第65号「戦争と人間 第1部」
「人間の条件」を9時間30分見た後、映画を見る力を失った。
あれだけの超大作を自らの中で咀嚼し、呑み込んでしまうと、そのあまりのやるせない結末を、消化しきれない自分がいた。
そんな中で見たのがまたしても超大作、しかも「人間の条件」と変わらない上映時間のこの「戦争と人間」である。
監督・山本薩夫
出演・滝沢 修
物語は群像劇である。
戦争に翻弄される各階級の人々を描いている。
悲劇だけではない。戦争という凄まじく異常な時代を逆に泳ぐ人間も描かれる。
三國連太郎氏が演じる役柄は特にそうであろう。
鴨田駒次郎は伍代公司の用心棒として、アヘンの回収などを請け負う。
そのやり口は、非道、人道も道徳もない。
この時代の混沌を象徴するような人物に仕上がっている。
また今は亡き中村勘三郎が少年時代に出演した映画でもある。
この時代に少年の純朴さでは辛いだろうと見ていて思えた。
この映画、歴史映画として観ても、勉強になり面白い。第一部は日本が戦争へ向かう様子、歴史的事件が描かれている。
戦争映画として、また当時のスターが総出演している映画としても、見どころである。
オススメの長編映画だ!
第二部を観たら、また書きます。
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