"サスペンス映画"カテゴリーの記事一覧
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前回のブログ 映画おすすめ 馬の蹄鉄 1893年
前々回のブログ 映画おすすめ イップ・マン 完結
これは真実を基にした物語
「記者たち 衝撃と畏怖の真実」
評価:★4,2
・映画おすすめ 物語
2001年9月11日、ニューヨークの貿易センタービルとペンタゴンに航空機が突っ込むという、世界でも類を見ないテロ事件が勃発した。
すぐにアルカイダ、ビンラディンが自分たちの行動だと名乗り出る。
アメリカはテロの恐怖をしり、同時に当時の大統領だったブッシュ大統領がどういった決断をするのか、注目されていた。
新聞記者のウォーレンとジョナサンは、政府周りの取材を開始する。
戦争へ踏み切る様子だと嗅ぎつけた二人だったが、それがアフガニスタンへの派兵と思い込んでいたところに、イラクへの進軍が濃厚だと耳に入る。
当時、イラクを掌握していたフセインとビンラディンのつながりは、明らかになく、政府によるフセイン排除のための戦争ではないかと疑い始める。
大手メディア、新聞は次々とイラクが敵国、ビンラディンとの関係を書き立てた。
しかし二人と新聞社だけはイラクとビンラディンのつながりに疑いを持つ記事を書き続けた。
すると今度は、イラクが核兵器を含む多くの大量破壊兵器を製造しようとしている、と政府が発表し、メディアはこぞってそれを報道した。
特にイラクに持ち込まれたしんちゅう管は核兵器の燃料となるウランを作るのに使われる、それを理由に戦争は始まろうとしていた。
しかしウォーレンとジョナサンの調べでは、あのしんちゅう管の太さではウランは作れない、と専門家からの証言を受け、記事にする。
それでも世論はイラク戦争へと動き、二人と新聞社は孤立し始めるのだった。
やがてイラク戦争は始まることになる。
・映画おすすめ 感想
当時、管理人もイラク戦争には賛成だったし、これでテロの脅威がなくなるのだと思い込んでいた。
だがその当時にはすでに、イラクに大量破壊兵器はなく、その事実を政府は知っており、隠していたというのだ。
さらにアメリカ政府はフセイン排除のために、無理やり世論を誘導した。
大手メディアがこぞってプロパガンダを流したというわけである。
実在する新聞社と新聞記者たちは、それでもイラク戦争は仕組まれたものだと今でも言い続けている。
現にイラク戦争は本当に正しかったのか、今でも疑問が残り続け、泥沼化したことで多くのアメリカ兵士が死んだ。
死者の数だけは増えるが、大量破壊兵器の数は増えない。
今の世界。
2022年現在、ウクライナとロシアが戦争をしている。
この戦争がイラク戦争の時のように、いつかこの映画のように、片方からではなく、異論を論じる映画が作られることを願いたい。
監督 ロブ・ライナー脚本 ジョーイ・ハートストーン製作 ロブ・ライナーマシュー・ジョージエリザベス・E・ベル製作総指揮 マーティン・シェイファーウェイン・マーク・ゴッドフリーロバート・ジョーンズアラステア・バーリンガムトニー・パーカークリストファー・H・ワーナーロン・リンチ出演者ウディ・ハレルソンジェームズ・マースデンロブ・ライナージェシカ・ビールミラ・ジョヴォヴィッチトミー・リー・ジョーンズ
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ある日、ある場所で起こった事故
「チェンジング・レーン」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
やりて弁護士のギャレスは義理の父と共同経営する弁護士事務所で、その敏腕ぶりを発揮していたが、傲慢なところがあった。
ドイルは保険のセールスマンをしている一般的な男だが、アルコール依存症であった過去があり、妻とはそれで離婚し、親権を争っていた。
二人は同じ日に大事な日を迎え、裁判所に向かっていた。
しかし二人の車は軽い接触事故を起こしてしまい、幸いケガはなかったものの、ドイルの車は動かなくなってしまう。
慌てていたギャレスは、ドイルに小切手を渡し、その場を離れてしまう。
法廷についた時、ギャレスは大事なファイルをドイルに小切手と一緒に手渡したことに気付く。
ドイルは親権を争う法廷に遅れて到着してしまい、親権は妻の下へ渡ってしまう。
うなだれて裁判所の前を歩くドイルに、ギャレスはファイルの場所を聞くが、ドイルはゴミ箱に捨ててしまっていた。
絶望するギャレスは事務所へ帰り、共同経営者の義父に嘘の報告をする。
ドイルはファイルをゴミ箱から拾い出し、ギャレスへ連絡を入れるのだった。
ギャレスは脅されているものだと思い込み、ドイルの口座を凍結し、破産までさせてしまう。
ファイルを返そうとしていたドイルだったが、それを知り激しい怒りにかられる。
ファイルを返す変わりに口座を戻せ、とドイルはギャレスに迫り、ギャレスもなんてことをしてしまったと反省をし、裏に手を回して行った行為を改めることにする。
しかしドイルが決めた時間までに口座は元に戻らず、ドイルはギャレスの車のタイヤのねじを外し、事故を故意に起こすのだった。
だがドイルもまた自分が犯してしまった過ちに気付き、ファイルを改めて返そうとするも、今度はギャレスが子供たちの学校に嘘を吹き込み、ドイルに子供たちが事故にあったという連絡を入れる。
慌ててドイルは学校へ向かうも、ギャレスの忠告を本気にした学校側は警察を呼び、ドイルは逮捕され、妻からは子供には二度と会わせないと宣告されるのだった。
ギャレスは子供たちと母親の姿を見て、自分が本当に生きたかった人生を歩んでいるのか見つめなおすのだった。
ドイルもまた友達に人生を見つめなおすように叱咤されるのであった。
・映画おすすめ 感想
地味だけどすごい映画。
物語の大まかな流れとしては事故を起こしたエリート弁護士とサラリーマン。
二人はそれぞれに問題を抱えており、一つのファイルをめぐって、それぞれにトラブルを引き起こす。
ただそれだけの映画にみえるかもしれない。
だがそこには、人としての葛藤が描かれている。
一時の怒りに任せて相手に絶望的な状況を作り出してしまうが、やってしまってから自分がとんでもないことをしてしまったことに気付いてしまう。
そこから修正しようとするのだが、相手の憎悪に火をつけてしまう。
この繰り返しである。
途中、教会に入るシーンがあるのだが、もしかするとこの映画はキリスト教の教訓を現代風にアレンジして、かみ砕いた映画なのかもしれないと思った。
後半は特にその印象が強くなる。
先が気になってしかたがない映画である。
監督 ロジャー・ミッシェル脚本 チャップ・テイラーマイケル・トルキン(英語版)原案 チャップ・テイラー製作 スコット・ルーディン製作総指揮 ロン・ボズマンアダム・シュローダー出演者ベン・アフレックサミュエル・L・ジャクソン
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地元で警察官になった女性は殺人犯にしたてあげられる
「ブラックアンドブルー」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
元軍人のアリシアは、ハリケーンで被害を受けた地元を去ってから、母が亡くなったこともあり地元へ戻った。
そこで警官になる。
新人警官として三週間が経過していた彼女は、地元が変わったことを肌で感じていた。
黒人街のその町は警察官を信用でず、警察官は市民を偏見の目と態度で扱っていた。
ある日、相棒が奥さんとデートするということで、急遽、夜のシフトを受けた彼女は初めてのベテラン警官と組み、夜勤を務める。
朝方、廃工場でベテラン警官が事件を捜査すると言い、一人で入っていく。
彼女は車で待つように言われていたが、銃声が聞こえ廃工場へ入っていくと、武装していない黒人青年を警官が銃殺する光景を目撃し、自らも撃たれてしまう。
汚職警官たちがギャングの下っ端を銃殺したのでる。
それをボディーカメラに収めたことで、映像証拠を手にしてしまったアリシアは、とにかく警察署へ向かう。
しかし汚職警官たちは、彼女が殺人犯だと証言をし、警察、ギャングたちは彼女を追いかけ始めるのだった。
・映画おすすめ 感想
汚職とはどこにでもある。
しかし地元で周囲がみんな警察官を恨んでいる中で、警察官をあえて選んだ彼女の選択には、善と悪だけではない、人、を見たいと思い警察官になっていた。
それが殺人犯にされてしまい、頼れるのは地元の友達。
だが地元を去った彼女を恨む友達もいた。
そこがたまらなくヒリヒリする。
それぞれ大人になったことで、それまで経験してきた辛いことが互いにある。
だからこそ分かり合えない。
汚職警官から逃げるところに焦点が当たってるが、友達たちとの関係性も見ると、また深く見られうる映画である。
監督 デオン・テイラー脚本 ピーター・A・ダウリング製作 タイリース・ギブソンショーン・ソレンセン製作総指揮 ロクサーヌ・アヴェント出演者ナオミ・ハリスタイリース・ギブソンフランク・グリロマイク・コルターリード・スコット(英語版)
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好奇心がすべてを救う
「ナンシー・ドリューと秘密の階段」
評価:★3.8
・映画おすすめ 物語
ナンシー・ドリューは母を亡くし、父親と故郷の田舎町に引っ越してきた。何もない小さい町に飽き飽きしていたナンシーは、友達をSNSで馬鹿にした男に復讐をし、警察に厳重注意を受けることになる。しかも騒ぎを起こしなのはそれが初めてではなく、奉仕活動をすることになった。弁護士の父親とは仲がよく、町の鉄道開通反対運動をしている父は多忙だった。そんな時、復讐事件で仕返しした男の彼女の大叔母の家で幽霊騒ぎがあることを耳にしたナンシーは、仲の悪い彼女と仕方なく、その大叔母のところへ向かう。すると家では怪奇現象が起こり、ろうそくが宙に浮いたり、棚が勝手に動いたりと、信じられないことばかり起こるのだった。翌朝、幽霊騒動が本当だったのか、家の中を探し回っていたところ、本棚の裏に昔使われていた謎の階段があることを発見する。その階段から、昔の使用人の部屋を通じて、外の井戸に出られることを知った二人は、犯人がいることを悟る。そこで家に来た業者の中に何かしらの幻覚剤を仕込めるものがいないか確認していると、壁の中から、謎のスプレーが発見される。そういうものに詳しい友達と学校に侵入して成分を検査していたが、仲の悪い女たち同士、喧嘩になってしまう。そんな中、ナンシーは父親と連絡が取れなくなり、心配になる。父の泊っているホテルに行くと、携帯電話が置きっぱなしになり、父の姿はなかった。ホテルの監視カメラを見てみると、父は誘拐されていたのだった。幽霊事件と父の誘拐が次第につながっていくのであった。・映画おすすめ 感想
女の子は心を開けば、親友になれる。思春期の女子たちが事件を解決するティーン向けの映画である。しかしこういう映画は見ていて心が晴れ晴れとする。快活な女の子、いけ好かない女の子、科学オタクの女の子、おしゃれに興味のある女の子、馬鹿な男の子。そして決まって大人たちは信じてくれない。作中に出てくる奇抜なおばあちゃんもいいキャラクターをしていて、素晴らしい。最後は親子愛、友情で終わるすっきり見られる映画だ。監督カット・シア脚本ニーナ・フィオーレJohn Herrera出演者ソフィア・リリスZoe Reneeマッケンジー・グラハムアンドレア・アンダースローラ・ウィッジンズサム・トラメルリンダ・ラヴィン
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新しい世界が恐怖に包まれる
「サイトレス」
評価:★3,9
・映画おすすめ 物語
バイオリニストのエレンは、昔は人気だったが今は、夫とももめて離婚し、離れた兄とも疎遠になっていた。ある日、道端で何者かに襲われたエレンは、運ばれた病院で診察を受けると、目に浴びせられた化学薬品の影響で目が見えなくなっていた。ショックとどうしてばよいの分からない不安の中、刑事に事件の概要を説明する。兄が用意した部屋にしばらくは滞在することになり、ヘルパーのクレイトンと知り合う。しかし新しい世界に慣れないエレンは、クレイトンに冷たく当たる。それでも根気強くクレイトンはエレンに寄り添い、次第にエレンのことを好きになっていく。エレンはそれよりも通気口から隣の部屋の喧嘩の声に、女性が危険なめにあっているのではないか、彼女を家に招く。彼女は40代だというが、顔を触ると傷があり、明らかに20代だった。クレイトンも隣の家の住人は40代だといい、傷口も昔の物だという。何が現実で何が嘘なのかだんだん分からなくなってきたエレンは、ついに自殺にまで追い込まれるのだった。窓から飛び降りた彼女。だがそこはクッションに囲まれた映画のセットのようなところだった。・映画おすすめ 感想
面白い演出をする映画である。本作は主人公が目が見えないということもあり、観客が見ているものが、実際の物とは限らない。彼女が色を聞いて、相手が答えると、鳥や壁の色が変化する。また窓の外の風景も説明されたことで変化するという、まさしく目の見えない人の主観に立った演出をしている。物語も最後まで予測がつかず、どこからが真実なのかも分からなくなってくる映画である。監督クーパー・カール脚本クーパー・カール出演者マデライン・ペッチアレクサンダー・コックディセンバー・エンスミンガーリー・ジョーンズ
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息子が目撃した事件
「ドメスティック・フィアー」
評価:★3,9
・映画おすすめ 物語
船づくりを生業とするフランクには、離婚した元妻との間にダニーという息子がいた。ダニーは何か家庭内で変化が起こると、事件を起こしては、警察の厄介になっていた。そんなダニーの母親は別の男リックと結婚することになる。リック町の人に認められる優秀な男で時の人だった。しかしリックとダニーは馬が合わず、その上、母親の妊娠で、ダニーは混乱していた。そしてフランクのところへ向かうべく、同じく町へ行くリックの車に隠れて乗り込んだ。リックは結婚式にふいに現れた昔の友達を空港まで送る予定になっていた。だがリックは車の中でその男を殺してしまい、ダニーはそれを目撃するのだった。ダニーはすぐにフランクにそのことを話すも、これまで何かがあると嘘をついてきたダニーを誰も信用しようとしなかった。けれどフランクは一度は信じなかったダニーを信じ、独自に調べ始めると、リックの友達が逮捕歴があることが分かったのだった。フランクはリックの正体にたどり着くのだが。・映画おすすめ 感想
家庭内でゴタゴタが起こると、子供は常に犠牲になる。本作はそんな子供が再婚相手の殺人を目撃するという面白い視点で描かれる。しかもこれまで嘘をついてきた、いわゆるオオカミ少年というわけである。だから誰も信用しない。自分の母ですら信用しないのだから、孤独になるのは当然である。子供の気持ち、それを信用しようとする父親。愛情を感じることのできる映画である。監督 ハロルド・ベッカー脚本 ルイス・コリック製作 ハロルド・ベッカードナルド・デ・ラインジョナサン・D・クレイン出演者ジョン・トラボルタヴィンス・ヴォーン
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兄貴はもくもくと復讐する
「デッド・マンズ・シューズ」
評価:★4.8
・映画おすすめ 物語
元軍人のリチャードは田舎の故郷に戻ってくる。
そこには弟も一緒で、二人は実家に帰ることはなく、廃墟で寝泊まりをしていた。
二人が故郷に戻ってきた目的、それは弟をおもちゃにしたチンピラたちへの復讐だった。
リチャードはまず、薬物を売っている売人にめぼしをつけ、彼の後をつける。
そして仲間たちのいるアパートから出てきたところに、防毒マスクで現れた。
さらには夜中、眠っているチンピラたちの個々の家に侵入し、顔にいたずら描きをしたり、髪を変な色に染めたりした。
これはあの時の仕返しに兄貴がやってきたんだ、と感づくチンピラたち。
だが一人、また一人と殺害されていく。
やがてチンピラたちがやってしまった過ちが明らかになっていく。
・映画おすすめ 感想
ハリウッドでは絶対に作れない映画。
本作はイギリスを舞台にイギリス風に作られた映画である。
映像も映画らしくなく、イギリスの映像というのがすぐにわかる映画だ。
演出としては、兄弟がチンピラたちに復讐する理由。
それが少しずつ明らかになっていく。
そして最後には衝撃と、表現できない感動がある。
日本未公開の映画ながら、評判は良く、すごくいい映画である。
監督シェーン・メドウス脚本パディ・コンシダインシェーン・メドウスポール・フレイザー出演者パディ・コンシダイン
ゲイリー・ストレッチ
トビー・ケベル
ジョー・ハートリー
シーマス・オニール
ジョージ・ニュートン
ニール・ベル
アンドリュー・シム
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神は人を見捨てたのか
「ディアブロス/悪魔の扉」
評価:★4,5
・映画おすすめ 物語
フロリダで無敗を誇る弁護士ケヴィンは、女子児童への性的虐待の罪を問う裁判で、性的虐待を行っていた教師を弁護することになる。
女子児童の涙ながらの犯行状況の告白に興奮する教師を見て、有罪だと確信したケヴィンは、教師を攻める一方で敗北するのを何よりも恐怖し、女子児童を責め立て無罪を勝ち取った。
その直後、彼はニューヨークの大手弁護士事務所から誘いを受け、クリスチャンの母を一人残し、妻のメアリーと共にニューヨークへ移り住むことにする。
そこで待っていたのは、豪快で快活な弁護士事務所の経営者ミルトンだった。
彼はケヴィンを高く評価し、弁護士としてもっと高みを目指すことなど、様々なことを教え、ケヴィンは惹かれていく。
一方のメアリーは部屋の改装や奥さんたちの付き合い、忙しくなったケヴィンがいない寂しさから、少しずつ精神を病んでいく。
そしてついには友達となった奥さんたちが化け物に見え始めたのである。
同じころ、ニューヨークの不動産王の殺人事件を弁護していたケヴィンはメアリーを気にしながらも帰れない日々が続き、ミルトンはこの依頼を辞めて、奥さんのそばにいてやれ、と助言するもケヴィンはこの一件が片付いたら妻の看病をするという。
そして裁判に勝利したケヴィンは、その日、妻が教会に駆け込んだことをドアマンに知らされ、急ぎ協会に向かうと、ミルトンが部屋に来て犯されたという。
しかしケヴィンとミルトンは裁判所に一緒にいた。
するとメアリーは羽織っていたシーツを脱ぎ裸体を見せると、体中に傷が刻まれていた。
急ぎ、精神科病棟への入院を決めるケヴィン。
そこへ田舎の母がやってきて、以前、ニューヨークを訪れた時に見かけたミルトンが、ケヴィンの実の父であることを告白するのだった。
・映画おすすめ 感想
題名通り悪魔物の映画である。
しかしそこまでオカルト的な要素はなく、豪快な経営者であるアルパチーノと翻弄されるキアヌリーヴスのやり取りが主となっている。
最後はオカルト映画としてド派手に演出がなされており、特に部屋の壁の演出などは見事なものである。
衝撃度は同じ悪魔を題材にした「エンゼル・ハート」の方が衝撃的だったが、アルパチーノの悪魔役があまりにもピッタリすぎるので、最も悪魔に見えた俳優である。
個人的にはもっと悪魔役を演じ続けてほしかった。
監督 テイラー・ハックフォード脚本 ジョナサン・レムキントニー・ギルロイ原作 アンドリュー・ネイダーマン製作 アーノン・ミルチャンアーノルド・コペルソンアン・コペルソン製作総指揮 テイラー・ハックフォードマイケル・タドロススティーヴ・ホワイト出演者キアヌ・リーヴスアル・パチーノシャーリーズ・セロン
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人生の重荷を取り払う予定だった
「意のままに」
評価:★3,3
・映画おすすめ 物語
人生がうまくいっていないジェンは、友達のパーティーに参加する。そこには元恋人がおり、友達夫婦はジェンに気を使っていた。彼にはゴマに対するアレルギーがあり、パーティーの料理にそれが入っていることを彼にしらせ、命を救うのだった。その同じパーティーで、彼女はミード博士に出会う。催眠療法で有名な博士であり、友達も推薦するほどの腕前だった。安眠できないこと、元カレとの間には実は子供が出来たが、流産したこと、そのことで別れてしまったことなど、人生の重荷を抱えるジェンは、ミード博士の元へ向かう。そこで初めて催眠療法を試したジェンは、まったく記憶がなくなるほど、入り込んでしまっていた。それから何度か催眠療法を試しているうちに、就職も決まり、彼とやり直すことも考え始めていた。そして彼と食事をする約束した日、非通知の電話がスマホにかかってきた。それから記憶を失い、気がつくと家で食事をしたあとがあり、トイレで倒れている彼を発見する。彼女は記憶をなくしている間に、ごま油を使ったサラダを彼に食べさせていたのだ。昏睡状態になる彼。何が起こったのかわからないでいるジェンは、だが少しずつ記憶を失ったときのことを思い出していた。彼との食事の前にかかってきた電話は、ミード博士からのものだったのだ。そこからミード博士のことを調べ始めると、複数人の女性の死に何らかの関与が疑われながらも、なんの証拠も出てきていなかったのであった。ジェンは担当刑事のところへ向かい、事件の可能性を口にするのであった。・映画おすすめ 感想
催眠術の恐ろしさ。個人的に催眠術というものを経験したことがないので、どんな感覚なのかわからない。だがかかりやすい人は確かに存在しており、それが悪用されることがもしあるとするならば、本作のようなことが現実に起こるのかもしれない。主人公は催眠療法で潜在意識の中に記憶まで植え付けられてしまう。本当にそんなことができるのかは不明だが、実際にあるとしたら恐ろしいことである。映画としては、ここまで催眠術というものが人を操れるのか疑問に思いながらも、どこまでが真実なのかわからなくなる作りになっている。だから最後まで油断できない映画であった。監督マット・エンジェルスザンヌ・クゥート脚本リチャード・ドヴィデオ出演者ケイト・シーゲルジェイソン・オマラデュレ・ヒルルーシー・ゲストジェイミー・M・キャリカターニャ・ディクソン=ウォーレンルーク・ロデリック
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パーティーで起こったとあるできごと
「フォトコピー」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
スールは大学に通いながら、劇団マタハリのウェブ担当として貢献していた。マタハリはコンクールで優勝、京都で行われる大会に出場することが決定した。小さい店を切り盛りする母を手伝いながら大学に通うスールの父は厳格で、奨学金の大事な面談の前日に開かれるパーティーに出席する服装にも厳しいほどだった。マタハリの祝賀会として開かれたパーティーには多くの劇団員が参加し、父に酒は飲むなと言われていたが、泥酔してしまい、家にどうやって帰ったかも覚えていなかった。面談に向かうとSNSに泥酔した彼女の写真がアップされており、その場で奨学金は出せない旨を知らされる。しかも父は泥酔した彼女を家族の恥だといい、家を追い出した。どうやって帰ったのかまるで覚えていない彼女は、友達のコピー屋を間借りし、劇団員が自分に薬をもったのではないかと調べ始める。奨学金をどうしても手に入れなければならないから。しかし調べていくうちに不思議な点が次々と明らかになっていく。タクシーで帰ったはずの彼女が家についた時間が遅く、タクシー会社に確認すると、途中でタイヤがパンクしたという。その他にもパーティーでの出来事を記録した監視カメラにも、劇団員の不審な行動が映っていた。そしてある人物の画像データから自分の背中のアザの画像が出てきたのであった。・映画おすすめ 感想
本作は泥酔した女性が記憶を探っていく物語である。インドネシアの作品であり、テーマ性がそのまま、性暴力というものになっている。先進国でもそうであるが、薬物を酒に混ぜ、女性を泥酔状態にしてから性暴力を振るう。そうした被害はきっと表に出ていないだけで、多くの女性、男性が抱える問題なのだと思う。特に被害を訴えられない人、権力でもみけされる人。そういった人たちに呼びかける映画になっている。エンドロールでは被害者の相談窓口の案内まで行っている。本当に卑劣な犯罪に巻き込まれる人々が少なくなることを願うばかりだ。監督レガス・バヌテジャ脚本レガス・バヌテジャ出演者シェニア・シナモンチッコ・クルニアワンジェローム・クルニアジュリオ・パレングアンルテシャデア・パネンドラルース・マリーニ
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母は狂気をはらんでいる
「沈黙のジェラシー」
評価:★3.5
・映画おすすめ 物語
ヘレンとジャクソンは愛し合う恋人同士だった。ジャクソンの実家は競走馬を育てる牧場を経営しており、母親マーサ一人で切り盛りしていた。ヘレンを連れていくと、マーサはヘレンを気に入り、娘のようにもてなしてくれるのだった。その後、ニューヨークへ帰宅したヘレンの妊娠が発覚する。直後、強盗にあい幸い子供にはなにもなかったが、ヘレンは怖がっていた。直度そこへマーサがやってきて、経営が傾いている牧場を売ろうと考えていると二人に告げる。ヘレンはジャクソンと一緒に牧場を立て直そうと提案し、二人は牧場へ移り住むのだった。しかしマーサと一緒に住むようになってから、息子をかわいがる度合いが行き過ぎているようにヘレンには見えていた。そしてヘレンの子供へもなにか執着するようになっていく。結婚式の時、知り合ったジャクソンの祖母からは、マーサに気をつけるように言われるのであった。マーサは次第にその本性をあらわにしていく。・映画おすすめ 感想
思っているほど、出来合いしているとは思えなかった。ジャクソンを愛しているのは分かるし、マーサが次第にヘレンのお腹の子供にも執着していくのも、怖さがあった。ただそこまで狂気に満ちた母親というわけでもなく、感情が爆発している感じがした。これで無表情だったり、もっと気味の悪い母親ならば、もっとおぞましく、恐怖する映画がつくれたと思う。中途半端な映画である。監督 ジョナサン・ダービー脚本 ジョナサン・ダービージェーン・ラスコーニ製作 ダグラス・ウィック音楽 クリストファー・ヤング
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失踪事件は最初、取り上げられもしなかった
「アメリカで最も嫌われた女性」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
クリスチャンの家で育ったマデリンはしかし神を信じることはなく、無神論者として育った。見知らぬ男と体の関係を持ち、二人の子供ができた。長男が通う学校では朝に神への言葉を言わされると知ったマデリンは、学校へ乗り込み、宗教の自由を訴えた。それはさらに法廷闘争へと発展し、いちやくマデリンはキリスト教が大半を占めるアメリカで最も嫌われる女性となった。また彼女の口の悪さはそれに拍車をかけ、無神論者協会なるものを立ち上げると、毎日のように脅迫がきて、命まで狙われるようになった。そんな状況から逃げ出したい長男は、マデリンに離れることを告げるも、マデリンはそれを許さなかった。結果、長男は離婚、孫娘はマデリンが育てるようになり、長男は酒浸りの生活になって、マデリンの元を去っていった。長男はその後、キリスト教の集まりに参加するようになり、私生活を立て直しておく。会計係の長男を失った協会へデイヴィットという男が入ってきた。彼は殺人や犯罪を犯しているが、その仕事ぶりから、マデリンは気に入っていたが、ある日、酒の勢いでマデリンの悪口を言っているところを見つかり、追い出されてしまう。その後、デイヴィットはマデリン、次男、孫娘の三人を誘拐し、隠し口座から金を引き出すのだった。しかし売名行為で行方不明になったこともあるマデリンの失踪を最初は誰も本気にせず、捜査すらしてくれなかった。だが新聞記者のジャックだけは、マデリンの失踪を疑問に思い、疎遠になった長男へ連絡をしたり、警察の代わりに捜査を始めるのだった。・映画おすすめ 感想
アメリカで最も嫌われた女性。この名称をマデリンは気に入っていたようだ。本作は実話をもとにした映画であり、マデリンは実在の人物である。キリスト教の国でキリスト教を真正面から否定し、神の存在を疑った。だがアメリカではそれは自殺行為も同じ。今はどうなのかは分からない。多様性が出ているかもしれない。しかしキリスト教の国で堂々とそれを否定したのだから、相当な度胸がなければできない。現に命を狙われたし、結末は小説よりも奇なりと言えるものになっている。監督 トミー・オヘイヴァー(英語版)脚本 トミー・オヘイヴァーアイリーン・ターナー製作 マックス・ハンドルマン(英語版)ローラ・リスターエリザベス・バンクス製作総指揮 イアン・ブリックトミー・オヘイヴァー出演者メリッサ・レオジョシュ・ルーカスマイケル・チャーナス(英語版)ロリー・コクレーン
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不仲な父の死が事件の始まりだった
「ブレイキング・イン」
評価:★4,2
・映画おすすめ 物語
都会を警戒に走る男性がひき逃げされる。その男性の娘ショーンは、娘と息子を連れて父の別荘へと遺品整理のために向かうのだった。父とは不仲なショーンにとって、その別荘は、良い思い出と悪い思い出が一緒にある場所だった。父は金持ちであり、別荘は最高のセキュリティシステムでおおわれていた。別荘を売るため、不動産会社の人と話をすべく別荘を訪れていたのだが、写真が倒れていたり、ガレージのドアが開いているなど、不自然なことに気付き始める。その時だった。ショーンが外にいた時、子供たちが男たちに捕まり、ショーンも男に襲われるのだった。ショーン一家は、父を殺害した強盗団とはちあわせしてしまったのだった。強盗団の狙いは金庫の大金。ショーンは家族を守ることができるのか。・映画おすすめ 感想
強盗団とはちあわせた母親が、捕まった娘と息子を救う、サバイバルアクションである。一般的な女性が武装した強盗団にここまで抵抗できるのか、という考えはあるものの、緊迫感とヒリヒリする雰囲気は一気に映画を見ることができる。強盗団も一枚岩ではないところも、鉄板の設定だが、面白い。最後は意外な結末が訪れる。監督 ジェームズ・マクティーグ脚本 ライアン・イングル原案 ジェイミー・プライマク・サリヴァン製作 ジェームズ・ロペスガブリエル・ユニオンクレイグ・ペリーウィル・パッカーシーラ・ハナハン・テイラー製作総指揮 ジェイミー・プライマク・サリヴァンジェフ・モローネヴァレリー・ブレス・シャープ出演者ガブリエル・ユニオンビリー・バークリチャード・カブラルエイジオナ・アレクサス
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その事件を目撃したのは、盲目の元警察官だった
「見えない目撃者」
評価:★4.5
・映画おすすめ 物語
警察学校を主席で卒業した、なつめは弟と運転中に軽い口論になる。
そして弟からプレゼントされたアクセサリーが落ちてしまい、運転中にそれを拾おうとした、なつめは、運転を誤りそのまま車は横転してしまう。
頭を強く打ったことから目が見えなくなった、なつめは弟を車から助け出そうとするも、車は爆発してしまうのだった。
それから彼女は警察を依願退職し、音声の文字起こしを仕事として、引きこもりがちの生活を送っていた。
そんなある日、夜道を歩いていた彼女の前をスケートボードを乗った男が通り過ぎていく。その後、車とぶつかりそうになり、その場に居合わせた彼女は車から女性の声で助けを求められる。
レイサと名乗った彼女を助けようとするも、車の運転手は彼女を押しのけ、車を発進させてしまうのだった。
後日、この一連の出来事を警察に伝えるも、盲目であることから事件として取り扱わない警察。そこでスケートボードに乗った男を探し出し、一緒に証言させようと彼女は持ち前の行動力ですぐにそのスケボー青年を発見するのだった。
青年、春馬と警察に行った彼女の証言はしかしやはり春馬の見ていない、という証言で否定されてしまう。
そこで彼女は一人で行動を開始するのだった。
・映画おすすめ 感想
韓国映画が原作で中国でもリメイクされている、人気作の日本版である。
見えないながら、鋭い動作力、見えないながらも他の五感を使って事件を追いかける力。
見ていて爽快な映画である。
韓国映画、中国映画は見ていないので何とも言えないが、日本映画でないからこそ作れた映画なのではないだろうか。
日本オリジナルで果たしてここまでのクオリティが保てるものだろうか。
それと主演の吉岡里帆はなかなか作品に恵まれない女優だが、これは代表作と言っても過言ではないだろう。
監督 森淳一脚本 藤井清美森淳一原案 映画『ブラインド』製作 小出真佐樹製作総指揮 紀伊宗之Andy YOON出演者吉岡里帆高杉真宙大倉孝二浅香航大酒向芳松大航也國村隼渡辺大知栁俊太郎松田美由紀
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再会した親友が化学反応を起こす
「サラブレッド」
評価:★3,5
・映画おすすめ 物語
豪邸に住み一流企業のインターンへも参加するリリー。長年会っていないアマンダの母親から頼まれ、家庭教師を務めることになる。アマンダは頭脳明晰ながら、感情を持たず、思ったことをすぐに口にする人物だった。最初はリリーもこわごわと話していたが、ずけずけとものをいうアマンダに誘われて、本心を言える中になる。二人の仲は次第に昔の親友に戻っていった。そこで明らかになったのは、リリーに抑圧的な態度をとる義父の存在だった。アマンダは直接的に殺したいと思ったことはあるか尋ねる。そんなこと思ったことはない、と答えるリリーだったが、潜在的にそう思っていたことに気付く。そこで二人殺人の計画を立てた。薬を売るチンピラに義父を殺させることにしたのだった。しかし事態はそううまくは運ばない。・映画おすすめ 感想
二人の掛け合いが面白い。ここに登場する二人の女性。映画の大半がこの二人の会話で成り立っている。殺人計画を企てるというとんでもない話なのに、なぜだか淡々とした二人の語り口が軽妙で、悪いことを企てているとは思えなくなってくる。結局、二人は親友であり、互いに大事に思っている。これは感情が見えないところでつながり合った二人の友情の物語。監督 コリー・フィンリー脚本 コリー・フィンリー製作 ケヴィン・J・ウォルシュナット・ファクソンジム・ラッシュアンドリュー・ダンカンアレックス・サックス製作総指揮 テッド・デイカーライアン・ストウェルデクラン・ボールドウィン出演者オリヴィア・クックアニャ・テイラー=ジョイアントン・イェルチンポール・スパークスフランシー・スウィフト
映画観るなら<U-NEXT>
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型破りなママ友との出会い
「シンプル・フェイバー」
評価:★4,2
・映画おすすめ 物語
シングルマザーのステファニーは、周りの人が驚くほど、子供の行事や料理に熱心な忙しい母親だった。そんな彼女の前にキャリアウーマンの母親、エミリーが現れる。夫は書けない小説家で、豪邸に住みながらマティーニを愛し、子供の前でも平気で汚い言葉を使う、型破りな母親だった。相容れぬ二人かと思いきや、お互いを気に入り、友達になっていく。しかしある日、エミリーは突然、姿を消す。エミリーの夫、ショーンも行方が分からなく、二人は警察に通報し、探し続けた。そして湖で水死体となって発見された彼女は、ヘロイン中毒であることが分かった。ヘロインなどやっているそぶりも見せていなかったエミリーの死に疑問を抱いたステファニーは、単独で彼女の死を捜査し始める。そのころからショーンと肉体関係を持つようになる。さらにエミリーの息子が母親を見たと言い出す。エミリーとはなにものなのか?・映画おすすめ 感想
真逆の女性が出会うことで、面白いシナリオになっている。しかも子育てに熱心なシングルマザーのステファニーの過去も結構、暗い。そして物語は型破りなエミリーの死の真相を探っていくうちに、自分もクレイジーになっていっているということだ。次第に自分の抑えていた好奇心や熱情が解放されていく。これは母親も一人の人間であるということを示唆しているように見えた。入りとは違い、意外としっかしとしたサスペンス映画であった。監督 ポール・フェイグ脚本 ジェシカ・シャーザー(英語版)原作 ダーシー・ベル『ささやかな頼み(英語版)』(早川書房)製作 ポール・フェイグジェシー・ヘンダーソン製作総指揮 マイク・ドレイクジェイソン・クロース出演者アナ・ケンドリックブレイク・ライヴリーヘンリー・ゴールディングアンドルー・レイノルズ -
この世はストリップ劇場
「ハスラーズ」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
祖母の面倒を見るためにストリッパーとなったデスティニーは、いまいち人気がでなかった。同じ劇場に一日で大金を稼ぐストリッパーラモーナがおり、彼女に憧れたデスティニーは、ラモーナに話しかける。そしてラモーナと友達になった彼女は、テクニックを教わりストリッパーとして一人前になっていった。しかし2008年のリーマンショックですべてが変わった。客は劇場から遠のき、アメリカ人よりもロシア人ストリッパーが増えた。そのころデスティニーはろくでなし男との間に子供が生まれ、引退していた。だが旦那を追い出し、祖母と娘の二人を養うため、もう一度、ショーに出ることに。だが客のいない劇場では稼げなかった。そんな中、ラモーナと再会したデスティニーは、ある仕事のやり方を考え付く。金を持っている男に薬入りの酒を飲ませ、酩酊状態にさせて、カードを使わせる。店側からその一部を受け取る。これが見事に成功し、二人は再び大金持ちへと返り咲く。商売はどんどん大きくなり、二人の間が絶対に思えた。・映画おすすめ 感想
本作は実際に起こった事件を題材にして作られた映画である。映画はリーマンショックから回復した頃に新聞記者が当時の事件関係者に取材する形をとっており、実際にその新聞記事が原作となっている。ストリップを見に行ったことがないので、個人的にはなんとも言えないが、金を稼ぐために男を手玉に取る。男もそれを知っていて金を出す。薬を使うという手口はやりすぎだと思うが、どちらが踊らされているのか。まさしく世界はストリップ劇場。男も女も踊らされているのだ。監督 ローリーン・スカファリア脚本 ローリーン・スカファリア原作 ジェシカ・プレスラー(英語版)「The Hustlers at Scores」製作 ジェシカ・エルバウムウィル・フェレルエレイン・ゴールドスミス=トーマスアダム・マッケイジェニファー・ロペスベニー・メディナ(英語版)製作総指揮 アレックス・ブラウンミーガン・エリソンアダム・フォーゲルソンロバート・シモンズパメラ・サー出演者コンスタンス・ウージェニファー・ロペスカーディ・Bキキ・パーマー
映画観るなら<U-NEXT>
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世界は今も回っている
「ドラッグ・チェイサー」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
ドラッグディーラーのボスから島を任せられているコック。ある時からドラッグに混ぜ物が混入しており、その原因を突き止めろと指示され、コックは南米に飛ぶ。そこでは山奥でドラッグの原料を生産し、ドラッグを生成する家族が住んでおり、夫が毎日、町までドラッグを運んでいた。そこからさまざまな人の手を渡り、検問所では金で買収された人々がドラッグを通していた。さらに空輸されたドラッグはスカイダイビングで運ばれ、人の足で最後は山を越えてドラッグディーラーのもとへ到着するのだった。ドラッグ捜査官はその根源を断つべく、捜査を開始するも、家族をドラッグで亡くし、おとり捜査につかった男は殺され、しっぽをつかめずにいた。一方のコックは仲間が混ぜ物をしていることを突き止めるも、山中で滑落しかけたところを仲間に裏切られ、そのまま滑落してしまうのだった。何人もの命と金が行きかい、捜査官が必死に追いかけても、世界は予定通りに回り続けるのだった。・映画おすすめ 感想
ニコラス・ケイジが主人公の一人を演じる本作。ニコラス・ケイジには珍しく、怪演は鳴りを潜め、抑えた演技が続く。このぐらいの方が個人的には好きである。本作はドラッグに混ぜ物が混入している、ということで、ニコラス・ケイジ演じるコックがドラッグの運ばれるルートを探っていく。その過程を細かく描くことで、いかにしてドラッグが運ばれているのかを、映画で克明に描いている。けしてドラッグを認めてはいないし、認められるものではない。しかし世界の裏ではこれを黙認し、経済を動かしている人々がいるのも、きっと事実なのだろう。監督ジェイソン・カベル出演者コール・ハウザーニコラス・ケイジレスリー・ビブクリフトン・コリンズ・Jrローレンス・フィッシュバーンバリー・ペッパーピーター・ファシネリアダム・ゴールドバーグナタリー・レヴェスタイット・フレッチャー
映画観るなら<U-NEXT>
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アウトローが帰ってくる
「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」
評価:★3,8
・映画おすすめ 物語
軍人狙撃事件を解決した凄腕の元米軍捜査官ジャック・リーチャーは、放浪の旅を続けていた。しかし昔の同僚であるスーザンとは連絡を取り合い、ワシントンDCで食事をする約束をした。そしてスーザンに会いに行くと、別の軍人が彼女の椅子に座り、彼女が逮捕されたと聞かされる。アフガンに派兵した兵士が殺されたことに関する容疑がかけられていたのだ。しかも彼女はジャックに会いに来るなと伝言を残していた。それにもかかわらず、ジャックはあえて自ら捕まり、刑務所へ入り込むとスーザンをみつけ、一緒に逃げることになる。彼女を陥れた本当の犯人を捜すため、ジャックは捜査を開始する。だがその道中で自分に娘がいることがわかる。娘かどうか疑わしいものの、真偽を問わず相手は娘まで狙ってきた。ジャックは娘を保護し、三人で逃走するのだった。・映画おすすめ 感想
大人気ミステリー小説の映画化第二弾。前作アウトローでは五人の軍人を狙撃した犯人の無実を探るべく呼び戻された彼だったが、今回は自ら事件に入り込んでいく。その事件の真相に近づくにつれ、命を狙われるジャック、スーザン。しかも今回は放浪ばかりしている彼に身に覚えのない娘まで現れる。本作は現在も続く人気原作の映画化でありながら、トム・クルーズ主演としてはヒット作とは呼べず。シリーズも今作で終了となる。原作のジャック・リーチャーは大男として描かれているが、トムは少し身長が足りなかったなどと言われている。ドラマ化でシリーズが復活するという話もあるので、トム・クルーズなしでもこのシリーズはぜひ続けてほしい。監督 エドワード・ズウィック脚本 リチャード・ウェンクエドワード・ズウィックマーシャル・ハースコビッツ原作 リー・チャイルド『ネバー・ゴー・バック』製作 トム・クルーズドン・グレンジャー(英語版)クリストファー・マッカリー製作総指揮 ポーラ・ワグナーハーバート・W・ゲインズデヴィッド・エリソンデイナ・ゴールドバーグ出演者トム・クルーズコビー・スマルダーズ
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二人のパリピの正体は
「ナイトティース」
評価:★3,7
・映画おすすめ 物語
学生のベニーは音楽で生計をたてるのが夢だった。そのための機材を買う金を必要としていた。その頃、兄のジェイが彼女を誘拐されてしまう。ジェイは彼女を取り戻すべく、仲間を集め動き出す。しかしジェイはその日、運転手の仕事が入っていた。兄の代わりにベニーがその運転手を務めることにする。仕事とは二人の若い女性たちが指示するパーティー会場を回るという簡単な仕事だった。しかしその二人の正体とはヴァンパイアだったのである。ベニーは知らなかったが、兄のジェイは人間側のリーダーを務めており、ヴァンパイアとの間に協定を結んでいたのだ。しかしヴァンパイア側の中で反乱を起こした者がおり、ベニーは知らず知らずのうちにその戦争の真っただ中に入り込んでしまっていたのであった。・映画おすすめ 感想
個人的に大好きなヴァンパイア物である。近年のヴァンパイア物はアクションが重視の物が多い気がしていたが、本作はもしそこに一般人が巻き込まれたら、という視点から物語は進む。しかし説明不足である。ヴァンパイア側と人間側の協定がなぜ取り決められたのか、途中で登場するハンターたちはどういった経緯でヴァンパイアを襲っているのか。あるレビューにも書いていたが、風呂敷を広げすぎた感はいなめない。それでもエンディングは個人的に好きなので、面白かったといえるのだろう。監督 アダム・ランドール脚本 ブレント・ディロン製作ヴィンセント・ゲートウッドチャールズ・モリソンベン・プー出演者ジョージ・レンデボーグ・ジュニアデビー・ライアンルーシー・フライアルフィー・アレンラウール・カスティージョ
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突如現れた真犯人に世間は翻弄される
「22年目の告白‐私が殺人犯です‐」
評価:★4,3
・映画おすすめ 物語
22年前、東京で無差別に五人の人物が絞殺される事件が発生した。その事件を追っていた新人刑事牧村は、先輩刑事の死を経験した。そして事件は時効を迎えた。法律改正され、時効がなくなるとされる期限のちょうど一日前に最後の殺人が行われ、罪に問えなくなったのだった。それから22年目のある日、自分が殺人犯だと名乗る男が現れた。曾根崎と名乗る男は告白本を出し、瞬く間に時の人となる。しかし遺族は黙っていられなかった。目の前で大事な人を奪われた人たちは、曾根崎の命を狙い始める。牧村も曾根崎を憎みながら、それでも手出しはできなかった。そんな時、生放送番組のキャスター仙堂が曾根崎をスタジオに呼び、生討論することにする。そこで明らかになったのは、牧村の妹が殺害されたことだった。曾根崎の目的とはいったいなんなのか。・映画おすすめ 感想
殺人鬼として登場する曾根崎に最初は嫌悪感を抱く。目の前で人を殺し、それを目撃させるという殺し方にも嫌悪感しかない。この映画、やはり藤原竜也という悪役をやらせたら、嫌みなほど似合う俳優が演じてこそだろう。しかし物語が進むにつれて、曾根崎の狙いが本当に分からなくなってくる。そして最後には思いもよらない展開。法律の壁というものが顔を出してくるので、深い映画になっている。監督 入江悠脚本 平田研也入江悠原案 『殺人の告白』より製作 北島直明小出真佐樹製作総指揮 門屋大輔安藤親広出演者藤原竜也伊藤英明夏帆野村周平石橋杏奈竜星涼早乙女太一平田満岩松了岩城滉一 -
ランダムに選ばれた階層で人はどう生きるのか
「プラットフォーム」
評価:★4,8
・映画おすすめ 物語
ゴレンは目覚めると四角いコンクリートの部屋にいた。彼の部屋には老人が1人おり、ここがどういう場所のなのかを説明してくれた。部屋の真ん中には縦に伸びる穴があり、階層ごとに二人の囚人がいる。食事は上の階層から順番に降りてきて、次の階層へ降りるたびに、前の階層の人物の食べ残しを食べなければならず、下方の階層になればなるほど、食事はなくなっていく。ゴレンが最初に目覚めたのは48層で、食事は残飯ながら残されていた。ルールがあり食べ物を部屋に残すことはできず、取ってしまうと、高熱か氷漬けにされ殺されてしまう。しかも理不尽にもガスで眠らされ、定期的に別の階層へ移動されられるのだった。ゴレンと老人が次に行った階層は171層であり、そこにくるのは壊れた食器だけ。老人はゴレンを縛り上げ、少しずつ肉をそいで食べる計画を企てるのだった。ここはなんなのか、どうしてこんなシステムなのか。本当にここは刑務所なのか。謎ばかりがゴレンに突き付けられるのだった。・映画おすすめ 感想
この映画はキューブに似た惹かれる映画である。状況の逃げ場のなさ。理不尽な現実が主人公を攻めていく。最後は観客に投げかける、凄まじい哲学的な問い。この映画は人間の欲望と理性、本能が入り混じる素晴らしい映画だ。監督 ガルダー・ガステル=ウルティア脚本 ダビッド・デソラペドロ・リベロ原案 ダビッド・デソラ製作 カルロス・ファレス製作総指揮 ラクエル・ペレアカルロス・ファレス
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ある朝、妻が消えた
「ゴーン・ガール」
評価:★4,5
・映画おすすめ 物語
病気の母親の面倒を見るために、地元に戻ってきたニックは、妻とのすれ違いが次第に大きくなり、浮気をしていた。妹とバーを経営し、オーナーを妻がしていた。そんなある朝、妹とバーで話し、自宅へ戻ると家のテーブルが壊れ、妻が消えていた。ニックはすぐに警察へ連絡をして妻の捜索が大々的に開始された。しかし次第にニックが妻を殺したのではないかという証拠が次々と現れ、メディアもニックを疑い始める。警察も妻の日記を発見し、次第にニックを疑いだす。だがこれはすべて仕組まれたことだった。・映画おすすめ 感想
サスペンス映画を色々と見てきたが、ここまでヒリヒリするサスペンスを久しぶりに見た気がする。ある日、妻がいなくなり混乱しているうちに犯人にされていく夫。映画前半は妻の日記とニックが犯人にされていく様子を交互に語る。見ている側も妻に何が起こったのか気になっていく。しかしある瞬間から、物語は大きく反転する。これはすごい。ここまで反転して最後にはギリギリの精神状態の夫婦が出来上がる。見事としか言いようのない映画である。監督 デヴィッド・フィンチャー脚本 ギリアン・フリン原作 ギリアン・フリン『ゴーン・ガール(英語版)』製作 レスリー・ディクソンブルナ・パパンドレアリース・ウィザースプーンセアン・チャフィン出演者ベン・アフレックロザムンド・パイクニール・パトリック・ハリスタイラー・ペリーキャリー・クーンキム・ディケンズ
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何があろうと正義は曲げない
「21ブリッジ」
評価:★4,6
・映画おすすめ 物語
子供の頃、警察官だった父親が犯罪者に殺されたアンドレは、大人になり刑事となった。他の刑事と違い発砲、射殺件数が多く、監査を受けるアンドレは、すべては正当防衛だと主張する。この監査の直後、ワイナリーにコカイン強奪に入った強盗二人組が複数人の警察官を射殺。事件の捜査の担当に抜擢されたアンドレは、マンハッタン島を封鎖、警察官であふれかえる島で犯人を追い詰める作戦にでる。ところが犯人たちを追い詰めていくうちに、アンドレの指示なしに発砲する警察官、犯人の情報がアンドレに入らなくなるなど、不審な点が徐々に出てくる。やがてそれは大きな犯罪の糸口となっていく。・映画おすすめ 感想
チャドウィック・ボーズマンが警官に扮するアクションサスペンス。警察官を複数人殺害した犯人を捕まえるため、マンハッタン島を封鎖するというスケールの大きな映画。しかしながらそのスケールの大きさがうまく出ていない気がした。犯人はチンピラに描かれ、明らかに何かがあることをすぐに観客にわかる仕掛けになっている。面白くないわけではないものの、先の読める展開。もう少しひねりが欲しかった気がする。監督 ブライアン・カーク(英語版)脚本 アダム・マーヴィスマシュー・マイケル・カーナハン原案 アダム・マーヴィス製作 アンソニー・ルッソジョー・ルッソチャドウィック・ボーズマンローガン・コールズジジ・プリッツカーロバート・シモンズ製作総指揮 マーク・カミネマイク・ラロッカエイドリアン・アルペロヴィッチレイチェル・シェーン出演者チャドウィック・ボーズマンシエナ・ミラーステファン・ジェームス(英語版)キース・デイヴィッドテイラー・キッチュJ・K・シモンズ
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女はその身に獣を飼う
「殺人鬼を飼う女」
評価:★3,2
・映画おすすめ 物語
幼い時、義理の父親から性的虐待を受けたことにより、京子の中には3人の人格が芽生えてしまった。解離性同一性障害。大人になった彼女は京子という人格で働きながら、家に帰ると残り3人の人格と話したり、性的行為を行ったりしていた。時には別人格が外へ出て、男と一夜を共にするときも。そんな時、隣に京子の憧れの小説家がいることに気付く。読んでいない本を差し入れる小説家田島。しかし本はゴミに捨てられているのを発見し、憤りを感じる田島だったが、次第に彼女の中に別の人格がいることに気付き始める。だが事件が起こる。金をせびりにきた京子の母とその若い恋人が殺されて発見される事件が相次いだ。京子は自分の知らないところで殺人が行われていることを知る。・映画おすすめ 感想
本作のテーマがエロスとサスペンスというだけあって、エロス要素がすごい。人格同士、つまり女性同士の絡みが映画の半分をしめる勢いだ。この演技を行った女優さんたちに賛美をおくりたい。それほどすごい演技をしている。主演の飛鳥凛の苦悩する演技も素晴らしかった。最後の絡みは特に日本映画でもなかなかない凄みのある演技なので、一見の価値ありである。監督 中田秀夫脚本 吉田香織原作 大石圭製作 小林剛永田芳弘原公男出演者飛鳥凛大島正華松山愛里中谷仁美