第39号「座頭市」
北野武監督の座頭市である。
勝新太郎主演の座頭市も何何本も観ているし、ドラマ版も観ている。
その中でもやはり北野武監督版座頭市は異色である。
無口な座頭の市さんが、それぞれの事情を抱えた人々と触れ合い、盗賊団を切り倒していく。
殺陣は凄まじく斬新で、座頭市が凄まじく強い。
ドラマもしっかりしている。
そして、何よりも最後のタップが痛快で気持ちよく観終われる。
北野武監督へ黒澤明監督は、日本の映画界を頼む、と託したそうだが最近、北野武監督の作品を観ていて気づいた。
この監督には独特のアングルがあり、色がある。
どこかで観たようなシーン、アングルなどではない。
監督独自のアングルなのだ。だから黒澤明監督は未来を託したのだと思う。
この映画は、それをとくと味わえる。
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