「ラストナイツ」Last Knights
注意:ネタバレ、長文
2014年公開のアメリカ映画であり、日本人映画監督・紀里谷和明のハリウッドデビュー作である。
物語は架空の国家。皇帝の命令で首相に任命されていたギザ大臣は己の好むように、各領主から賄賂を受け取っていた。しかしのかもその命令に背き、誠実にあろうとするバルドーク卿は、招集され訪れた首都で大臣を傷つけてしまう。これを大げさに騒ぎ、御前会議にまで発展した。しかしバルドーク卿は一切の言い訳をせず、大臣を叱責する。これに憤慨した大臣は皇帝に口添えし、バルドークの護衛隊長ライデンの手で殺させるのだった。
復讐を恐れた大臣はバルドーク家を離散させ、家臣たちも散り散りになる。
ライデンは妻と暮らしながら酒浸りになり、風俗通いを1年続けていた。だがこれには理由があった。
紀里谷和明監督は本当に不遇の監督だ。
デビュー作、CASSHERNでは日本国内の評論家に叩かれた。しかしハリウッドからオファーがあり、複数の映画が動いていたという。
ところがリーマンショックによりすべての映画が白紙となり、日本に戻りGOEMONを撮影するも、評論家は批判してばかりだった。
そしてようやくハリウッドで作られたのがこのラストナイツだ。
前2作はCGを使い、現実ではありえない映像を作った。しかし本作ではセット、実際の建物などを使って撮影され、これまでの作品とは違う作品の色が出ている。
本作は忠臣蔵を原作としており、キアヌ・リーブス主演で同様のテーマ作品が作られております、制作が遅れたがようやく完成した。
ところが公開されると、内容がこれまでに幾度も作られてきた騎士道を題材にした映画と変わりなく、これといった売りもない映画になってしまっている。
面白いし、胸が熱くなる。だが何も残らない。普通の映画になってしまっている。
監督に求められたのは、きっとCGを駆使したすごい映像だったと思うのだ。それが普通になってしまった。
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