「ダイバージェント」Divergent
注意:ネタバレ、長文
2014年、アメリカ制作のSF映画である。
物語は世界崩壊後、最後の人類はシカゴに最後の都市を作り生活していた。二度と人類の滅亡が起こらぬよう、人類がある年齢に達したら、幻覚剤を飲み、そこで行った行動で5つの派閥に振り分けられて、一生を過ごすことになっていた。しかしいずれにも属さない者たちは迫害され、貧しい生活を送っていた。
主人公トリスも適正テストを行うと、どの派閥にも属さない異端者「ダイバージェント」だと分かる。しかし適性テストを行った女性は彼女を逃してくれ、好きな派閥に入ることをすすめる。そして彼女は勇敢を司る派閥に入り、そこで戦い、恋をし、社会の裏に潜む邪悪に気づく。
アメリカ本国ではティーン向け小説として人気だった小説を原作にしたとあり、公開後、興行的に成功した本作は、後に続編が作られることになる。
おそらくこの流れは「トワイライト・サーガ」「ハンガー・ゲーム」と言った、ティーン向けの小説を映画化する一連の流れの中で出てきた企画と思われ、内容としては非常にわかりやすい物語となっている。
ただ一般的なSF小説、SF映画を観てきた大人たちにとっては、なにか物足りないというか、話しがあまりにもストレートすぎ、また弾けるわけでもない現代的な若者を描いているところを見ると、現代的といえるのかもしれないが、この映画の世界観があまりにも安易で、私としてはのめり込めなかった。
複雑な人間をたった5つに分けてしまう。しかも他の派閥との交流を極端に避ける。確かにそこには争いがなくなるかもしれないが、物語の中で後半に起こってくることがよく200年も起こらなかったものだ、と突っ込みたくなる。
また厳格の中で主人公が他者とは違うふうに適応していく姿が描かれているが、その部分をもっと深く掘ってほしかった。
あるいはサイバーパンクのように、実は全部幻覚だった、という話しでもあるいはよかったような。
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