2018年公開の日本映画であり、俳優の斎藤工が長編映画に挑戦した初監督作品である。
注意:ネタバレ、長文
ある男が死んだ。
その男はギャンブルばかりして、借金をつくり妻と2人の男の子が居ながら、家を出ていってしまう。その日から母親は新聞配達、水商売などで2人の子供を必死に育てた。ある日、車にひかれながらも無理して働き、そのせいで母は入院。兄弟は親の代わりに働き、勉学を頑張った。
大人になった2人は、母と久しぶりに会い、父が入院しているという話をする。胃がんで余命がないという。
次男は付き合っている女性と父の見舞いに行った帰り道、子供ができたことを知らされる。しかし次男の脳裏には自分たちが経験してきた辛い過去が蘇る。
そして父の葬式の日、息子たちと次男の彼女が葬式を取り仕切る中、母は葬式に来ることはなく、参列者も変人揃いだった。だがそこで父が次男の書いた作文を死ぬまで手元に置いていたことを知るのだった。
他業種の人が映画監督をするというのは、正直、映画好きの個人としてはあまり好ましいことと思えない。
映画監督になりたいと、必死に業界であがいている人たちがいるのに、横から出てきて、いきなり監督をやられたのでは、たまったものではない。
しかし映画好きで有名な斎藤工が監督するのだから、当初から私は興味を抱いて、期待していた。
最初は凄く雰囲気もあり、ダメ男と借金まみれの母と息子たちの辛さが良かった。
だが葬式の参列者の場面になった瞬間、佐藤二朗を筆頭に、悪ノリなのか、あえて監督がそう指示したのか、アドリブのようで、内輪で盛り上がっている雰囲気があり、観客としては置いていかれた感覚になった。
こういう映画ジャンルがあるのかもしれないが個人的には、最初の暗い雰囲気のまま、映画を貫いてほしかった。
次回作はカルト映画的な感じの映画らしく、今年公開ともあり、期待したい。
是非とも、酷評されても監督を続けてほしいと個人的には願う。
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