前々回のブログ 映画おすすめ エル・トポ
前回のブログ 映画おすすめ 新しい枕の戦い 1897年
異次元の芸術はさらなる高みへと昇っていく
「ホーリー・マウンテン」
・映画おすすめ 物語
錬金術師は二人の女性の衣服を破り捨て、メイクを落とし、頭を丸刈りにして儀式を行う。
その頃、キリストに似た盗賊の男はゴミためで眠っていた。
体には大量に虫がたかり、小便を漏らしていた。
起き上がった盗賊は、手足のない小人症の男と友達になり、街に来ていたカエルとトカゲのサーカスの手伝いをして小銭を稼ぐ。
それを見ていた観光客の女性は街を独裁する兵士の一人に犯されるも、夫はそれを楽しんでカメラにおさめていた。
その容姿からキリストを安売りしている土産物屋の連中に目をつけられた盗賊は、酒を浴びるほど飲まされ、寝ている間に自らの型を取られ、キリストそっくりの人形を大量に作られてしまう。
自分に似た複製品が大量にある倉庫で目覚めた盗賊は大声で叫び、それらを作った男たちを鞭で打ちのめすのだった。
人形の一体を担いである教会へくるも、その教会で人形は受け入れられず、人形の顔を盗賊は喰らい、風船に着けて空に飛ばすのあった。
その後、街の中心にある塔に錬金術師が住んでいることを知り、一日に一度、降ろされるロープを伝って、ナイフを片手に錬金術師のところへやってくる盗賊は、しかし錬金術師の技に体の動きを止められ、首の後ろにできたコブから不思議な生き物を取り出されると、直になるのであった。
金が欲しいのか。
と問われ盗賊が頷くと、体を清められ透明な入れ物に自らの糞を入れると、錬金術が始まり、糞が金へと変わるのだった。
それを見た盗賊は錬金術師に弟子入りすると、他の弟子たちの生い立ちを説明されるのであった。
他の弟子たちは地位も名誉も金も捨て、錬金術師の弟子となったのであった。
そして一行は聖なる山へ修行へとむかうのであった。
前作「エル・トポ」がレイトショーで大ヒットの記録を作り、多くの著名人の心を引いたことで、100万ドルを手にしたアレハンドロ・ホドロフスキー監督は、三作目の映画にして自由を手に入れた。
制作、監督、主演、音楽、編集をすべて思い通りに行い、誰の口出しも許さず、自分の作りたいものを作ったという。
それは、ある画家の言葉を引用すると「パラレルワールドからやってきた芸術」である。
まさしくこの映画はあまりにユニークすぎる映画である。
まずオープニングでホドロフスキー自ら演じる錬金術師の怪しさ、そこからの女性二人の衣服を破り捨て、丸刈りにする儀式。
そして小便を漏らす盗賊の男の物語へと流れていくこの演出に、セリフは一切なく、不思議な雰囲気と音楽だけがついている。
ほとんどセリフのない前半を終えると、画面の中央に糞が映し出され、錬金術が始まる。
そこからまた異次元の芸術はさらに高み、宗教的へと変貌していき、それぞれの弟子たちの半生へと流れ込んでいく。
それぞれの弟子たちは、人間の欲望を表しており、欲望を膨らませたその映像もまた、シュルレアリスムの極みともいうべき映像が続く。
そして後半。
この映画、実は後半はものすごく地味な映像が続いている。
前半のあまりに鮮烈さがすさまじかったので、後半が地味に見えてしまうのだ。
延々と修行をする弟子たちの映像が流れ、衝撃のラストが待っている。
これは映画を超えたラストであり、芸術のある種の到達点ではないかと思える終わり方でもある。
この後、伝説の「デューン」の撮影へ向けて、芸術はさらなる高みへ上り詰めるはずであったのだが、商業主義に押しつぶされてしまい、この世に誕生することはなかった。
もし誕生していたならば、最高のSF芸術映画になっていたことは間違いないだろう。
前回のブログ 映画おすすめ 新しい枕の戦い 1897年
異次元の芸術はさらなる高みへと昇っていく
「ホーリー・マウンテン」
評価¥:★5
・映画おすすめ 物語
錬金術師は二人の女性の衣服を破り捨て、メイクを落とし、頭を丸刈りにして儀式を行う。
その頃、キリストに似た盗賊の男はゴミためで眠っていた。
体には大量に虫がたかり、小便を漏らしていた。
起き上がった盗賊は、手足のない小人症の男と友達になり、街に来ていたカエルとトカゲのサーカスの手伝いをして小銭を稼ぐ。
それを見ていた観光客の女性は街を独裁する兵士の一人に犯されるも、夫はそれを楽しんでカメラにおさめていた。
その容姿からキリストを安売りしている土産物屋の連中に目をつけられた盗賊は、酒を浴びるほど飲まされ、寝ている間に自らの型を取られ、キリストそっくりの人形を大量に作られてしまう。
自分に似た複製品が大量にある倉庫で目覚めた盗賊は大声で叫び、それらを作った男たちを鞭で打ちのめすのだった。
人形の一体を担いである教会へくるも、その教会で人形は受け入れられず、人形の顔を盗賊は喰らい、風船に着けて空に飛ばすのあった。
その後、街の中心にある塔に錬金術師が住んでいることを知り、一日に一度、降ろされるロープを伝って、ナイフを片手に錬金術師のところへやってくる盗賊は、しかし錬金術師の技に体の動きを止められ、首の後ろにできたコブから不思議な生き物を取り出されると、直になるのであった。
金が欲しいのか。
と問われ盗賊が頷くと、体を清められ透明な入れ物に自らの糞を入れると、錬金術が始まり、糞が金へと変わるのだった。
それを見た盗賊は錬金術師に弟子入りすると、他の弟子たちの生い立ちを説明されるのであった。
他の弟子たちは地位も名誉も金も捨て、錬金術師の弟子となったのであった。
そして一行は聖なる山へ修行へとむかうのであった。
・映画おすすめ 感想
前作「エル・トポ」がレイトショーで大ヒットの記録を作り、多くの著名人の心を引いたことで、100万ドルを手にしたアレハンドロ・ホドロフスキー監督は、三作目の映画にして自由を手に入れた。
制作、監督、主演、音楽、編集をすべて思い通りに行い、誰の口出しも許さず、自分の作りたいものを作ったという。
それは、ある画家の言葉を引用すると「パラレルワールドからやってきた芸術」である。
まさしくこの映画はあまりにユニークすぎる映画である。
まずオープニングでホドロフスキー自ら演じる錬金術師の怪しさ、そこからの女性二人の衣服を破り捨て、丸刈りにする儀式。
そして小便を漏らす盗賊の男の物語へと流れていくこの演出に、セリフは一切なく、不思議な雰囲気と音楽だけがついている。
ほとんどセリフのない前半を終えると、画面の中央に糞が映し出され、錬金術が始まる。
そこからまた異次元の芸術はさらに高み、宗教的へと変貌していき、それぞれの弟子たちの半生へと流れ込んでいく。
それぞれの弟子たちは、人間の欲望を表しており、欲望を膨らませたその映像もまた、シュルレアリスムの極みともいうべき映像が続く。
そして後半。
この映画、実は後半はものすごく地味な映像が続いている。
前半のあまりに鮮烈さがすさまじかったので、後半が地味に見えてしまうのだ。
延々と修行をする弟子たちの映像が流れ、衝撃のラストが待っている。
これは映画を超えたラストであり、芸術のある種の到達点ではないかと思える終わり方でもある。
この後、伝説の「デューン」の撮影へ向けて、芸術はさらなる高みへ上り詰めるはずであったのだが、商業主義に押しつぶされてしまい、この世に誕生することはなかった。
もし誕生していたならば、最高のSF芸術映画になっていたことは間違いないだろう。
監督 アレハンドロ・ホドロフスキー
脚本 アレハンドロ・ホドロフスキー
原作 『類推の山(英語版)』(ルネ・ドーマル)
製作 アレハンドロ・ホドロフスキー
ロベルト・ヴィスキン
出演者
アレハンドロ・ホドロフスキ-
ホラシオ・サリナス
ラモナ・サンダース
音楽 ドン・シェリー
ロナルド・フランジパネ
アレハンドロ・ホドロフスキー
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