"ドキュメンタリー映画"カテゴリーの記事一覧
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前々回のブログ 映画おすすめ 追憶(2017)
前回のブログ 映画おすすめ サンドウ№3 1894年
これは法では裁けない罪
「我々の父親」
評価:★4,5
・映画おすすめ 物語
ドキュメンタリーの流れはある医師の紹介から始まる。
ドナルド・クライン医師。
不妊治療の名医であり、何百件もの不妊治療を行い、その業界では知らない者はいないとされる、医師である。
勤勉で患者からの評判も良く、不妊治療の相談をよく受ける医師であった。
ある女性が自分が家族と違う見た目をしていることから、不妊治療で、精子提供されて生まれた子供だと知らされる。
バラードは35歳の時、自分に兄弟がいるかもしれない、とDNA検査をした。
すると7人もの兄弟が発見されたのである。
これは不妊治療ではありえない数字の子供であり、何が起こっているのか分からなかった。
バラードは自分たちの親がクライン医師の施術を受けていたことをしり、ある疑念を抱くようになる。
それは最悪のシナリオ。
クライン医師は自分の精子を使って施術をしていたのではないか。
このことをバラードはクライン医師に問い詰めるが、クライン医師はそんなことはない、と言い続けた。
しかし調べれば調べるうちに、クライン医師が怪しくなっていき、きょうだいたちは、一度、クライン医師と話し合いの場を設けることにするのだった。
そこに現れたクラインは拳銃を腰にぶら下げ、まるで脅しているかのように、疑惑を否定するのであった。
バラードはさらに調べていくと、きょうだいはどんどん増えていき、自分の父親が違うと知らされた人の中には同様のあまり、関わりたくない、という人や自分の父親だと思っていた人が他人だったと知らされショックを受ける人もいた。
バラードはこの集めた情報をテレビ局へ持っていくことにする。司法省では門前払いだったからである。
これに目を付けたキャスターがニュースで名前を伏せて取り上げた。
するとクライン医師はキャスターと話し合いをすることになった。
クライン医師は自分には家族がいる。
破綻するから報道はやめてくれと言ったのであった。
しかも法律でクライン医師を裁くことはできず、レイプでもなければ、何か法律を逸脱しているわけでもなかったからだ。
・映画おすすめ 感想
これは実際に近年、アメリカで起こった事件である。
ドナルド・クライン医師とDNAが一致するきょうだいは、今のところ90人以上おり、まだまだ増える可能性があるという。
しかもイリノイ州のある特定の範囲内で起こっている事件であるため、恋人がきょうだいである可能性が出てくるなど、きょうだいたちは疑心暗鬼に陥っている。
しかもこの事件は今も継続中の事件であり、法律がこれを裁く法整備がされておらず、クライン医師が行った、実験のような行動は、裁くことができない。
しかもアメリカだけではない。
不妊治療に自らの精子を使ったという医師はアメリカ各地、世界各地におり、遺伝子的につながりのある人間が幾人いるか、想像を絶することになりつつある。
これは真実の物語。
日本では果たして、こうした行為は行われていないと、言い切れるのだろうか?
監督ルーシー・ジュルダン
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前々回のブログ 映画おすすめ バブル
前回のブログ 映画おすすめ 港を出るボート
この映画がシリーズ化されるのは人の本能か「ジャンクⅡ 死の儀式」
評価:★3,7
・映画おすすめ 物語
明確な物語は本作にはない。世界中から集められた、いわゆるグロテスクな映像をつなぎ合わせた映画である。表現に規制も偏見もあってはならない、と考える管理人個人としては、この映画を肯定する。事故で人が死ぬ。スタントショーで人がケガをする。ボクシングで殴られて運ばれる。動物の毛皮がどうやって作られているのかを見せる。部族の世界での死生観。どれもこれも刺激のある映像ばかりである。前作では作られたシーンもあったが、本作は世界のニュースでは報道されない、世界の真実を映し出している。・映画おすすめ 感想
グロテスクな映像を抵抗なく見られる人というのも、なかなかのメンタルの持ち主だとは思う。管理人はある知人から進められて見てみたら、世界の裏側を見ている気がした。ただ偏見を持ってみる人もいるのは少し残念なところでもある。そこの土地にはそこの風習がある。それを都会のルールにはめて偏見で見るのは、正しい映画の見方ではないと個人的には思う。ただ本作も前作もそうであるが、どこか説教にも似た押しつけがましい部分があるのも事実だ。毛皮のできる工程を見せ、その毛皮を身に着けている人々を映し出す。確かに人のために犠牲になる動物がいるのは事実だ。しかし人間も生きている。何かの犠牲の上に人の生活が成り立っている。忘れてはいけないが、あえてそれを落ち着ける必要もない気がした。監督:コナン・ル・シレール脚本:アラン・ブラック
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前々回のブログ 映画おすすめ ドリームスケープ
前回のブログ 映画おすすめ ファイアレスキューシーン 1894年
人の怒りは死を生む
「ジャンク 死の壊滅」
評価:3,3
・映画おすすめ 物語
病院での人質事件で女性が血を流す。
列車に轢かれたと思われる遺体の映像が流れ、警察官がそれを運んでいく。
車の事故による遺体。
飛行機ショーの最中、一機のジェット機が落下する。
ヘリコプターが飛び立ち、教会にプロペラがぶつかり、落下する。
暴動がおこり、火炎瓶が投げられ、警官隊の一人が炎に包まれる。
別の暴動では鎮圧のため、人が滅多打ちにされるシーンがある。
人はスリルを求めバンジージャンプをする。
キャンプに来ていた若者たちの一人がボートに轢かれ、ケガをする。
ある部族の儀式で一人の人間の心臓を抜き取り、その血を部族長が飲む。
あるアジア人一家が生きた子犬をさばいて食する。
こうした映像が延々と流れる。
・映画おすすめ 感想
一作目、二作目の衝撃はどこへ行ったのだろうか。
三作目から明らかに作り物の映像が増えた気がする。
今回は世界の衝撃映像の間に作り物と思われる映像が差し込まれている感覚である。
なんだかその作り物の映像がわかってしまうので、チープに見えてしまう。
もちろん中には本物の死もあるので、人に勧める映画ではない。
ただ怖い物見たさで見る人にも進めることはできない映画かもしれない。
監督・脚本:フレッド・ウォーショフスキー
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前々回のブログ 映画おすすめ ミッドウェイ 2019年
前回のブログ 映画おすすめ バッファローダンス 1894年
文字通り死の瞬間を切り取った映画
「ジャンクⅢ 死の瞬間」
評価:★3,2
・映画おすすめ 物語
一作目、二作目と劇場公開された本シリーズ。
本作も劇場公開されたとされてはいるものの、内容は刺激を求める人々からしたら不満なものになっている。
死の瞬間を集める、あらゆる死の瞬間を観客に突き付けることがテーマの映画なのだが、本作に限っては、世界中から集められた、ニュースでは描かれない死の瞬間を、確かに映し出してはいる。
立てこもり犯を警官隊が銃撃するシーン。
爆弾解体するも失敗するシーン。
ゴミ箱に死体が遺棄されているシーン。
海で魚に襲われるシーン。
サメに片足を喰われるシーン。
ウサギ、鶏が殺害されるシーン。
などなど数多くの死のシーンが本作でも描かれている。
・映画おすすめ 感想
上記のように複数の死の瞬間が描かれてはいるものの、前作のドキュメンタリーのような、本物のシーンが果たしていくつあったのだろうか。
なにか前作から比べて、世界の限定された地域で行われている残忍な風習などはほとんどなく、アメリカの衝撃の瞬間的な映像がほとんどだ。
しかもそれが本物なのかは疑わしいところが多い。
本物があるのかもしれないがい、前作にくらべ、チープさが強くなっている。
監督が言っていた、数多くのシーンで特撮が使われている、というのは本作のことなのかもしれない。
監督:コナン・ル・シレール脚本:アラン・ブラック、ヴェロニカ・レイクウッド
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モキュメンタリーとされているが、現実の裏側を見せる映画
「ジャンク 死と惨劇」
評価:★3,8
・映画おすすめ 映画の流れ
まずこの映画は手術のシーンから始まる。
動いている心臓が鼓動を止め、あらゆる映像が開始される。
この映画は世界中から、ニュースでは流れない映像、人が当たり前に口にしている肉がどうやって作られているか、ある地方の風習、戦争、大事故などの惨劇をつなぎ合わせた映画になる。
ある地方ではアザラシを撲殺し、その皮をはいで、脂肪の塊であるアザラシの大量の死骸が草原に横たわる。
また人が普段から食べている肉。
これがどうやって作られているのか。
肉になる前の動物の息の根を止める映像が流れる。
その後、食卓のステーキの映像が現れる。
さらいこれは特撮を使ったと思われるシーンなのだが、サルをテーブルの真ん中に固定、お客が撲殺して脳みそを食べるシーンがある。
さらに真偽は定かではないが、人の検死解剖の映像が流れもする。
最後は赤ん坊が生まれるシーンで映画は幕を閉じる。
・映画おすすめ 感想
普段、当たり前に生活していれば、けして目にすることのない映像。
それらを集めたのが本シリーズの目的であり、ある種の人の傲慢な生活へのアンチテーゼにもなっている。
ただ日本のイルカ漁が偏見で見られたように、各地の風習が映し出されることは、偏見を生みかねないことでもある。
それだけは避けねばならない。
人は命の上に立っている。
そして死ぬ。
この映画は死を堂々と見せている。
人の形を成していない遺体が転がる事故現場が映し出されもする。
それは人は死ぬ生き物であり、死んだら躯であると個人的にはとらえた。
けして人に勧められる映画ではないが、世界は必ずこういう現場があるからこそ成り立っていると知ることのできる映画である。
監督:コナン・ル・シレール脚本:アラン・ブラック
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彼女は確かに生きていた
「ルーナのために」
評価:★4.3
・映画おすすめ 経緯
インドの田舎で生まれた女の子ルーナ。
彼女は生まれつき先天性の水頭症を患っており、成長するごとに頭の大きさは大人二倍にもなるほどだった。
若い両親はお金がなく、ルーナをただ見守ることしかできなかった。
しかし転機が訪れる。
ルーナのことがインドのメディアで取り上げられ、支援が集まり、ニューデリーの大きな病院で彼女は診察を受けることになる。
ルーナには5回の手術が必要であり、4回目までは一気に行われ、頭の大きさも小さくなり、ある程度のコミュニケーションはとれるようになる。
しかし歩くこと、しゃべること、ごはんを自分で食べることができないままだった。
両親は最後の手術に踏み切れずにいた。
地元の医師は手術はするべきではないと主張し、ニューデリーの医師は最後の手術をするべきだという。
そうして時間ばかりが経過していく中、ルーナに弟ができる。
両親は次第にルーナの最後の手術への意思が固まり、ニューデリーへ向かう。
だが別の病気で最後の手術は一か月後となるのであった。
・映画おすすめ 感想
映画監督の庵野秀明氏は、人の手が加わった時点で、ドキュメンタリーというものはあり得ないものになる、という意見を尊重したうえで、このドキュメンタリーを見た。
おそらく映画にすることができないところもたくさんあっただろう。
しかしルーナが生きた証はしっかりこの映画に刻まれている。
きっと嘲笑の目で見られることもあっただろう。
だが親族に愛され、近所の人に愛され、なにより両親に愛されたルーナ。
彼女の記憶は永遠にこの映画という媒体で生き続ける。
監督パヴィトラ・チャラムアクシャイ・シャンカル
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あの日、900番教室で何が行われたのか
「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」
評価:★4.6
・映画おすすめ 感想
本作はTBSが唯一保存していた、三島由紀夫と東大全共闘との討論会を基盤とした、ドキュメンタリー映画である。結論からいうと、管理人の頭の許容量を超えた討論で、話が見えなかったというのが、個人的な見解だ。60年安保からの流れを直接的に受けた全共闘。1968、1969年は世界中で革命の嵐が吹き荒れた。五月革命、公民権運動。日本でもベトナム戦争反対を掲げる革命。全共闘は各地で革命、つまり左翼運動を訴え、東大だけでいえば、安田講堂を占拠した事件が有名である。それは警察によって鎮圧された。しかし全共闘は敗北したわけではない。それがこの討論会へとつながるわけである。討論会の司会者が三島由紀夫に連絡をする。今ではきっとかんがえられないことであろう。保守派を高らかと掲げる三島由紀夫に革命を訴える全共闘が連絡をするのだから。しかも三島由紀夫はそれを承諾してしまうのだ。こうして保守と革命の対立構造にある両者が、東大900番教室で対峙することになる。教室の前には三島ゴリラ、飼育料100円などと小ばかにするポスターが貼られていた。それを見ながらも、三島由紀夫は敵地に乗り込み、伝説が始まったのである。討論は保守と革命という簡単なものではない。個人的に特に難しく、この映画で一番の見せ場でもある、三島由紀夫と芥正彦の議論であろう。この二人の議論は言葉の選び方、何かを話しながらも、しかし対立しながらどことなく理解しあえている。そんな感じに見えてしまう。三島由紀夫も全共闘も個人的にみていると、分かり合えているように見えてくる。対立にありながらどこか根底で何かが一緒なのだと。そう見えてしかたのない討論会であった。このころ、三島由紀夫は大学に招かれては、学生と討論をしていた。三島由紀夫は若者に自分の言霊を託したかったようにも見える。現にこの討論会でも暴力を否定はせず、捕まる前に自決する、と公言している。それが一年半後に本当に行われることになるのだ。50年目の真実。誤解され続けた男の言霊。是非、見ていただきたい映画だ。監督 豊島圭介ナレーター 東出昌大出演者三島由紀夫芥正彦(元東大全共闘)木村修(元東大全共闘)橋爪大三郎(元東大全共闘)篠原裕(元楯の会)宮澤章友(元楯の会)原昭弘(元楯の会)清水寛(討論会場にいた新潮社カメラマン)小川邦雄(討論会場にいたTBS記者)瀬戸内寂聴椎根和平野啓一郎内田樹小熊英二
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