「レディープレイヤー1」Ready Player One
注意:ネタバレ、長文
2018年公開のスティーブン・スピルバーグ監督、小説「ゲームウォーズ」原作のSF映画である。
物語は2045年、環境汚染によって貧困層が増えた時代、現実を忘れて仮想現実宇宙「オアシス」に居場所を求めた多くの人々が、毎日ゴーグルをつけVR世界へ没入していた。
ウェイドもその1人で両親を早くに失い、育ててくれた叔母は暴力を振るう男と一緒に住み、家に居づらい彼は、現実を忘れオアシスに入り浸っていた。
仮想現実オアシスには3つの鍵が隠されていた。オアシスの設計者であり世界一の大富豪が、死ぬ間際に鍵を隠したと公表、多くのプレイターが鍵のありかを求め、設計者ハリデーが作った謎とゲームに挑んでいた。
だが、世界最大の市場となったオアシスを手に入れる権利を求め、IOIなる企業が組織的にオアシスへアバターを送り込み、鍵を探していた。そして現実でも、その妨害は始まっていた。
3つの鍵を求める冒険の中で設計者ハリデーの苦悩をしっていくウェイドは、次第に人生が変わっていくのだった。
スティーブン・スピルバーグ監督が久しぶりに大人から子供まで楽しめる娯楽映画を作った。まずはそこが嬉しかった。
現実の延長線上にあるVRを題材に、現在のネット社会が更に巨大化した世界。それを見事に描き、今もあるネット上だけのつながり、友達と呼べる存在を描いている。
しかし仮想現実の世界だけではなく、現実世界の必要性、厳しさ、現実世界でのマネーゲームなども描き、仮想現実だけにとどめていないところが、この映画の面白い点だ。
そしてなんといってもオタクにはたまらないシーンがたくさん登場する。
まずは冒頭のバック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンと映画アキラのバイクがレースをするシーン。そこにキングコングが登場するのだから、冒頭30分で満足してしまうほどだ。
更に要所要所に日本のオタク文化、日本人やゲーム、アニメを知らない人にはちょっと分からない部分もあるが、ゲームからはオーバーウォッチ、へイローのキャラクターが登場し肝心な場面ではメカゴジラ、ガンダムが登場。私がなにより嬉しかったのは、スピルバーグが要所にバットマンネタを入れてくれたことだ。
スピルバーグの好きなものがとにかくてんこ盛り。
オタクの夢見た映画がここにある。オタクだからこそ理解できる世界がここにある。
この映画は全人類に観てほしいし、絶対に面白いと感じられる映画になっている。
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