50年間、誤解され続けてきた男。
私は三島由紀夫とはそういう男だと思っています。
電子書籍がほとんど主体となった私個人には無縁な存在。なぜか?
三島由紀夫の本は殆ど電子書籍化されることがないからです。
誰かが映画を作ってもテレビでおおっぴらに宣伝はされない。テレビでは昭和の重大事件などでしか扱われない。
そんな彼がようやく。50年目にしてようやく見直され始めている気がします。
生前は世界で翻訳され、ノーベル文学賞の候補にまでなった。誰よりも日本を愛し、誰よりも言葉にこだわった男。
もし彼が生きていたら、政治家になっていただろうか?
そんなものにはならなかった。彼が言っていた日本の将来像はことごとく的を射ている。つまり正しかったわけだ。
もしも彼が駐屯地であの事件を起こさなかったならば。もしも生きていたならば。
そう思うとなんだか残念ではある。しかし三島由紀夫という男はきっと、あの日に死ななくてもどこかで日本の現状と未来を憂いて自殺していただろう。
人の5倍は濃密な人生を生きた男。
この映画は右でも左でもなく、三島由紀夫を見てほしい。
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