「初恋のきた道」
1999年、中国映画。
チャン・イーモウ監督、チャン・ツィイー初映画出演の恋愛、農村映画である。
注意:長文、ネタバレ。
町で働く男は父の死の知らせを聞き、雪の深い農村へ帰ってきた。家に帰ると母の姿はなく、村長がやってきて父は雪崩にあって亡くなり、村の風習で人が担いで運んでくることになっているがまだ村に帰ってきていない、担ぎてがいないという。母はというと教師だった父が教鞭をとっていた古びた学校の前から動かないという。男は学校の前で泣き続けている母を見つけ、家につれて帰ってくる。
男はこの時、父と母の話を思い出していた。
まだ村に教師が居なかった時、20歳の父が村へやってきて教師となり、18歳の母はそんな父に恋をした。
自由恋愛があまり認められていない時代、母は父を追いかけ、父もそれに答えるように、2人の小さな恋が始まった。
どこにでもある普通の初恋。どこにであるある昔の農村。それなのにどうしてこんなに胸が締め付けられ、こんなに感動したのだろうか?
若い娘が町に連れ戻された男を待ち続け、男が町に来た道を見つめている。そこで彼女は待ち続けた。それだけなのになぜか染み込んでくる。
チャン・イーモウ監督は色彩にとにかくこだわる人である。この映画はモノクロで始まりモノクロで物語は締めくくられる。しかし最後は若かりし頃の母が父を待ち続けた、初恋のきた道、を走っていって終わる。その美しい風景が体に染み込んでくるようだった。
こんなに美しい映画、久しぶりに観た気がした。
価格:1,100円 |
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