ある瞬間、人は被害者から加害者へ変わる
「オールナイトロング2」
評価:★3,7
・映画おすすめ 物語
オタクでロリコン、パソコン通信と美少女フィギュアを趣味とする高校生の野田は、夏休み中、フィギュア作成にいそしんでいた。
そんな野田は不良グループに卑劣ないじめ、暴力、恐喝を受けていた。
主犯は野田の同級生の平田。
平田はいつも白い服を身にまとい、男色を好んでいた。
ある日、野田は平田に呼び出され、平田の家にいった。
そこで豪華な食事をしていた時、一人の女性が連れてこられる。
女性は不良グループにレイプをされ続け、さらに食事も満足に与えられておらず、その場にある料理を平田の命令通りに食べ始めるも、平田は頭から牛乳をかけ、女性を罵倒する。
そして暴力を振るわれる女性を見ながら、野田はなぜか笑みを浮かべるのだった。
その後、パソコン通信で知り合った友達と野田は家でパーティーを開いていた。
そのうちの一人が彼女を呼び、パーティーは盛り上がっていると、そこに平田が不良たちを引き連れて、金のむしんにくる。
すると女性が部屋の中にいることを知った不良たちは、野田の家に居る全員を拉致、平田の家へ連れてくる。
女性は薬を注射され、彼の前でレイプされ、パソコン通信で知り合ったもう一人の友達は、不良にナイフでいたぶられてた。
それを見ていた野田の中で何かが変わっていくのだった。
・映画おすすめ 感想
エログロが苦手な方にはおすすめできない映画です。
本作はその最初である「オールナイトロング」から映倫に審査を断られるほど、残酷描写が話題となった作品である。
しかも一作目のパッケージの裏には、監督の挑発的なメッセージが書かれているなど、過激な作品であった。
その第二弾である本作は、当時のオタクをテーマにしており、残酷描写がさらに過激になり、もちろん映倫からは審査を断られてる。
それでも根強いファンがおり、シリーズは断続することになる。
これは当時、一部で流行していた鬼畜系、悪趣味ブームを愛好する人々が本作に流れてきたのではないかと考える。
鬼畜系、悪趣味ブームとは、90年代に透かした雰囲気に、あえて悪趣味をぶつけて人間の本質をむき出しにするものであり、本作はまさしくそういったものがある。
被害者である主人公野田は、いつしか加害者へと変貌していく。
それは人の本来もっている暴力性は、ほんのひと押しで現れるという意味ではないかと思われる。
ただ何度も言うように、エログロが苦手、嫌いな方にはおすすめしない。
監督 松村克弥
脚本 松村克弥
製作 大映
製作総指揮 池田哲也
出演者
遠藤雅
高橋将仁
角松かのり
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