毎度様です、ジンでございます。
本日の映画は、三谷幸喜 氏原作の密室コメディ映画。
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第115号「12人の優しい日本人」感想
《概要》
1954年製作のアメリカドラマを1957年にリメイクした映画版が好評だった「12人の怒れる男」
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これが元として、ストーリーテラーの敏腕ぶりを発揮した三谷幸喜が脚本で舞台かされたのがこの「12人の優しい日本人」である。
時に1991年、12月にソビエト連邦が崩壊したこの年に公開されたのが映画版である。
原作の「12人の怒れる男」が陪審員であることに着目を置き、日本に万が一、陪審員制度があったなら、という設定下で繰り広げられる、密室劇である。
《物語》
発端は夫を殺したある妻の殺人事件。陪審員に選ばれた12人の男女が、審議の為に会議室へ集められるところから物語は始まる。
判決は全員一致の有罪か無罪か。誰か1人でも意見が違ってしまえば、評決に到らず会議室から出ることはできない。
1号から12号まで番号をふられた、見ず知らずの、素性すら分からない男女が妻の殺人が有罪か無罪かを審議するのだ。
そして審議は始めに有罪、無罪の決をとることとなり、なんの障害もなくすんなり全員が「無罪」として、始まってすぐに審議は終わるかに思われた。
しかしである。陪審員2号が「議論をしましょう」と言いだして、「有罪」へ意見を変えたことから、帰れると思っていた人々は会議室へ足止めされてしまう。
仕事で会社へ帰らなければならない者、他者の意見に惑わされる者、進行役を無視してその場を仕切りたがる者、人を見下した態度をする者、無関心な者。
個性があり日本人らしい12人が出す結論は果たして「有罪」なのか「無罪」なのか・・・・・・。
《感想》
先にも述べた通り、この「12人の優しい日本人」は「12人の怒れる男」へのオマージュ作品として、三谷幸喜が脚本を執筆した物語であり、作品内の所々に「12人の怒れる男」へのリスペクト、パロディが使用されている。
また現代においても三谷幸喜が得意とする「当て書き」がこの「12人の優しい日本人」でも行われている。
「当て書き」とは役者本人に併せて登場人物を創作する手法であり、三谷幸喜の得意とする手法である。だからこそ役柄と俳優のギャップが少なく、観賞していると違和感がない。本当にこの俳優はこういう性格なのではないか、と思えるほどにリアルで、観客、あるいはその周囲に必ず類似する人間が1人、2人はいるであろうと思える。それだけリアルなのだ。
また現代において、陪審員制度は裁判員制度として日本にも定着しているが1991年にそれを言ったところで、リアリティに欠けていた。
しかし今の時代、陪審員という設定は虚像ではなく、事実として現実にある。だからこそこの映画は妙に親近感があり、リアルを突きつけてくるのだ。
少し不満をいうならば、やはり舞台が原案ということもあってだろうか、俳優さんたちの演技が大げさで、早口である。そこは一般人として考えると、あまりに弁が立ち覚めてしまうところもある。
三谷幸喜脚本というだけあって、笑える喜劇となっている。そこは観ていて飽きのこないところであった。
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