「砂の女」
安部公房原作の第一弾映画であり、世界的にも評価が高い作品である。
砂にすむ昆虫を研究する教師は、ある日、一晩の宿を求めて研究先の村人に宿を尋ねる。
すると一軒の砂の穴の中に立つ家を進められ、縄梯子で降りていく。そこには若い女が1人住んでおり、砂まみれの家の中で、男は皮肉を言いながら、一泊だけすることを強調するも、女はまるで何日も住むような口ぶりで男の話を相手にしない。
そして翌朝、縄梯子を登って帰ろうとするが縄梯子はなく、砂の中を登ろうとづるも、崩れて登ることができなかった。
村の人々はこの砂に埋れた集落の砂堀り要員として、外から来た人々を、砂の穴の家へ割当、上にいる人達は、配給だといって食料、水などを砂かきの対価として与えていた。
男は何度も脱出しようとするが、次第に女と情を通じるようになり、一週間が三ヶ月、三ヶ月が半年と延びていくのだった。
感想は一言。不思議な世界だ。まるで男は別の惑星にでもきたかのような生活風景。配給というものに頼る以外、生きるすべはない。
そして男女2人くらしからくる自然な感情。
この生活はきっと続く。この2人が老人になっても。すでに主人公はこの砂の家になれていっている。そして女を愛しているのだから。
他人の顔といい安部公房の映画はどうも不思議な、それでいて心地の良いテンポで観られるので、肩の力を抜いて観られる。私にはあっているのかもしれない。
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