年間500本を観た映画ファンの映画おすすめ 私をスキーに連れ行って レビュー|映画レビューズ
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年間500本を観た映画ファンの映画おすすめ 私をスキーに連れ行って レビュー

毎度様です、ジンでございます。
本日の映画は、バブルを象徴する映画。
   ↓
第109号「私をスキーに連れてって」
「私をスキーに連れ行って」の画像検索結果
まさにバブル全盛期、時代は燃え、日本は世界の中心になっていた。

そんな時代にクリエイター集団、ホイチョイプロダクションが制作したバブル期を象徴する映画。その第一弾であるこの映画。

大手商社に勤める矢野文男は会社では冴えない男であった。仕事ができない訳では無いが、他の部署、スキー部門への肩入れがあり、周囲からはあまりよく思われていない社員であった。

しかしそんな文男も一度ゲレンデに出れば、スキーはプロ級の腕前で、誰もがゲレンデの彼に恋をした。

しかし口べたな彼は学生時代のスキー仲間、泉、小杉、羽田、佐藤らが彼女を紹介してもうまくいかない。

この時代の映画にしては珍しいく、主人公は女性に苦労しないスキルを持ちながら、口べたで恋人すらできずにいた。

そんなある日、ゲレンデで雪に埋もれて動けなくなっている池上優と出会ったことから、彼の恋は動き出す。

奇しくも同じ商社に勤めている彼は、その奥手で口べたな性格を突き破り、彼女に告白、見事付き合うことになるのだ。

しかし彼女もまた真面目な性格であり、真面目な2人の付き合いは多難が続くのであった。

今の時代、スマホがある、会いたいときに会える、ラフな関係になる。ごく当たり前の恋愛感覚がこの時代では違う。

連絡を交換しても両親と暮らしていれば、両親が障害になる。一人暮らしでも固定電話だから、時間が合わないと連絡が取れない。

そういった感覚で成就した恋愛とはきっと、現代人とは違う価値観があったのだと思える。

主演の三上博史、原田知世はこの当時、全盛期を迎え、周囲を固める高橋ひとみ、布施博なども演技はである。

今となっては悪ふざけとしか言いようのない行動も、この時代を反映した一種の象徴に見えてくる。

話は至ってシンプルであり、商社に勤める二人の男女の恋愛を描いているだけである。

だが、そこにあの時代の楽観と気軽さが見えて、実に心を軽くして見ていられる映画である。

そして何より当時の音楽がまた、時代を感じさせるのだが、錆びた感じはなく、映像と相まって、不思議なワクワク感が味わえるのだ。

きっとこの時代の軽い感じが苦手という人もいるであろう。しかし一度気軽に観ていただきたい。

何もかもが今とは違う、今を楽しんでいる若者たちの姿は素晴らしい。

この時代を生きた人もまた、きっとあの時代を懐かしく思うと同時に、心が晴れ晴れとすることだろう。

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