
その頃から不可思議なことが次々起きていた。
末の双子は不気味な歌を歌い、黒ヤギをからかい、卵は雄鶏が居ないはずが、中身が半分できていた。
やがて一家の中に不和が広がっていく。
・映画おすすめ 感想
ウィッチと聞きホラー映画であるから、てっきり魔女が一家を襲う物語かと思っていた。
確かに映画の作り、枠組みは魔女の驚異に襲われる一家を描いている。
しかし魔女が登場するのは数カットだけで、魔女がなにか危害を加えるという描写はない。
まるでなにかの魔法か呪いにかけられたように、一家が破滅していく様子を、丁寧に描いている。
この映画のラストでようやく、ウィッチの意味が理解できた時、なるほど、と思わずうなずいてしまった。
淡々と冷静に進む映画なので、刺激という場面はあまり存在しないが、この映画の底に流れる恐怖は、間違いなく魔女の仕業なのは言うまでもない。
監督
ロバート・エガース
脚本
ロバート・エガース
出演者
アニャ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー、ハーヴェイ・スクリームショー、ジュリアン・リッチングス
エリー・グレインジャー、サラ・スティーヴンス、ワッハーブ・チョウドリー
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