映画おすすめ 怪談雪女郎|映画レビューズ
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映画おすすめ 怪談雪女郎
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雪女の伝説

「怪談雪女郎」

評価:★4,2

・映画おすすめ 物語


ある地方では雪深い山奥に雪女が住むと言われ、姿を見た者は氷漬けにされ、殺されるという言い伝えがあり、山に近い集落では雪女を信じていた。

ある仏師とその弟子与作は、高名なお寺に観音を納めるべく、それを掘る木を探していた。

雪深い山奥に入り、二人はとうとう観音様を掘るにふさわしい巨木を発見する。

だがその帰り道、吹雪にあい、山小屋で一晩を過ごすことになってしまう。

師匠は巨木を見つけたことが嬉しく、酒を飲み吹雪も祝いの音に聞こえる、と言って寝込んでしまう。

与作はそんな師匠に藁の河童をかけて、自らも焚火を絶やすことなく、眠りにつこうとしていた。


そこへ突然、山小屋の木戸が開き、女が入ってきた。

入ってくるなり、山小屋の中は凍り付き、焚火も消されてしまうのだった。

雪女であった。

雪女は師匠を凍り付かせ、殺し、与作を殺そうとするが、まだ若く美しい、という理由から与作を見逃すことにする。

ただし雪女を見たことは誰にもは話してはならない、と言い置きその場を去っていくのであった。

村の連中に発見された時、与作は凍え死ぬ寸前であり、育ての親である師匠の女将さんに解放されながら、回復していたのであった。

そして亡き師匠と見つけたあの巨木が村にやってきたのだった。

しかし仏師の弟子である自分に観音様の仕事が任せられたものの、そんな自信を持てずにいた。

そんな時、家の軒先で雨宿りする美しい女性と出会う。

名前は雪。

女将さんが家の中へ入れてやり、そのまま与作と恋に落ちた雪は、祝言を上げるのであった。

ただし、雪は炎を極端に嫌うのであった。

五年後、二人には太郎という男の子ができていた。


・映画おすすめ 感想


時代劇の大映らしく、時代劇で見せる。

日本のクラッシックモンスター、妖怪である雪女を、堂々と映画化できるのは、やはり時代劇を得意としていた大映だからこそできたことであろう。

長谷川一夫、市川雷蔵、勝慎太郎などの大スターは配役されていない、大作の大映としては小規模なほうの分類に入る映画なのだろう。

時間も一時間二十分と見やすい上映時間であり、回転率をよくしたかったのか、二本立ての一本だったのかは不明だが、美しい雪と雪女が同じ女優さんなのに、ここまで違う風に見えるものかと、驚くほど違う。

物語としては、雪女と人間の男の悲恋を描いている、王道の物語ではある。

凍る演出もなかなか見事であり、見ごたえのある映画だったと思う。

大映の黄金期、こういう小規模な映画でも、クオリティが高い。



監督 田中徳三
脚本 八尋不二
製作 久保寺生郎 (企画)
出演者 藤村志保
音楽 伊福部昭
撮影 牧浦地志


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