テキサスを震撼させた事件はまだ終わっていない
「悪魔のいけにえ‐レザーフェイス・リターンズ‐」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
学校での銃乱射事件に巻き込まれ、生き残ったと思われるメロディは、姉妹のライラと友達たちと共に、新しいビジネスを始めるため準備していた。
そのビジネスとは、銀行に差し押さえられた小さい町を買い取り、娯楽施設にしてしまうことだった。
一行はテキサスの田舎へ向かい、さびれた町へとやってきた。
そこにはタイヤ屋を経営する男が一人だけ住んでおり、あとは立ち退きしているはずだった。
町に店舗を出すオーナーグループを迎える前に、町を散策し始めた一行。
するとある養護施設あとに老婆が一人住んでいた。
老婆は銀行に権利を渡した覚えはない、とライラを追い返すのだった。
そこで一行は警察を呼び、老婆を立ち退かせることにするも、老婆はショックで倒れてしまい、急ぎ警察車両で病院へ運んでいこうとした。
付き添いは養護施設最後の子供である大男と、メロディたちと一緒に来た女性だった。
すると老婆は搬送中に亡くなってしまい、大男はそこで大暴れする。
そして亡くなった老婆の顔の皮を剥ぎ、自らの顔につけるのだった。
そう、彼こそがテキサスを数十年にわたり震撼させてきた殺人鬼、レザーフェイスだったのだ。
無線で助けを求めたことにより、レザーフェイスの出現がある人物に知らされる。
数十年前、仲間たちをレザーフェイスに惨殺されたサリーだった。
彼女はレザーフェイスから逃げのいた後、テキサスに残り、レザーフェイスが出てくるのを待っていたのだった。
・映画おすすめ 感想
悪魔のいけにえも9作目になる。
一作目のあの芸術的な映画から人気、そして戦慄を振りまいた時代から、続編は幾度も制作された。
生みの親であるトビー・フーパーがかかわっていないものから、マイケル・ベイが制作したものまで、実に様々である。
一貫しているのは、レザーフェイスにスポットしていること。
本作は一作目の直接的な続編になるので、レザーフェイスの家族たちはもう姿を見せていない。
しかし一作目のあの恐怖は、テキサスの田舎に住む、異常な一家に出会ってしまった若者たち。
そしてテキサスの田舎の雰囲気、若者たちの中にもいる異常性をもった人物など、多くの不気味さを内包した作品だったからこそ、おぞましかった。
近年のシリーズにはその不気味さが足りない。
スプラッターで恐怖映画にはなっている。
しかしレザーフェイスだけに固執した作りは、正直、いまいちである。
本作のエンディングは衝撃的な物になっているが、衝撃で終わらない怖さもある。
特に一作目は衝撃では終わらない。
レザーフェイスの狂った怒りで終わる。
あれが怖かったのだ。
もうあの時代の、あの雰囲気の映画は作れないのは分かっている。
観客も血しぶきがなければ、悪魔のいけにえ、と認識しなくなったのは知っている。
だがやはり一作目のあの恐怖、底知れぬ不気味さがほしいのだ。
監督 デヴィッド・ブルー・ガルシア
脚本 フェデ・アルバレス
ロド・サヤゲス
クリス・トーマス・デヴリン
製作 フェデ・アルバレス
ロド・サヤゲス
キム・ヘンケル
イアン・ヘンケル
パット・キャシディ
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