第188号「ダークナイト ライジング」
「ダークナイトライジング」
クリストファー・ノーラン監督が制作したバットマン、最終作である。
物語としては前作の終わりに、ジョーカーからリアルヒーローであるハービーと幼馴染で恋心を抱いていたレイチェルを失い、屋敷に引きこもっていた。
そこへ巷を騒がせる泥棒キャットウーマンが現れ、彼の宝石を盗む。
またゴッサムシティには新たな敵ベインが現れ、街を完全に封鎖、アーカムから囚人を解き放ち、ゴッサムは悪党の街と化した。
バットマンはふっかつして、最後の戦いに挑む。
バットマンは普遍的なヒーローであり、コミックでは何度も引退が描かれたが、映画でバットマンの引退を描いたのはこれが初めてである。
前作が好評であったために今作は前作にも増して興行的に成功を収めたものの、正直な感想は、バットマンという現実に近いヒーローをより現実的に描いた映画で大活躍させる難しさが出てしまったと思う。
つまり作中でバットマンが飛行機で街中を飛びまわるシーンがあるのだが、これは映画的に一番派手な見せ場のだろうがいまいち、派手さにかけるというか、映画が現実よりになっていたぶん、少し無理して派手なシーンを追加下ような気がした。
またコミックノーマンズランドは、バットマン史上、もっとも長大な作品として知られているので、それを映画の原作にするには165分では足りなかった気がする。
せめて2部作にするなどしてほしかった。ノーマンズランドを原作にするのであれば。
最後の銅像も正直、笑ってしまった。
残念なのはヒースレジャーが生きていたら、とこ化で登場していた可能性があったということ。それがあれば、この映画は今よりももっと売れただろうし、映画史にもっと名前が刻まれたと思う。
ダークナイトをこの形では超えられていない。
ただのエンターテインメント映画で終わっている。
それで良いのかもしれないが、前作があらゆる面において優秀過ぎ、映画の枠すら超えた芸術できなところまで行ってしまったために、どれだけやっても見劣りしてしまうのが残念だ。
秀作は秀作なのだが。
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